オルガマリー・アニムスフィア
外国語表記 Olgamally Animusphere(日本語版)[出 1]
Olga Marie Animusphere(北米版)[出 2]
性別 女性
好きな物 理路整然とした筋書き、父親、冒険小説
苦手な物 初対面なのに目の前で寝る人間
魔術系統 天体魔術。アトラスの錬金術の素養もあり
魔術回路・質 EX(事件簿)
魔術回路・量 E-(事件簿)
魔術回路・編成 正常(事件簿)
声優 豊口めぐみ(ドラマCD)
米澤円(アニメ版)
デザイン 武内崇
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要編集

魔術師の名門アニムスフィア家の当主であり、人理継続保障機関フィニス・カルデアの所長を務める女性。

略歴
元々はマスター候補の一人とされていたが、3年前に父親が没したことでカルデア所長の任を引き継ぎ、その重責を背負うこととなった。
カルデアを襲った謎の爆発の後、主人公やマシュとは別に冬木へのレイシフトに巻き込まれており、襲われていたところを助けられる形で合流。現地で指揮を取ってファーストオーダーを実行することとなる。
順調に事は進むものの、セイバーオルタを倒した直後にレフと遭遇。不穏な気配を漂わせているのにも気づかず彼に縋り付くが、彼が今回の事件を引き起こした張本人であること、爆弾は彼女の足元に仕掛けられていたため肉体的にはとっくに死亡しているという事実を突きつけられる。
そのことを受け入れられずにいる彼女に追い打ちをかけるように、レフによって現在カルデアがどうなっているかを見せられるが、そこには冬木での戦いの結果起こった未来予測の変化…一点の曇りもなく赤色に染まったカルデアスが映し出されていた。
「今回もまた、君のいたらなさが悲劇を呼び起こした」となじるレフに対して現実逃避を始めるも、彼によって時空を超えてカルデアスそのものの内部に放り込まれる。
ブラックホールや太陽にも例えられるソレに分子レベルまで分解され、最後まで誰にも認めてもらえなかったという無念を叫びながら、跡形もなく消滅してしまった。
もとより精神エネルギーのみで存在していた彼女にとって、カルデアへの帰還はそのまま死を意味するものではあったが…
人物
一言で言えばヘタレ。気高く高慢に振る舞っているが怪物に出くわせば悲鳴を上げ、内心は誰かに頼りたがっている。その為か、信頼するレフには実務的にも精神的にもかなり依存し、裏切られると何もできずにうろたえている。紅茶より珈琲派。
また、過去の経験からか「自分は認めてもらえない」という劣等感を強く抱いている。
このような人間性になったのは、父であるマリスビリーの死と裏で非人道的な行いに手を染めていたことがきっかけであり、ショックで一ヶ月ほど拒食症に陥り、ヒステリーも普段の三割増しだった。
ノイローゼ一歩手前の状態で所長の仕事を引き継ぎ、英霊融合の唯一の成功例であるマシュに報復を受けると思い込み、その上に異常の発生、さらにはマスター適性を持たないというスキャンダルが発覚したりと悪いことが重なりまくり、本編開始時にはすっかり追い詰められている。
ロマニどころか会って間もない主人公にすら「落ち着いていれば頼りになる」と評される。悪い意味でもその通りだが、実際落ち着いていられるような場面ではちゃんとしている。
また、怖がっていながらもマシュから目を背けず、外に対して真面目であり、どんなに嫌でも間違ったことはできない性分である。
能力
魔術回路は当然持っており、クー・フーリン〔キャスター〕曰く「量も質も一流」らしいが、前述の通り何故かマスター適性はない。そのため本来はレイシフトを行えないのだが、奇しくも死亡して肉体を失ったことで成功してしまった。
サーヴァントはともかくその他の怪物相手でも常に逃げ腰だが、クー・フーリンからは「アンタなら(魔物に)狙われても自力で何とかできるだろ」と評されており、実際ドラマCD版ではマシュやクー・フーリン達と共にシャドウ・アーチャーと交戦した際には単身の魔術によってシャドウ・アーチャーを追い詰めている。

