千子村正

2021年1月10日 (日) 12:29時点におけるSirious (トーク | 投稿記録)による版
セイバー
真名 千子村正
読み せんじむらまさ
性別 男性
身長 167cm
体重 58kg
好きな物 良い砂、火、魚、握り飯、団子
苦手な物 数えられないほど多い
天敵 ラスプーチン
依代 衛宮士郎
出典 史実
地域 日本
属性 混沌・中庸
一人称 儂(オレ)
二人称 お前さん/あいつ
三人称 特に定まっていない
声優 杉山紀彰
デザイン 武内崇
レア度 ☆5
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要

剣士」のサーヴァント

略歴
亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』では抑止力に召喚されたサーヴァントとして登場。英霊として成立するには人類史における功績が足りない、霊基が足りない存在である(明言はないが幻霊の区分であると思われる)ために自らに近い者を器とした存在(疑似サーヴァント)となっている。
下総国に迷い込んだ宮本武蔵に自身が鍛えた妖刀「明神切村正」を貸し与え、英霊剣豪と戦う力を図らずも与えることとなった。
厭離穢土城が変状してからは決戦に同行。剪定事象から現れた妖術師の固有結界を、都牟刈村正によって穢土城もろとも両断。その際に神剣を人の身で使った代償に消滅した。
Lostbelt No.5『神代巨神海洋 アトランティス』では、アストライアの回想にて他の3騎の使徒と同じように異星の神からアルターエゴとして召喚され、ラスプーチンと共に何十騎もの汎人類史側のサーヴァントを撃破していたことが判明。その後、オリュンポスにてカルデア一同と期せずして再会を果たす。
初登場からおよそ3年を経て、2021年正月に期間限定の新規サーヴァントとして実装された。
人物
刀作りに生涯を捧げた老人。現界に際しての外見は精悍な青年そのものだが、精神性はむしろ晩年に近い。
ぶっきらぼうな物言いが多く、お世辞にも愛想がいいとは言えないが、いざ付き合ってみるとものすごく面倒見がいい。任侠肌の人である。
これは村正本人の性格でもあるが、依り代になった肉体の性格でもある。……あるいは、この依り代の少年がもし老年期まで人生を全うできたのなら、このような人格になっていただろう、とも。[注 1]
相手がどうあれ、内容がどうあれ、仕事を依頼されたのなら、それを納得のいくレベルで『仕上げる』事を矜持とする仕事(大好き)人間。
仕事のためなら時に冷酷・冷徹な手段にも出るが、外道(げどう)働きだけはしないようだ。
疑似サーヴァントゆえか、「儂」という一人称にルビを打つ形で自分を「オレ」と呼ぶ。 ただし、依代の影響かシナリオ中特定の場面ではカタカナで「オレ」という一人称を用いることも。
能力
鍛冶師であるだけあり、その存在意義をひたすら刀を作ることに費やしている。陣地作成スキルも鍛冶場を形成するものとして発揮されている。
ランクはAとかなり高めで、本職のキャスターに匹敵する程。刀匠である彼は鍛冶場を拠点とする為、サーヴァントとして現界するにあたっての解釈として付与された模様。
また刀剣の専門家というだけあり、芸術スキルとは似て非なるスキル「刀剣審美」を所有。(宝具ではなく)通常武装を見るだけで持ち主がどのように使ったか、どの様に戦うべきかを把握できる。
その他、下総でも描写された『妖刀村正』伝説に由来するスキルとして「当代不吉」を所有。為政者に災いをもたらしたという面から、FGOでは徳川家のみならず「為政者・王への特攻」効果として働く。
自身の戦闘能力も十分に持ち合わせており、ランサー・プルガトリオの槍を避けつつのカウンターで自身の刀ごと上半身を爆散(宮本武蔵曰わく試剣術とも)させた程。
霊基を暴走させられた英霊剣豪を相手に戦えるが、自分を顧みない強さであるために相討ち前提となってしまう。
正式実装にあたり判明した戦闘モーションでは、干将・莫邪のアレンジ版と思しき刀を使用していたり、複数の刀剣を投影し敵を串刺しにする等を彷彿とさせる動きも確認されている。また依代同様技量の投影も可能らしく、エクストラアタックのモーションでは宮本武蔵の二天一流を使用している。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
セイバー - ? ? ? ? ? ? 陣地作成
アルターエゴ 異星の神 ? ? ? ? ? ?  
セイバー 主人公 (Grand Order) B A D E B A+ 対魔力:B
陣地作成:E
刀剣審美:A
当代不吉:B
様物:B+
業の目:A
焔:EX

