獅子劫界離
- 読み:ししごう かいり
- 誕生日:4月14日/血液型:B型
- 身長:182cm/体重:97kg
獅子劫一族の七代目後継者にして、フリーランスの死霊魔術師。赤のセイバーのマスター。
- 略歴
- 魔術協会の重鎮ロッコ・ベルフェバンから、ユグドミレニア討伐と大聖杯確保のため、聖杯大戦への参加を直々に依頼される。
円卓の破片を触媒にセイバーを召喚し「赤」の陣営のマスターとして参戦。シロウやアサシンの危険性を見抜き、共闘を拒否し独自行動をとる。
ミレニア城塞近辺で偵察を行っていたが、黒のアサシンによってバックアップを行っていた魔術師達が皆殺しにされ、協会から連絡を受けてシギショアラへセイバーと共に向かう。そこで同じくアサシンを追っていたフィオレと刃を交え、彼女の接続強化型魔術礼装による多彩な攻撃を受けるが、持ち前の機転と卓越した技術で逆に追い込む。だが、カウレスの介入によって彼女に決定打を撃ちこむ機会を逃がしてしまう。
その後、セイバーと共に決戦の舞台へと上がり、的確なサポートで戦いを有利に進める。そしてシロウ達の狙いを見抜き、大聖杯を確保すべく空中庭園へと突入する。
- 人物
- 常に笑顔を忘れない好漢だが、顔の疵痕、剃刀のような目つき、筋骨隆々とした肉体とかなりの強面。服装も魔獣から剥いだ皮で創り出した黒のジャケットで、とても魔術師には見えない。さらに賞金稼ぎとして数々の戦場を駆け抜けてきたことから、血と火薬の濃厚な臭いを全身に漂わせている。
その風貌から、頻繁に警官から身体検査をされてしまい、時計塔の魔術師達も彼には怯えている。本人は自分の扱いはやや不当ではないのか、と自身の恐ろしさをあまり理解しておらず、周囲の反応を不思議がっている。
召喚したセイバーの自信過剰ぶりに少々呆れているが、彼女と騎士王、どちらかに従えと問われたら、迷わず彼女を選ぶと答えほどに強く信頼している。また彼女の叛逆を、善悪関係なく「勇気ある行いだった」と肯定的に捉えている。
セイバーに語った聖杯への願いは、「一族の繁栄」という魔術師としては平凡なものだが、その真意は彼の過去に隠されている。
- 能力
- 並の魔術師では手も足もでない戦闘用ホムンクルスの集団を一蹴するほどの実力者で、武器はソードオフした無銘の水平二連式ショットガン。撃針部などに呪術的な処理を施されているが、肝心なのは銃そのものより弾丸で、人の指を加工した弾が装填されている。
ガンドと死霊魔術を組み合わせて作られたこの「指弾」は、進行方向に存在する体温を感知し自動で軌道修正を行い、標的に命中してからも心臓に向かって進み続け、呪いを破裂させることで確実に標的を殺害する一撃必殺の『魔弾』である。
また魔術師の心臓を手榴弾のように扱う。心臓の中には魔術師の爪や歯が詰められており、心臓が破裂した際強力な呪いと共に飛び散り広範囲の敵を殺傷する。その威力は強烈で、戦闘用ホムンクルスでも数秒で死に至る。
人間以外の死体からも礼装を作り出すことが可能で、いつも着ている魔獣の皮で作られたジャケットは一工程の魔術をほぼ無効化し、サーヴァントの『対魔力D』と同じ効果を有する。死蠟化した魔猿の手首は一度使用すると自立して這い回り、大都市の交差点であっても人目を完全に払うほどの強力な閉鎖空間を展開する。
また魔力放出を連発するセイバーを使役してしていても全く疲弊しておらず、魔術行使はおろか、いつもの飄々とした余裕を一片も失っていないなど規格外の魔術回路を有する。ベルフェバンから前金として貰ったヒュドラのホルマリン漬けから、サーヴァントですら危険な、強力な殺傷力を持つダガーを作り出すなど魔術師としての力量も高い。
死霊魔術師は数いれど、ここまで徹底した戦闘特化型は彼くらいのもので、「魔術使い」としてもかなりの実力者。
登場作品と役柄
- Fate/Apocrypha
- 「赤」のセイバーのマスターとして登場。
人間関係
- セイバー
- サーヴァント。彼女の意思を尊重しており、信頼関係は厚い。
- ロッコ・ベルフェバン
- 聖杯大戦への参加を要請された依頼人。それなりに気心の知れた仲であるらしく、彼が聖杯に願わなければ叶わないような望みを持っていることを知っている。前金として、ヒュドラのホルマリン漬けを貰う。
- 獅子劫燈貴