バリエーション編集

オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィア (ロード・エルメロイⅡ世の事件簿)編集

時計塔の天体科の君主、マリスビリー・アニムスフィアの娘。11歳。

略歴
『case.魔眼蒐集列車』で登場。従者のトリシャを伴い魔眼蒐集列車へ訪れ、ロード・エルメロイⅡ世や化野菱理ら他の時計塔の魔術師たちと遭遇する。トリシャの予測の未来視によって「虹」の魔眼が出品されると知ったオルガマリーは、目的が一致しないと見たエルメロイⅡ世に「天体科への貸し」を手形とした共闘を持ちかける。その矢先、トリシャが何者かに殺害されるという事件が発生し、列車内で孤立無援となるかに思われたが、エルメロイⅡ世の計らいによりその庇護下に置かれた。それを借りとして受け取った彼女はエルメロイⅡ世が瀕死の重傷を負った時ドルイドの秘薬を提供して「貸し借りなし」とし、庇護下を離れ一人で戦うことを選択する。
アニメ版では、マリスビリーが冬木の大聖杯が使い物にならないことを知ったのと同時に、オルガマリーは捨てられたとトリシャが語る場面が追加されている。
人物
「言動は気高く高慢、突発的事態には狼狽する」と『Grand Order』の源流となる部分は既にこの頃には完成されていたようである。
まだ少女の齢でありながらも高い洞察力や分析力、政治力などを見せているが、自身の常識の範囲内に限られ、魔術師としては変人の部類であるエルメロイⅡ世の思考を理解できるほどではない。
能力
魔術回路の質はEXと高ランクだが、量は『Grand Order』世界と違ってE-と最低ランク。
作中では魔力を高密度に凝集させた魔弾を放っている。グレイの素人目で判断してもライネスのそれを上回っており、次期君主としての片鱗を感じさせる威力を持つ。
『case.魔眼蒐集列車』のクライマックスでは長い詠唱からの隕石群落下による広域攻撃という大魔術を披露した[注 1]

U-オルガマリー編集

自身と似た姿と性格をした、異星の神の使徒のリーダー。
詳細は彼女の項目を参照。

登場作品と役柄編集

月姫編集

MELTY BLOOD 路地裏ナイトメア
霊体化して未来のカルデアに迷い込んだシオンと遭遇。何故か唯一シオンのことを視認できるため、コンタクトを試みる。
『Grand Order』の頃より幼い姿の彼女が登場。理由は不明だが「未来は変わらない」とシオンに訴えかけている。

Fateシリーズ編集

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
『case.魔眼蒐集列車』にて11歳の姿で登場。「虹の魔眼」を手に入れるべくロード・エルメロイⅡ世に同盟を持ちかける。
Fate/Grand Order
プロローグから登場し、序章で死亡。オープニングでもちらっと出るが、流れる頃にはもういない。
マンガで分かる!Fate/Grand Order
メインキャラ。
FGOのシステムの解説を頑張って行おうとするが、女主人公からの扱いは非常に悪い。
時間軸が序章に固定されているので問題なく出演し続けることができていたのだが、終盤で何の前触れもなく第一特異点に進んでしまいあえなく死亡……と思いきや第2期にあたる『もっと~』で主人公にカルデアスからサルベージされて復活。今度は18禁スレスレな言動の対象になっていった。また、徐々にFGOにハマりこんで廃人になりつつある……。