宝具

無元の剣製(ツムカリムラマサ)
ランク:A+
種別:対人宝具
レンジ:1~10
最大捕捉:10人
究極の一刀を作り出す宝具。鍛冶師として研鑽を重ねた末に至った神剣への道筋。
特殊な固有結界(英霊エミヤの『無限の剣製(アンリミテッド・ブレイドワークス)』に似た風景であるという)の展開によって無数の剣の荒野を発生させた後、すべての剣が砕けて雪の結晶のように散り、千子村正の手にただ一本の刀が残る。
時間や空間、因果ごと断つ一斬。このため、対人宝具でありながら対界宝具のように城ごと固有結界を丸ごと一刀両断にすることも可能。
刀の銘は「都牟刈村正(つむかりむらまさ)」。都牟刈とは都牟刈之太刀(都牟羽之太刀)。
すなわち素戔嗚尊に殺された八岐大蛇、八頭八尾を有した赤眼の怪───八つの谷と峯にわたる超大さを誇る、日本最大の災害竜の尾から顕れた神器・天叢雲剣/草薙剣を示す。
『英霊剣豪七番勝負』では、上記の当代不吉スキルによって付与された徳川に類するものを害する力と合わさり、語呂合わせでも徳川に類するものの名を持つ江戸城を掛けた「厭離穢土城」を両断した。
その際神ならぬ身で神剣を振るった代償としてエーテルが崩壊・現界を保てなくなり消滅したが、カルデアに召喚された村正はこの宝具を使用しても消滅する事はない。
彼のマテリアルでも一切触れられていないため理由は現時点では不明。

真名:千子村正

千子村正。伊勢国桑名の伝説の名工。「千子」とは初代村正の名。
村正という銘の刀は家康公の祖父を斬り、父や息子、家康自身さえも傷つけた事から、『徳川に仇なす妖刀』と呼ばれた。
生前、刀鍛冶として“縁を斬り、定めを斬り、業を斬る”怨恨を清算する究極の一刀を目指した。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Grand Order
亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』で登場。その後は長らく出番が無かったが、Lostbelt No.5『神代巨神海洋 アトランティス』及び『星間都市山脈 オリュンポス』にて、異星の神の使徒の一騎としてアルターエゴの霊基を以て登場。その後、2021年の正月に期間限定の新規サーヴァントとして実装される。

