浅上藤乃

浅上藤乃
読み あさがみ ふじの
性別 女性
誕生日 5月20日
血液型 B型
声優 能登麻美子
初登場作品 空の境界
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概要編集

荒耶宗蓮両儀式のために用意した3つの駒の一人。「死に接触して快楽する存在不適合者」。

略歴
長野の名家「浅神家」に生まれる。里では異能が元で鬼子と忌み嫌われ、迫害されていた。
6歳の時、実父に異能を封じようとアスピリンと大量のインドメタシンを投与されて、無痛症になる。当時の主治医はこれらの薬品と共にステロイドも横流ししたことから、デビック症なのではないかと推測している。
後にままごとで誤って手の平側の指の間を切り刻んだ時には、母の言う痛みが何のことか分からなくなっていた。
12歳の時、浅神家は没落し、分家の「浅上家」に母が嫁ぐ形で引き取られる。継子になったことで、貞淑で優等生で普通の子であろうと努めるようになった。
中学は地元の学校に通い、この時黒桐幹也に出会う。
高校から礼園女学院に編入し、現在1年A組。定期的に主治医の診断を受けるために、礼園女学院では例外的に月2回、町に出ることが認められている。この外出が事件が起きた一因である[出 1]
本編から10年後の未来では、5年近く交際している恋人のために花嫁修業中。裏では過去の贖罪として世の不合理をいろいろねじっているらしい。[出 2]
人物
長い黒髪は前髪を切り揃え、耳元の髪は結わえている。また琥珀色の瞳を持つ。絵では紫髪で結わえておらず、目も赤い。
穏健で優しく、聡明。言動は思慮深い。服装・容姿は高校生らしい清潔感を感じさせる。節度ある振舞いや生活態度は小中高一貫して教師から高評価を受けており、扱いやすい生徒だったとのこと。病弱なため学校を休むことが少なくないが、協調性が高くクラスメイトとの関係も良好で、トラブルを起こしたことはない。その一方であまり自己主張が強くないことを心配する声もあった。
学力は高く、成績は常に学年トップクラス。数学や物理などの理系科目を得意としている。苦手科目は特にないが、国語の作文等で『感情表現に乏しい』と評されたことが何度かある。
温和で受け身な性格だが、一度たがが外れると自分では止まれないタイプ。無痛症の為、常識を「理解」はできているが「実感」はできていない。式が生の実感をもてないこととは似て非なる。[出 1]
『終末録音/the Garden of oblivion』では、ホラー映画に対して詳しい様子を見せた。
能力
能力は視界内の任意の場所に回転軸を作り、歪め、捻じり切る「歪曲」。ようするにサイコキネシス。彼女の能力は超能力であるものの、人為的に手が加えられているために魔術と超能力の間にある。一度封じられたことでその力は強まっている。複雑なことはできないが、物の大きさ物理的な強度に左右されず問答無用で曲げられるため単純な数値比べであれば『空の境界』中最高の性能[出 1]
右目は右回転、左目は左回転の回転軸を発生する。この視線を両儀式の直死の眼で視ると、緑と赤の螺旋として捉えられる。歪曲の魔眼は概念や藤乃自身が『これは曲げられない』と認識したものは歪曲することができない。一例に黒桐幹也が挙げられる[出 3]
式との戦いの最後に透視能力(クレアボイアンス)が発現し、橋の全景を千里眼で丸ごと視界に収めて入り口出口を二箇所同時に曲げるなど凄まじい力を発揮したが、橋曲げの代償に視力が低下してしまう。その後歪曲の魔眼は『未来福音』のコミック部分にて使用し、その後の藤乃が世の不条理を曲げる仕事をしているため、使用可能であると思われるが透視能力についてはどうなったか不明。
『終末録音』では話の性質上現実で全く同じ性能とは限らないが、寄宿舎を潰してゾンビを一網打尽、森の一部を丸ごと捻って更地に変えるなど、かつて式と戦った時以上の歪曲を可能としている。

バリエーション編集

浅上藤乃 (Grand Order)編集

「復刻版:空の境界/the Garden of Order -Revival-」でアーチャーとして登場。

詳細は「浅上藤乃 (Grand Order)」を参照。

登場作品と役柄編集

空の境界編集

空の境界
「痛覚残留」にて不意に得てしまった痛みと生の実感を失わないために、7人殺害する。
終盤、痛みで思考が麻痺した彼女は、しばし幼年期に戻っている。[出 1]