Fate関連作品編集

Fate/Grand Order フロム ロストベルト
単行本第二巻の特別編で主役として登場。

その他編集

ちびちゅき!
高等部所属。制服姿を恥ずかしがっているが、実年齢を考えるとそこまで壊滅的なわけでもない。

人間関係編集

Fate/Grand Order編集

レフ・ライノール
協力者であり、全幅の信頼を置く相手。……だったのだが、計画を無茶苦茶にされた上に2回殺されるという完膚なきまでの裏切りに遭う。
彼からは主に「オルガ」と呼ばれる。
主人公 (Grand Order)
ド素人な上に早速遅刻する問題児、にも関わらず自分と世界の運命を託す羽目になる。何かにつけてこき下ろし、あちらからは何かにつけて弄られる。後にレフを「所長の仇」と言ったり、少なくともあちらは悪く思ってはいない模様。
長い人理修復の旅を終えた後でも「助けられなかった人」として悔いており、オルガマリーの最期の叫びと同じ言葉を発した男を「見捨てる訳にはいかなくなった」と助けている。
漫画版「turas realta」では、冬木で共闘したことから、生涯で初めて「純粋に自分の事を認めてくれる相手」となったことが明確に描写されている。
マシュ・キリエライト
本人曰く「悪党ではないが悪人」などとのことで、性格が悪いと評している。勤続がそれなりに長いので見知った仲。
父親が行っていた非人道的な実験から一時期、オルガマリー本人は復讐されると思い込んでおり、「わたしマシュに殺されるの! トイレとかで惨く殺されるの! 当然だわ!」という悲鳴が口癖になっていたほど。
ロマニ・アーキマン
事情やその性格についてよく理解しており、気を遣われている。しかし「悪人」については同意らしい。
彼からは主に「マリー(所長)」と呼ばれる。
クー・フーリン〔キャスター〕
特異点Fに召喚されていたサーヴァント。
自身の魔術回路やマスター適性について見抜かれた。ついでにセクハラもされた。
マリスビリー・アニムスフィア
前のカルデア所長であり、尊敬していた父。
「Fate/stay night」の正史ライン上にある「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」の劇中では冬木の聖杯が汚染されていて彼の望む形での利用ができないと知った途端、オルガマリーを見限り、彼女に対し無関心になったと語られている。それは逆を返せば、聖杯が彼の目的に沿うものであればオルガマリーにも(彼にとっての)価値がある、ということになるのだが。
ゴルドルフ・ムジーク
次のカルデア所長。と言っても面識も劇中での関係も全くないのだが、カルデア陥落に際して叫んだ言葉が偶然にもオルガマリーの遺した最後の叫びとそっくりであったため、彼は主人公たちによって見捨てられずに助けられる事になる。
そのことが象徴するように、数奇なことに似て非なる者に見えて実はよく似た気質の持ち主である。
カドック・ゼムルプス
マリスビリーが選抜したAチームの一員。
『フロムロストベルト』での描写では、「凡人」と卑下していた彼に対してもレイシフト適性の件で相当なコンプレックスを抱いていたようである。
キリシュタリア・ヴォーダイム
マリスビリーが選抜したAチームの一員。
マリスビリーの一番弟子であり、「ロードよりもロードらしい」と言われていた才人であることから危惧されていたが、『フロムロストベルト』での描写ではAチームの中でも一際強烈なコンプレックスを抱いていたようである[注 2]

マンガで分かる!Fate/Grand Order編集

主人公 (マンガで分かる!FGO)
『マンガで分かる!FGO』では散々な扱いを受けるものの、こちらでも消滅した際には寂しがられる程度には想われていた。消滅した理由は忘れてた(スキップした)が。
そして『もっと』では第1話から半泣きで「所長の事が忘れられない」と消滅した事を嘆かれ、再会した際にも半泣きで「また会えて嬉しい」と喜んでいた。回想のオルガマリーの姿はうろ覚えのシルエットだったが。その後も登場し続けているが、主人公おしおきセクハラをよくうけている。
マンガで分かるアサシン
主人公が聖杯の泥とうどん粉で作ったサーヴァントの幼生3つのうち、オルガマリーが育成を担当したサーヴァント。
主人公とは打ち解ける一方でオルガマリーにはいきなり銃を突きつけるなど良い関係とは言い難いが、オルガマリーがマスターではあるらしく、オルガマリーの手に令呪が宿っている。
この令呪は令呪行使の直前のコマで赤ペンで自ら書き入れた適当なもので、紋様も「^o^」だが、命じられたアサシンはちゃんとしたがっている。
なお、オルガマリーは繰り返し記述されているようにマスター適性だけが欠落していてマスターになれない人間だったはずなので、この事についてはギャグマンガ補正の都合なのか、サーヴァントの誕生に聖杯(の泥)が関わっているからなのか、一度カルデアスに取り込まれてからサルベージされて変わったのかは不明。
登場後も振り回される事が多いが、「母親属性に弱い」ということを理解してからはある程度コントロールできるようになった模様。
マンガで分かるライダー
主人公が聖杯の泥とうどん粉で作ったサーヴァントの幼生3つのうち、マシュが育成を担当したサーヴァント。
当初はマシュと行動していたが、『ますます』に入ってカルデア乗っ取りに失敗して制裁を受けていたところを助けてから懐かれている。
ヴリトラ
マンガで分かるサーヴァント達と別れてからの同行者。
他のメンバーと争う苦難を楽しんでいる彼女に頭痛が絶えない模様。
酒呑童子
マンガで分かるサーヴァント達と別れてからの同行者。
上記のヴリトラと同じく気に入られてしまい、日々命を狙われる姿を酒の肴にされている。

MELTY BLOOD 路地裏ナイトメア編集

シオン・エルトナム・アトラシア
カルデアに迷い込んだ謎の霊体。未来のオルガマリーに危険が迫っている可能性を指摘されるが……。
ある程度「人の上に立つ自分」を演出しなければいけない同性の同世代同士ということで、普段は見せない砕けた面を見せる数少ない相手。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿編集

