アンドラス
アンドラス | |
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外国語表記 | Andras |
所属 | 情報室 |
序列 | 六十三位 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要編集
魔術王ソロモンの使い魔である七十二柱の魔神柱の一柱。特使五柱の一人。
- 略歴
- 最初の登場は終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』で、Ⅱの座においてセプテムで登場したサーヴァントたちと決戦を繰り広げた。
- 時間神殿崩壊時には、他の魔神柱と比べて個体としての生を強く自覚するようになり、それ故に自己消滅への恐れを抱いてしまい、「死にたくない」という理由で宙域から離脱したが、力足りずに息絶えてしまう。
- しかし、手に入れた我をもっと味わいたいという執念によって残留思念として残った。『ぐだぐだ明治維新』では亡骸から金色魔太閤秀吉に変化し、空間を固定、茶々と融合するが、維新同盟によって敗れ、自身が手に入れる命題の順番を間違えた事を理解し消滅した。
- その後『ぐだぐだ明治維新』の座標にまだ残っていた命を惜しみながら死ぬという答えを得たアンドラスは、崩壊した空間に残った土方歳三に自身の願いを託して消滅した。
- 人物
- 基本的には「独立稼働する受肉した魔術式」という存在のため、独立した人格は持たない。
- 時間神殿崩壊後は他の魔神柱と比べて個体としての生を強く自覚するようになり、それ故に自己消滅への恐れを抱いた。
- 能力
- 魔神柱として非常に強力な力を持ち、サーヴァント数騎に匹敵する実力を持つ。
金色魔太閤秀吉編集
『冠位時間神殿』で茶々を生贄にすることで死亡した魔神柱の一体アンドラスの亡骸から生まれた。魔神柱とはなにか違うもの。魔神柱の残留思念が形となって残ったもの。
- 略歴
- 『ぐだぐだ明治維新』で流れ着いた死骸が空間で、出会った同じく死にたくないという願いを持った茶々の霊基を媒介にその存在を保ち、永遠に生き続けようとし、空間を固定して『ぐだぐだ明治維新』の空間を生み出した。
- 媒介にするはずの茶々に逃げられたが、織田信勝が捕らえて、生贄にささげることで復活し、金色魔太閤秀吉を名乗ることで彼女を引き留め、完全に同化しようとしたが維新同盟によって敗れ、自身が手に入れる命題の順番を間違えた事を理解し消滅した。
- 人物
- アンドラスの残留思念であるため、基本的にアンドラスと同じ。
- 能力
- 元は魔神柱であるため強力な呪具と化し、死にたくないという願いのみに適合し、融合し、実現する聖杯のようなものになった。織田信勝曰く、全ての滅びしモノに永遠を与え、救うとのこと。
- 媒介となる英霊の霊基がなければ存在を保てない為、同じく死にたくないという願いを持った茶々の霊基を媒介にその存在を保っているが、切り離されば消滅してしまう。
- スキルは「瞑目」「黄昏の時来れり」を使用する。ブレイク後は「刀狩り」を使用する。
登場作品と役柄編集
Fateシリーズ編集
- Fate/Grand Order
- 終局特異点で主人公たちと対決する。
- 決戦後は「死への恐怖」に目覚め、逃亡を図るが……
人間関係編集
Fate/Grand Order編集
- ゲーティア
- 自分達魔神柱を統括する存在。
- 茶々
- イベント『ぐだぐだ明治維新』で瀕死のアンドラスが寄り代にしようとしたサーヴァント。
- 残留思念となった後に彼女と出会い、無理矢理寄生して「黄金魔太閤秀吉」となった。
- 永遠に対する姿勢の方向性は似ていたが、「自分の命」を重視する彼と「家族と共にある生」を重視するという点で決定的に異なっている。
- 土方歳三
- イベント『ぐだぐだ明治維新』で共演。
- 永遠を望んでいても「ただ在り続ける」ことを望むアンドラスと「自分自身で貫き続ける」ことを望む土方とで完全に見方が異なっている。
- だが、皮肉な事にそこまで決定的に違っていたからこそ、最期の最期で「答え」に至る事になった。
- 織田信勝
- イベント『ぐだぐだ明治維新』で共演。
- 同じ永遠を望む者同士で方向性もほぼ同じだったため、最終的には彼とともに行動することになった。
名台詞編集
Fate/Grand Order編集
- 「し、死にたくない……、死にたくない……。このままこんなところで死にたくない……。」
「どこか、どこか我だけの世界で……。ただ生き続けていたい……。」
「目的など要らない。理想も信念も不要だ。征服も、支配も、探求も、発展も、友愛も、告別も、不要だ。」
「我は、ただ───手に入れた“我”を、もっと味わっていたかった───」 - 『ぐだぐだ明治維新』で冠位時間神殿から逃亡しての独白。個体としての生を強く自覚したが故に自己消滅への恐れを抱き、「死にたくない」という理由で宙域から離脱した。