Fateシリーズ編集

Fate/Grand Order
イベント「the Garden of Order」にて概念礼装「歪曲の魔眼」に登場。レアリティは☆4。無痛症を表してか、防御力が上がり最大HPが下がるデメリット効果が付いている。
その復刻版にてアーチャークラスで実装された。

その他編集

ちびちゅき!
所属不明。幹也の娘を見て激しくショックを受けていた。

人間関係編集

浅神羽舟
実父。藤乃の異能の力を封じようとした。浅神家は当代で没落。
浅上康蔵
継父。資産家で、藤乃を最悪殺すように依頼した。
浅上麻雪
実母。藤乃が無痛症であるとは知らず、怪我した時は痛いだろうと労わりながら手当てしていた。
夫が残した借金を、康蔵が肩代わりする形で再婚。彼女のような貞淑さが藤乃の理想の女性像だった。
主治医
幼少期に充てがわれていた闇医者。現在は秋田に住み、藤乃が行方不明と知って彼女の身を案じた。
専属医
都内の医者で、月2回の定期診断をしている。彼女が慢性虫垂炎だと診断していたが、本人には伝えていなかった。
黒桐幹也
中学の時に出会った、憧れの人。
黒桐鮮花
高校から編入した者同士で、友人となる。
彼女が幹也の妹である事は知らないが、彼女に幹也を紹介されそうになった事はある[注 1]
安藤由子
同じ学校の生徒。かつて、「どれだけ苦しくとも、この世界を綺麗だと信じてほしい」という言葉を受け取った相手。
宮月理々栖
同じ学校の生徒。由子を共通の知り合いに持つ相手として、死に向かってゆく彼女を止めようとする。
荒耶宗蓮
魔術師。橙子や幹也は金属バットで殴られたことのみが無痛症の治った原因だと思っていたが、本当の意味で「体の異常を治した」人物。
両儀式
はじめて嫌いと思った相手。
湊啓太
彼女に暴行したグループの生き残り。彼の知り合いを殺して回って追い詰めようとする。
高木彰一
7人目の被害者。藤乃との接点は皆無であり、完全な快楽殺人だった。
恋人
本編から10年後の未来で、5年近く交際している相手。未登場。
きのこ曰く『いい人』で、藤乃も花嫁修業を行っているなど、仲は良好の模様。

名台詞編集

まがれ」
歪曲の魔眼発動キーワード。
「――綺麗きれいなひとでしたね。」
「でも、それと同じぐらいに恐いひと。――わたし、あのひと嫌いです」
両儀式についての独白。それは似て非なる異常性を持つ両儀式に対する「自分は違う」という否定からくるものだった。このとき、一緒にいた鮮花は藤乃が他人を嫌いと言ったことに驚いていた。

メモ編集

  • 最近、礼園女学院を手本とした学校ができ、藤乃の父が出資している[出 4]遠野秋葉らが通う浅上女学院のことか。
  • 琥珀間桐桜のキャラクター性は彼女が原点。性的暴行を受け続けた末に暴走した点も共通している。
  • 式との戦い以降は視力が落ちている。
    • 劇場版の映像や、『未来福音』に収録されているコミックスでは杖を突いている姿が描かれている。
    • 完全に視えなくなったわけではないが、視線を媒介としなければならない魔眼の力は衰えているとされる。
    • ただし、『未来福音』に収録されているコミックスでは魔眼の力が健在である様が描写されている。
  • 2012年に武内崇が出した同人誌『春と月と空と』によると胸の大きさは「豊」とのこと。

脚注編集

注釈編集

  1. 藤乃の憧れの人を捜すためという名目で。

出典編集

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 「空の境界用語集-浅上藤乃」限定愛蔵版『空の境界』付属冊子
  2. 「きのことたかしの一問一答」BD版『劇場版「空の境界」未来福音』付属小冊子
  3. 「きのことたかしの一問一答」DVD版『劇場版「空の境界」第3章 痛覚残留』付属小冊子
  4. 「空の境界用語集-礼園女学院」限定愛蔵版『空の境界』付属冊子

リンク編集