ロード・エルメロイⅡ世
魔眼蒐集列車で鉢合わせた他学科の君主。
「努力して認められましたという感じ」「苦境にあっても立ち上がろうとする感じ」を自分と引比べてしまう為毛嫌いしていたが、彼に「オルガマリー」を認められたためにトリシャの敵討ちのためもあって事件解決に協力した。
トリシャ・フェローズ
魔眼蒐集列車に連れてきた自らの従者。アニムスフィアの最有力分家であるフェローズ家の出であり、虚数属性と未来視の魔眼を持つ。
オルガマリーの家庭教師も務めていたようで、かなり厳しく躾けていた模様。
それでもマリスビリーから半ば見捨てられていた彼女にとってはかなり思い入れがあったようで、殺害された際には酷く取り乱し、立ち直るにはそれなりの時間を要した。
ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ
魔眼蒐集列車事件の後、交流を持つ。ともに貴族主義派の君主の次期後継者であり、かつ年頃の近い少女であることからそれとなく意気投合した様子。
ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス
父親の名代として臨む冠位決議で、同じ貴族主義派に属する代表者として行動を共にすることとなった降霊科の君主。
貴族主義派の重鎮であり、歴史ある家門の実力者であることについては畏怖を覚えはするものの、魔術師世界の旧弊を凝り固めたような為人ひととなりに対しては微妙なついて行けなさを感じつつある。

名台詞編集

Fate/Grand Order編集

「何なの、何なのコイツら!? なんだってわたしばっかりこんな目に遭わなくちゃいけないの!?」
「もうイヤ、来て、助けてよレフ!いつだって貴方だけが助けてくれたじゃない!」
序章で主人公たちと合流した時に最初に発した、今までの彼女の苦難が滲み出る台詞。
マシュ「このポイントです、所長。レイポイントは所長の足下だと報告します。」
オルガマリー「うぇ!? あ……そ、そうね、そうみたい。わかってる、わかってたわよ、そんなコトは!」
合流してすぐ、ベースキャンプの作成地点を決める際の会話。早くも威厳ゼロ。
「バカ言わないで! 死んでさえいなければ後でいくらでも弁明できるからに決まってるでしょう!?」
「だいたい47人分の命なんて、私に背負えるハズがないじゃない……!」
「死なないでよ、たのむから……! ……ああもう、こんな時レフがいてくれたら……!」
マシュが、犯罪行為である、本人の許諾なく凍結保存を行う事を即座に英断した事について、所長として責任を負う事より、人命を優先したと褒めた時の台詞。彼女が所長としてまだ未熟である事が伺える。
「………ふん。SOSを送ったところで、誰も助けてくれないクセに。」
最期の台詞にも繋がる、彼女の内に秘められた感情が窺える呟き。
「いや―――いや、いや、助けて、誰か助けて! わた、わたし、こんなところで死にたくない!
 だってまだ褒められてない……! 誰も、わたしを認めてくれていないじゃない……!
 どうして!? どうしてこんなコトばっかりなの!?
 誰もわたしを評価してくれなかった! みんなわたしを嫌っていた!
 やだ、やめて、いやいやいやいやいやいやいや……! だってまだ何もしていない!
 生まれてからずっと、ただの一度も、誰にも認めてもらえなかったのに―――!」
カルデアスに放り込まれる寸前に上げた悲鳴。彼女の本心をこれ以上なく明確に示している。
第二部序章では新所長が敵に襲われている際の絶叫を耳にした主人公とマシュは彼女の無念を思い出し……。
「スターズ・コスモス・ゴッズ・アニムス・ホロウ・ヴォイド・アニマ・アニムスフィア」
『First Order』でルーンを刻む際の魔術の詠唱。
『ロード・エルメロイ二世の事件簿』での詠唱とは一部異なっている。