人間関係

Fate/Grand Order

衛宮士郎
憑依先の人間。「錬鉄」、「生き残った者」という共通項から選ばれた模様。ストーリーを進めていくと、色々な共通点が見つかる。
彼の願いが影響しているのか、「この体に恥じないよう人を救う剣を振るう」と述べている。
宮本武蔵
亜種並行世界で出会った女剣士。
成り行きで自身の想いを込めた妖刀を渡すことになり、以降も助力してゆくことになる。
コミック版『英霊剣豪七番勝負』では「連れて行ったおぬいと田助を勝手に預けて独自行動する(ゲーム本編でもやったが)」「それなりの値段がするであろう遊女宿に泊まってツケを勝手によこす(全財産を超えるレベル)」「自分が打った妖刀を街中で見せびらかして撃剣興行を始める」などの行動を繰り返したため、本気でぶん殴ったりバックドロップやロメロスペシャルを極めに行くレベルで怒りを向けている。
ただし、下総での出来事や主人公のことは覚えていない様子にも拘らず、彼女のことはちゃんと覚えているらしい(当人曰く、座に持ち帰った数少ない『活動記録』であるとの事)。マイルームでは彼女を「風来坊」と称しつつ、その行く先に想いを馳せる一幕も。
なお、彼女からも村正に対するコメントが追加されており、召喚していた場合はマイルームで聞くことができる。どうやら戦闘能力に問題ないことは承知しつつも腰の具合を心配したため、余計なお世話とばかりに折檻された模様。
風魔小太郎
共に戦う同士。
コミック版『英霊剣豪七番勝負』では上記の過程で武蔵と連帯責任でぶっ飛ばした上、「いつの間にか増えていた男の連れ」と認識しているので(インフェルノ討伐後時点では)あまりいい感情を向けていない。
おぬい田助
両親が妖魔に殺された二人を引き取って育てている。孫のような関係性で稼いだ資金は将来二人の生活の為に残しているらしい。
おたま (亜種並行世界)
土気の街で主人公一行が泊まっていた宿の遊女。
ゲーム本編ではおぬいと田助を連れてすぐに里に帰ったので面識はあまりないが、コミック版『英霊剣豪七番勝負』では主人公らがツケた宿代を支払うためにしばらく滞在して彼女の厄介になることになった。
アルトリア・ペンドラゴン
依り代の少年と深い縁を結んだ英霊。疑似サーヴァントの身であってもやはり気になる存在であるらしい。
当然ながら村正の人格としては彼女と直接の面識は無いのだが、マイルームでは「あの手の王様は一人で思い詰めていくから」と心配しており、マスターである主人公にも彼女としっかりコミュニケーションを取るよう忠告している。
とはいえ、元が同一人物にも拘らずやたら霊基のバージョンが多岐にわたっていることには若干引いている模様。貴方(の依代)も割と大概ですけどね…
エミヤ
依り代の少年が英霊に至った存在。
流石に自身の器と同一の存在だと気づいてはいないようだが、見ていると背中がむずむずするため苦手なんだとか。
なお村正の正式実装に伴い、先方から彼に対するコメントも追加されている。唯一の究極を目指すという自身とは真逆の精神論に行きついた名工が、よりにもよってかつての自分自身を依代として現界している事はやはり複雑な模様。
エミヤ〔オルタ〕
こちらの存在についても言及。本家程むず痒くはならないが、微妙な座りの悪さを感じるらしい。
また鍛冶師としては武器の扱いについても気になるのか、「雑過ぎる」「商業主義に走り過ぎたのか」と苦言を呈している。
イシュタル
東洋の刀鍛冶師ということで興味をひかれたのか、「剣とか必要ないけど」といいつつ、どうしてもというなら宝石細工の依頼をしても良い…と持ち掛けたが、無言でスルーされ憤慨。
もっとも、村正からしてみればその「必要ない」呼ばわりされた刀剣に生涯を捧げたのだから、至極当然の反応ではある。寧ろ金槌でぶん殴られても文句は言えないだろう。
柳生但馬守宗矩
後の創作が産んだ因果によるものとはいえ、村正一門の刀剣が徳川特攻の効果を持つ事から、彼自身に徳川家への恨みがある訳ではないとしつつも複雑な模様。
シトナイ
村正からの言及はないが、先方のマイルームにてコメントが追加されている。
彼を評して曰く「双子レベルのそっくりさん」との事で、感嘆しつつも外見と中身のギャップを面白がっている模様。
伊吹童子
身にまとう神気からいち早く真名を悟り、供え物をしなければと珍しく慌てる姿が見られる。
前述の通り彼女が持つ草薙の剣は村正の宝具のオリジナルに当たるため、ある種当然の反応と言えるかも知れない。
なお、村正は聖杯に掛ける願いとして「本物の草薙を見てみたい」と述べているため、伊吹童子を召喚しているカルデアでは聖杯を使わずして彼の願いをかなえられる。
グレゴリー・ラスプーチン
アルターエゴとして、同じ異星の神に仕える存在。
大西洋異聞帯では彼と共に汎人類史側のサーヴァントを何十騎も撃破していた。
とはいえ、当人としては好き好んで彼と組んでいたわけでは無い模様。寧ろ(依り代の影響か)顔を見ていると無性にイライラするらしく、嫌いなものの一つとして彼を挙げている。
アストライア
Lostbelt No.5『神代巨神海洋 アトランティス』にて、一時期彼女の島に逗留。一宿一飯の恩義として、彼女の彫像を作成することを自ら申し出た。
上記所以からか、或いは依代の縁からか、村正について語る際に「百の刀剣・千の刀術を修めた美丈夫」と形容するなど、非常に高く評価していることが伺える。
リンボ
アルターエゴとして、同じ異星の神に仕える存在。
依り代同士縁がある上に基本真面目な(元)ラスプーチンと違い、露骨に嫌っている。
ヘファイストス
オリュンポスで彼に鍛冶師としての技量を認められ、正式な弟子として師事していることが判明。
「お師さん」と呼ぶ一方で時折「つるぴか爺」等と軽口を叩いてはいるが、師弟としての関係は良好な模様。