- 父。彼の論文は時計塔でも高く評価されていたため、周囲からは息子も研究者の道に進むと思われていた。今だ存命かどうかは、現段階では不明。
- シロウ・コトミネ
- 一目見た時から胡散臭い男だと警戒しており、彼らの危険かつ不気味な雰囲気を感じ取り、共闘の申し出を断る。
以後一方的な情報提供を受けるようになるが、最終的に敵対することを確信している。
- 娘
- 魔術刻印継承の為に養子にしたが、刻印に込められた呪いで死亡。彼女の死を無意味なものにしないために聖杯大戦に参加した。
名台詞
- 「屍体と過ごした少年時代さ」
- 時計塔の研究者という安全な地位を蹴り、多くの戦場を駆け抜けてきた、歴戦の死霊魔術師である彼だからこそ言えるセリフ。
- 「そいつぁ、どうも。
さて、トゥリファスに向かうぞ。 最悪、全サーヴァントが敵に回る可能性もあるが、構わないな?」 - シロウ達の思惑を看破し、彼の英断を賞賛したセイバーに対して。
全てが敵に回るという最悪の可能性があるのを熟知していても、自らの実力、そして相棒への信頼感から豪快に言い放つ。
- 「次はするな」
- 調査のためトゥリファス市庁舎に登ろうとした際、セイバーに襟首を引っ張られて無理矢理ジャンプさせられた際の苦言。
首筋に物凄い圧力がかかって微妙に意識が遠のいてしまったという。だがセイバーは得意満面で、𠮟るに叱れず当たり障りのない文句に止まった。ちなみに、現実では首筋に圧力をかけて急速度で高所に引っ張り上げるなど、死んでもおかしくない。
- 「――ああ、まったく。
厄介なサーヴァントを引き当てちまったもんだ。」 - モードレッドの過去を見て。
父の愛を求めて報われぬまま滅んだ彼女の姿に、自分の秘められた過去が被り、「相性が良すぎる」事につい愚痴を洩らしてしまった。
カムランの丘で一人朽ちていく彼女の屍体に寄り添い、終焉を見続けた彼の胸中に飛来するものとは……。
- 「ええい、くそ。何でも有りかよ、あの腕……!」
- フィオレのトンデモ兵器に対する感想。
自分の事を完全に棚上げしている。普通の魔術師は、いくら材料があるからといってサーヴァントを殺せるような礼装など数時間で作れず、一流でも干上がるような魔力消費を受けながら冗談を言うことなど出来ない。
- 「忘れてはならないものが、この世にはある。」
- モードレッドから死亡した養女の事を聞かれて。それは誓いの言葉であり、決して守らなければならない矜持であった。
メモ
- 東出氏によれば、洋画でアーノルド・シュワルツネッガーの吹き替えなどで有名な玄田哲章氏枠のキャラクター。そう言えばどことなく、ターミネーターに似ているような………。
- 台湾製の恐ろしく希少な煙草をある魔術師から一箱譲ってもらっている。セイバー召喚の準備が予想より早く終わって、手持ちぶさたな時に吸っていた。味の感想は、余りの不味さから、「吸うたびに世界への無常感を抱いてしまう」とのこと。
- 七代続く魔術師一族の後継者ということは、遠坂より由緒ある家柄の出身であるということを意味する。
- 戦場を渡り歩いて来ただけに、非常に用心深い人物。世の中にはホテルの一室を工房にしたのなら、ホテルごと吹き飛ばせばいいと考える人間もいることを知っているため、そういった破壊工作を実行できない地下墓地をねぐらにした。
- 死霊魔術師なだけに、最高に波長の合う時間は草木も眠る丑三つ時。つまり午前二時。
- 「銃を魔術礼装にする」、「フリーの魔術師」、「戦場を渡り歩いた」という経歴は衛宮切嗣と共通しているが、サーヴァントとの信頼関係を全く築けなかった彼と違ってセイバーとの関係は良好。
- 彼が「不死者すら殺すヒュドラのダガー」なんて、とんでもない礼装を造ったことで、生前ヒュドラの毒矢で死んだ黒のアーチャーの身が危ぶまれている。
だが仮にアーチャーに使う場合、宝具もスキルにも頼らず、技量だけでニ騎のサーヴァントを退けた最強の弓の使い手を相手に投げつけて届くまで接近しなければならない。
そのため彼に絶対使うとは言い切れない。また彼とシロウの剣呑な関係を考えると、どちらかと言うと……。 - モードレッドが女性だった事に驚いているが、アーサー王も女性だと知ったらどんな反応をする事か。少なくとも、「女同士で、どうやって子供を作ったんだ?」という疑問は持つと思われる。