原理血戒

概要

イデアブラッド。死徒二十七祖を祖たらしめている血液の質。
その血を巡らせるだけで惑星の物理法則を塗り替える特異点。持ち主に超越的な能力を与える。
この血を継承した死徒は、どんな階梯であろうと祖に成り上がる事となり、アルクェイド・ブリュンスタッドはこれを“王冠”と例えていた。
逆に言うと、どれほど強大な死徒であろうと原理血戒を持たないのなら二十七祖とは認められない。

原理血戒の元となっている「原理」とは魔術世界でいうところの「世界卵」であり、テクスチャルールの種そのもの。それを体内に摂取することが「原理血戒」になるとのこと。
それぞれの祖の魂に刻まれた大本の戒め、生きる目的でもあり、各々の原理はそれぞれ違うものとなっている。 二十七祖ではない死徒も普通に原理を持っており、所有する生命体の特徴によって発生する原理は変わるとされている。
世界卵を基とした固有結界が継承可能であるのと同様、原理を基とした原理血戒も理論的には継承可能だが、原理を動かすには千年クラスの土台が必要となり、数百年程度の死徒が継承してもその呪いで潰されてしまう。
加えて、死徒の呪いはそれを保有する個体が消えれば消失してしまい、複写しても唯一性を失って弱体化するため、原理による異能はそのまま他者に引き継がれない模様。
死徒の固有能力はその者が人間だった頃に手に入れたモノを死徒になってからも何百年と成長させ続けた異能であり、それが結果として原理になったに過ぎない。

関連用語

疑似原理（イデアモザイク）

『月姫 -A piece of blue glass moon-』に登場する阿良句寧子が生み出した原理血戒の複製品。

投与することで死徒の才能がない者でも位階を無理やり上げ、複製元の原理を使用可能になる。

原理・原理関連一覧

アッフェンバウムの原理

かつてゼリア・アッフェンバウムが所有しており、ヴローヴ・アルハンゲリへと受け継がれた原理。

原理血戒として周囲の環境を極寒地獄へと変貌させる異能となる。

正式名称は不明であるが、「凍結」ではないかと示唆されている。

「実り」

死徒二十七祖第七位、アインナッシュが持つとされる原理。

『月姫 -A piece of blue glass moon-』では討伐後にシエルによって回収され、彼女の大魔術「苗床祭壇」の基となっている。

「城、即ち王国」

死徒二十七祖第二十二位、クロムクレイ・ペタストラクチャが持つとされる原理。

『月姫 -A piece of blue glass moon-』では討伐後にシエルによって回収され、彼女の大魔術「大聖堂（ゴチックフォート）」の基となっている。

「剣」

死徒二十七祖第二十五位、ベ・ゼが持つとされる原理。

『月姫 -A piece of blue glass moon-』では討伐後にシエルによって回収され、彼女の大魔術「カルヴァリアの星（カルヴァリア・ガルガリン）」の基となっている。

サーヴァントユニヴァースでも同様の原理があるようで、謎の代行者C.I.E.Lも同じような経緯をたどり、カルヴァリアの星を自身の宝具としている。

「失敗作」あるいは「余り物」

死徒二十七祖第二十七位、コーバック・アルカトラスが持つとされる原理。

詳細は不明だが、彼が生み出した宇宙モデルの最高傑作「聖典トライテン」はこの原理から作られていると推測されている。

「四肢」

詳細不明、所有者は討たれ、教会に封印されているとされている。

明言されていないが、所有者は死徒二十七祖第二十位、メレム・ソロモンと思われる。

「熔ける」

詳細不明、所有者は討たれ、教会に封印されているとされている。

明言されていないが、所有者は死徒二十七祖第二十四位、エル・ナハトと思われる。

「望郷の鐘」

死徒ノエルが持っている原理。

幸福だった頃の記憶を呼び覚ます力を持つ。

薔薇の魔眼

死徒二十七祖第十五位、リタ・ロズィーアンが持つとされる原理血戒。

相手の精神を夢の中に閉じ込め、夢の中で殺すことで相手の魂を精神ごと破壊する事ができる。

元になった原理の詳細は不明。

メモ

• 『月姫』がリメイクされ『月姫 -A piece of blue glass moon-』となった際、死徒二十七祖関連で最大の変更となった要素。これにより、「死徒二十七祖」の枠組みとしての意味合いが補強される形となった。
  • それまで「二十七祖が二十七祖である事に意味がある」「二十七祖はそれぞれが違った形で不死を体現する」などの設定があったが、原理血戒の導入によってそれらに対してある程度の説明が加えられることとなった。
    • 先代五位を瞬殺してその座を奪ったORTや元のアインナッシュの死骸から血を吸った植物が元となった現アインナッシュについても「肉体や血を経由して原理血戒を取り込んだため」と合理的に理解できるようになり、さらにはアルクェイドに吸血されて強大な力を持ったミハイル・ロア・バルダムヨォンやガイアの怪物で吸血も行うプライミッツ・マーダーが二十七祖にカウントされない（されなくなった）のは「どれほど強くても原理血戒を持っていないから」と解釈できるようになった。
  • また、グランスルグ・ブラックモアが使用する「ネバーモア」やフィナ＝ヴラド・スヴェルテンが使用する「パレード」やネロ・カオスが使用する「獣王の巣」のように二十七祖は固有結界の使用者が多いが、それらが原理に由来する原理血戒である可能性も高くなった。
  • 『Fate/Grand Order』にて諸葛孔明〔エルメロイⅡ世〕が「宇宙のモデルケースを創造するような能力を上級死徒が持つとは思えない」と言っているあたり「英霊召喚が可能な世界」では死徒二十七祖が存在しないのと同様、原理血戒もまた存在しないものと思われる。
    • ただ、上記のようにサーヴァントユニヴァース経由で謎の代行者C.I.E.Lによってカルデアに原理血戒が持ち込まれており、本当に問題がないのか心配されている。
• シエルは原理血戒を基にした魔術を使用する際に「原理血戒○番」と番号を口にしているが、これは「剣」が基であるカルヴァリア・ガルガリンなら25番、「城、即ち王国」を基とする大聖堂であれば22番とされているため、所有していた死徒二十七祖の階位を参照しているものと思われる。

脚注

リンク

• 小辞典
• 死徒二十七祖