生前

存在した事は本人の口から語られるが、作刀に人生を傾けすぎたためか顔もほとんど覚えていないとのこと。

名台詞

Fate/Grand Order

本編

「そうだよ。セイバー、千子村正。先刻の坊主やらと同じ、サーヴァントって奴だ。」
ランサー・プルガトリオとの戦いを乗り越え、主人公と武蔵に己の真名を告げる。
オレが目指す究極の一刀ってのはな、肉やら骨やらを断つやいばじゃねえ。
 ンなものはなんでもできるンだよ。斧でも包丁でもな。
 刀に生涯をささげるって人間がな、その程度のモンで満足していい筈がねぇ。
 なんで、オレ・・が求めたものは怨恨の清算――縁を切り、定めを切り、業を切る名刀だ。」
千子村正が目指すモノ。ちなみにこの時と後述のある場面の二カ所のみにおいて一人称が「儂」から「オレ」に変わり傍点で強調されている。つまり、この一瞬だけ依代となった青年の意識が表出していることが考えられる。
「このまま家光公の治世から一直線とはいくまいが、ああ、この国がなあ。」
「いつか、テメェみたいな穏やかな目のガキが……儂からすりゃ変わり者が……」
「ぽこぽこ増える日がやって来ンなら、成る程、泰平の世ってのもそう捨てたもんじゃねえ。」
戦国の乱世に生きる者たちの過酷さを語る村正だったが、平凡な一市民である主人公の瞳を見て、のちの泰平の世の到来を実感する。
「――――城が出来た、か。そいつは一言多かったな、妖術師。」
「奥の手はねぇのかって? 阿呆が。んなもん、あるに決まってンだろ・・・・・・・・・・。」
屍山血河とはまた異なる固有結界にて、身も心も焼き尽くされるかと思われたその時、刀を鍛える槌音が鳴り響く。そして……。
「かつて求めた究極の一刀。
 其は、肉を断ち骨を断ち命を絶つ鋼のやいばにあらず。
 我がが求めるは怨恨の清算。
 縁を切り、定めを切り、業を切る。
 ―――即ち。宿業からの解放なり。

 ……其処に至るは数多の研鑽。
 千の刀、万の刀をかたちどり、築きに築いた刀塚かたなづか
 此処に辿るはあらゆる収斂しゅうれん
 此処に示すはあらゆる宿願。
 此処に積もるはあらゆる非業―――
 我が人生の全ては、この一振りに至るために。

 剣の鼓動、此処にあり―――!
 受けやがれ、こいつがオレの、都牟刈ツムカリ村正ムラマサだぁ―――!!!!」
研鑽に研鑽を重ね、鍛えに鍛えぬいた末にたどり着いた、至高にして究極の一振り。
その一刀は、縁も、定めも、業も―――宿業さえも切り裂いた。
「神ならぬ身で都牟刈を使ったんだ。そりゃあ消えるさ。
 仕事はきっちり終わらせたんだ。先に上がっちまっても文句はねえだろ?」
上記にて宝具『無元の剣製つむかりむらまさ』により、黒幕が発動した固有結界『島原地獄絵巻』を厭離穢土城ごと両断した後、代償として自身のエーテルが崩壊する中で小太郎に掛けた台詞。
上記とその前後の台詞から、彼は初めから都牟刈を振るう代償として自身の消滅を織り込んだ上で宝具を温存・使用する機会を慎重に見計らっていたことが伺える。残りがあることを口にしつつも自己犠牲を厭わない辺りは依代となった青年に通ずるものがあると言えるかも知れない。
「まったくよぅ。手のかかるガキどもだったなあ。刀作りも子作りも変わらねえ。
 刀匠の果てに神仏に至るなんざ、生前の儂ゃあほとほと阿呆を極めたなぁ—————」
同上。生涯を通じて作刀に情熱を捧げた村正が、第二の生で孫のような関係性を築いた幼子たちとの日々を思い返しながら。
皮肉にも実の孫とは顔すら思い出せない程度の交流しかなかった生前の己を自嘲しつつ、静かに消滅していった。