- 皮肉なことに、それは主人公の生きるため答えと近いものであり、永遠を求めた憐憫の獣の願いにも近いものであった。
- 「死にたくない……、死にたくない……。」
- 『ぐだぐだ明治維新』で冠位時間神殿から逃亡した後、茶々と出会って。それは何よりも純粋で当たり前の願い。
- 「茶々……? この記録は……、豊臣を滅ぼした……? そうか、おまえも滅びるのか……。」
「我ももう死ぬ……故に、その感情の働きを理解する。手を取ろう……この体、おまえと同化すれば……!」 - 同上。彼女の記録を知り、その体を媒介に存在し続けようとする。
- 「そうか、歴史に烙印を押され……滅びの女となったおまえは、我が住処に相応しい……」
「滅びを拒むもの、滅びから目を背けるものこそ我が盟友に相応しい。」
「火焔地獄の姫よ。その強い慚愧の念が、死の海に瀕する我の灯台となったのだ……!」 - 彼女を一方的に盟友とし、その霊基を死の海に瀕する自らの灯台として同化しようとする。
- 全ては何よりも純粋な願いのために。
- 「……消える……消える……滅びを拒んだ女が、永遠を受け入れずに。」
「……人間は、分からない。生命は、難しい。だが……」
「一つ、明確な答えを得た。目的の無い生命活動は、航海ではなく、漂流であり───」
「───私は。手に入れる命題の順番を、間違えたのだ。」 - 滅びを拒んだ女は永遠を受け入れず、魔神は終わりを迎えた。
- “死にたくない”という願い自体は間違いではなかった。しかし、英霊の、人の営みにとって……それは前提の一つに過ぎなかった。
- 「…まだ残っていたのか。この座標はもう保たない。遭難する前に退去するがいい。
そうだ。その点は無念すぎる。だがそのおかげで、私は答えに到達できた。
“命を惜しみながら死ぬ───”
それが、“我”を獲得した我に与えられた、最後の救いである。
だが、貴方は違う。我は漂流の果てに消滅し、貴方は、闘争の果てに消滅する。
それが貴方の霊基に刻まれた運命だ。故に、この先に落ちるのは早すぎる。
我が灯火、我が彼岸。我が漂流の終わりを看取った狂戦士よ。
戦い続けるがいい。決して救われぬと知りながら、誠のために。
それが私という悪を一時でもすくい上げた貴方への罰であり、私という命の、最後の願いである」 - 土方歳三に向けた遺言。この時、土方からは最初こそ「道連れならまだ分かるが」と返されたが、なおも土方の誠を動かし、進ませるきっかけになる言葉を贈った[注 1]。
メモ編集
- シナリオで戦闘した際のクラスは防御性能が高いルーラー、使用スキルは自身の防御力アップ、一度ブレイクした後に使用する特別スキル「刀狩り」では自分の弱体&敵の強化解除と、ストーリー通り徹底して「死を先延ばししたい」という彼の妄執が現れている。…それでありながら、ガッツや自己回復のスキルの類はないあたり、本当に生の路自体は絶たれていたのだろう。
- 魔神柱としての姿は秀吉の逸話と合わさったのか全身鈍い金色であるが、形状・色と彼に縁があった土方の好物から「沢庵」「沢庵ドラス」等と一部では言われている。
- 原典におけるアンドラスの能力は、「召喚者の敵を皆殺しにする」「不和を呼び起こす」「油断していると召喚者も身内ごと皆殺しにする」という凄まじく物騒な部類に入る。そんな彼が最初に抱いた意志が「死への恐怖」というのもまた皮肉である。
- また、伝承での姿は「鳥の頭を持ち、細身の剣を携え、黒色の狼に乗っている」というもの。……刀を帯び、黒衣を纏い、身内を粛清し、闘争に生きた壬生狼と出会ったのはこの上ない運命だったのかもしれない。
- 撃破時、「智慧のスカラベ」を確定でドロップしていた。何故今更六章のスフィンクスからのドロップ素材がこいつから…という声もあがったが、智慧のスカラベのテキストには「再生と復活の象徴たる聖なる虫の飾り物。 難題を解きし真に聡しき者にのみ与えられる。」とある。…自らの滅びを受け入れ消滅したアンドラスが、再生と復活の象徴・難題を解いた証を遺すというのは何とも感慨深い。
話題まとめ編集
- ヒジドラス
- 上記のように『ぐだぐだ明治維新』ではボスを務め、最期に土方歳三を送り出すこととなったが、「貴方」と非常に丁寧な呼び方だったことや、命に対する見方がまったく異なるからこそ逆に影響を受けるという在り方からカップリングとして人気が爆発。「ぐだぐだ明治維新の表のヒロインは織田信勝、裏のヒロインはアンドラス」等と言われるような事態になり、土方とアンドラスの組み合わせは「ヒジドラス」と呼ばれるようになった。
- 挙げ句、『ぐだぐだエース』にてとうとう公式にヒジドラス呼ばわりされるようになってしまった。
脚注編集
注釈編集
- ↑ なお、彼が至った結論というのは
「逃走には二種類ある。目的のない逃走と、目的のある逃走だ。一般に前者を浮遊と呼び、後者を飛行と呼ぶ」
「我々は背負った罪によって道を選ぶのではなく、選んだ道で罪を背負うべきだからだ」
という蒼崎橙子の台詞への強いオマージュを感じさせる。
出典編集