メモ

  • 初登場自体は亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』であったが、それ以前にFGOマテリアルのエミヤの項目にて言及されていた(その際のエミヤの反応は「………………むう。悪くない…………」)。エミヤと村正自体に全く接点が無かったこと、エミヤの発言内容等から千子村正は士郎の疑似サーヴァントではないかという予想が以前から挙がっていた。
  • NPCでありながら専用の立ち絵、宝具の発動、専用の一枚絵、更に処刑用BGMとして名高い「エミヤ」の専用アレンジ『無元の剣製』が用意されるなど元祖Fateの主人公に相応しい破格の扱いを受けており、プレイヤーからは「最後に全てを持って行った」と評されている。
    • 当然だが実装を望む声も非常に多く、その際の宝具は自爆系宝具になるのでは?と予想されていた。
    • とはいえ2部のメインストーリーの展開上村正はカルデアと敵対する立場であり、にも拘らずオリュンポスで邂逅した際は戦闘にならなかったため、実装は早くても次の異分帯攻略後と予想する向きが主流であったが…予想を覆し、2021年正月記念新規サーヴァントとしてまさかの実装が発表。SNS上でも大きく話題になった。
  • 同じくFate/stay nightの主役を依代とする疑似サーヴァントのイシュタルパールヴァティーとはクラス相性で三すくみの関係性になる。
    • 具体的には村正はイシュタルに弱いがパールヴァティーには強い。この三すくみは原作の三者の関係性を表しているのではないかとファンの間からは考察されている。
    • そして残る一人のメインヒロインであり原作で主従関係にあったアルトリアと同じ「セイバー」クラスとなっている。
    • なお、彼女は前述の3人の中で唯一王属性を持つため、村正の「当代不吉」による特攻対象にもなる。原作における関係になぞらえ、「王特攻(夜)」等と評するマスターもいるとかいないとか
  • 引き取って育てているおぬいからは「じいちゃま」と若い見た目に反して呼び慕われている。本人の性格が理由という意味もあるのだろうが、憑依元の衛宮士郎の事を知ってるファンからすると彼と衛宮切嗣との関係性を彷彿とさせる。
  • 千子村正の姿は初期から実装されていた礼装「リミテッド・ゼロオーバー」の姿にそっくりである。しかしよく観察してみると細部に違いが見受けられ、使いまわしではなく書き下ろしイラストなのが分かる。
    • イラストを書いた武内崇氏曰わくキャラ化するとは思わなかった[出 1]とのことなので「リミテッド・ゼロオーバー」を元に後から新規に書き下ろしされたものと思われる。後の正式実装に伴い、英霊剣豪でのイラストから更に描きおろしが加えられ、より精悍な顔立ちになっている。
  • これまで何だかんだ言っても依代の特徴が強く出ていた疑似サーヴァントだが、今回のケースは依代(衛宮士郎)の性格や知識があまり表に出てこず、英霊(千子村正)が主体として行動しているのが大きな特徴である。
    • ただし、前述の通りこの村正の人格は純正な彼自身のものでは無い。マテリアルでの記載や本人も自己申告している通り、記憶や鍛冶師としての技量は村正由来だが「依代である衛宮士郎が真っ当に人生を送り、老年期まで年齢を重ねられたならこうなるだろう」という仮想の人格がベースとなっている模様。
    • 裏を返せば「実際の衛宮士郎はどう足掻いても天寿を全うできない」という意味にもとれるため、不安に駆られたファンもいるとか。何にせよ、時期尚早の召喚であったことは本人の台詞からも伺えるため、今後の情報展開を待ちたいところ。
  • 本作では「せんじむらまさ」と訓じているが、正しくは「せんごむらまさ」と読む。千子(せんご)は現在の三重県桑名市辺りにあった地名であり、村正が居住したとされる場所である。

話題まとめ

村正実装に関する話題について
初登場の亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』以降、特に実装要望が多かったサーヴァントであり、何かイベントがあるときはほとんどのイベントの予想で村正実装が囁かれていた。
それだけに、Lostbelt No.5『神代巨神海洋 アトランティス』にて、アストライアから明かされた村正が敵方として現界しているという事実は、多くのプレイヤーに衝撃を与えた。
声優陣の間でも村正の実装を望む声は相当数あったらしく、依代である衛宮士郎のCVを担当した杉山紀彰氏は『屍山血河舞台 下総国』以降、声優仲間から千子村正のボイスを収録していないか事あるごとに聞かれていたとの事。
メインヒロインの一人であるセイバーを演じる川澄綾子氏もその一人であり、会うたびに村正の収録はまだか杉山氏に尋ねていた事を明かしている。(なお、杉山氏が原作者に会った際に村正の収録予定を聞いたところ、その時点では1~2年先と言われたとのこと。)
妖刀村正
村正は、徳川家に仇をなす「妖刀」として広く知られている。その理由は徳川家康の祖父、父、長男を村正製の刀で殺害されており、家康自身も関ヶ原の戦いで村正製の槍に傷つけられたからである。これらの因縁から徳川家は村正を嫌悪するようになり、徳川家の村正は全て廃棄され、公にも忌避されるようになった。
しかし村正は徳川領の三河に近い伊勢の刀工であり、三河を始めとする東海地方に多くの一派が存在する。そして村正一派の刀剣を所持する徳川家臣もまた多かった[注 2]ので、これはいわゆる『母数が増えたがゆえに不祥事も目についた』類の事柄にすぎない。
実際、上述した家康が村正を嫌ったという説は後世の創作であり、名古屋の徳川美術館には家康の形見とされる村正作の刀が収蔵されている。一方で反徳川を標榜する人々にとっても村正は徳川打倒のシンボルになっており、幕末には多数の倒幕派の剣士が愛用したと言われる(もっとも偽物も多数出回ったが)。
幕末以降、日本では村正伝説は半ば廃れるが、アメリカで開発されたコンピューターRPG「ウィザードリィ」のヒットで1980年代後半に復活する事になる。このゲームでは村正は最強の武器として設定されているが発見率が極めて低い激レアアイテムで、ラスボスそっちのけで村正を求めて最下層を探索するプレイヤーが続出。その後、村正=最強の刀という誤解が独り歩きするようになる(優れた刀であるのは間違いないが)。
最優秀魔剣村正
村正は村正一派が打った刀の総称であり、彼らが打った刀は尽く大量生産の安物であったと言われている。しかし、その安物がどれもこれも天下無双の切れ味を誇り、中には空也[注 3]の称号を銀象嵌で施された物まであった。最強の刀剣に関しては多数の説が出るだろうが、『最優』の称号は間違い無く村正の物であろう。
しかしそこは妖刀。新井白石がわざわざ記述を残すほどに多数の怪現象を起こしていたとされている。世界最初の永久磁石と言われるKS鋼の開発者が一人であった本多光太郎が、東北帝国大学の物理学教授をしていた頃に村正を含む複数の銘刀の切れ味を機械で測定・数値化した時も、村正だけ数値が安定しなかったという[注 4]

脚注

注釈

  1. 本人の言葉を借りるなら「式部が読んでやがる『もしこの人間が文亀時代に転生したら』……って奴さ」との事。要は依代である衛宮士郎がその精神性を維持したまま、村正の生前の時代で村正として順当に年齢を重ね、老年期に至ったIFの人格ということである
  2. 例えば、徳川配下の猛将として知られる本多平八郎忠勝の所持する槍「蜻蛉切」も村正一派の作である。
  3. 意味は「人体など無いも同然」という、あの人間無骨のそれと似たようなもの。
  4. 本多は実験に同伴した学生達からそれを聞いて、「そこが即ちむら正」とダジャレで返したとか。 もっとも、このエピソードの真相は、村正の刀剣は大半が徳川幕府の頃に銘を塗りつぶされたとされるため無銘のものが多く、従ってその成績もバラツキが多く補足が困難だった(つまり一口の刀で計測結果が測定の度に変動したのではなく、複数の刀で測定しその結果が一定していない・かつ無銘のものが多いことからそもそも真贋も定かではない)というものである

出典

  1. 『Fate/Grand Order memoies p191』

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