ロード・エルメロイ二世の事件簿編集

「ここまでの検討がおおよそ間違いじゃないんだったら、あなたが魔眼蒐集列車に来たのは、あくまで聖杯戦争のための戦力補填じゃないの? 時計塔枠ででないならこっそりフリーで出るしかないし、だったら先代のロード・エルメロイみたいに堂々と魔術礼装を持ち込むわけにはいかないでしょう。ええ、呆れたことにケイネス・エルメロイ・アーチボルトってば、当時のエルメロイの貴重な礼装を湯水のように注ぎ込んだんでしょう?
 鉱石科キシュアにふさわしい数多の宝石・鉱石はもちろんのこと、降霊科ユリフィスでも迂闊には手をつけぬような悪霊・魍魎の類、あげく君主専用に調整された魔力炉まで三基運搬していたとか。それがビルごと爆破されたとかいうんだから、聞いただけでぞっとするわ。いくら当時のエルメロイ派だって身代が傾くわよね」
オークションで共闘相手となることを打診するため、エルメロイⅡ世の元を訪れ会話を交わしながら探りを入れるオルガマリー。
それにしても、こう第三者の口から客観的に語られると、ケイネスの気の毒なくらいのやる気満々さと、それを一瞬で灰燼に帰した切嗣のひどさが非常によくわかる。
『星の形。ソラの形。神の形。我の形。天体は空洞なり。空洞は虚空なり。虚空には神ありき』
「スターズ。コスモス。ゴッズ。アニムス。アントルム。アンバース。アニマ、アニムスフィア———!』
『case.魔眼蒐集列車』の終盤、押し寄せる腑海林アインナッシュの仔に迎撃するために発動した大魔術の詠唱。
夜空の星より何十もの光の槍を降り落とす「星光の魔弾」は、絶大な威力を発揮した。
なお、『Fate/Grand Order』第二部のPV冒頭にて、何者か(この時点では不明だった)がこの詠唱と同じ物を唱えていた。
「お父様は、一度聖杯戦争に期待して、諦めた。それは本当だと思う。もしもあの聖杯戦争が期待通りの代物だったら、まるで違う結果になっていたのかもしれないけど……それは私の知らない時間で、私の知らない世界ね」
魔眼蒐集列車で起きた事件の後処理中のライネスに、自分の持っている情報を素直に開示しての台詞。ライネスには「案外詩人だな」と評された。
マリスビリーは聖杯に頼る手段を諦め、オルガマリーはずっと側にいた人物が自分の力を信頼していてくれたことを知り、友人といえる存在も得た。彼女がこれから辿る運命は、「彼女の知らない時間と世界Fate/GrandOrder」とは全く異なるものとなるのだろう。

マンガで分かる!Fate/Grand Order編集

「なにがイベントよ…。そんな余裕があるならメインシナリオの続きをはやく解放しなさいよ」
「どうせ限定カードがもらえたりするだけでしょ! どこにでもあるありきたりなイベントに決まってるわ!」
「うるさいわ!! あんたたちだけでイベントでも何でも楽しくやってればいいじゃない!! バーカバーカ!!」
無印13話にて。終始解説役として頑張ってきたが、ここにきて説明拒否。イベントは外伝的エピソードではあるが一応本編と繋がっている扱いなので、(先に本編で何らかの音沙汰がない限り)出番は全く期待できないのである……
「ここでの生活にもだいぶ慣れてきたわ。これからは身分にとらわれず自由に生きていこう」
『もっと』第1話にて。カルデアスに放り込まれたオルガマリーであったが、なぜかカルデアスの中には街があり、彼女はその中で元気にやっていた。
既に突っ込みどころがあるがカルデアにいた頃と違い、FGOのキャンペーンガールをやるなど自由に生きていた彼女であるが、この直後ぐだ子に力技でサルベージされる。
「ま 待って!! せめて電気消して!!」
『もっと』第1話にて、救出早々に下着姿となり魔術回路の移植を求めるぐだ子に対して狼狽する。
電気を消せば女同士でもOKとも捉えることもできうる、若干危ないコメント。
「私からは無間の歯車と私の貞操を」
『もっと』第4話にて、女主人公に対してバスタオル一枚で微笑みながらさらっととんでもないことを言う所長。
…結局、夢オチであったが。
「それにしてもFGOはおもしろいわ」
「本当に心の底からそう思っているわ」
『もっと』第9話にて、1人で唐突にFGOへの感想を呟く。とてもいいことを言っているし、風呂に浸かりながらリラックスした状態でFGOをやりながらの発言なので他意はないはずだが、重ねてまで強調する意図は不明。
「かしこいでしょう? そこまでするか普通……って思ってるならはっきり言っていいのよ?」
『もっと』第12話にて、AP全回復の5分前にアラームを設定していることが判明。
ほんの数秒でもAP回復時間を無駄にしないためのかしこい行動だが、それを聞いたマシュの微妙そうな顔を見て、笑顔のまま詰め寄るシーン。
「APがまだ残ってるでしょ、使いきらないで寝たらもったいないじゃない」
「あっ! しかもこれ! 経験値がギリギリまで!! もう1回バトルしたらレベル上がるじゃない!」
「上がったらAPが全回復するじゃない!」
「この状態で寝るなんて犯罪だわ! 貸しなさい私がバトルしといてあげるから!」
続く『もっと』第12話にて、APが残ったままプレイをやめて寝ようとしているマシュに対して。凄まじい効率重視っぷりである
だがマシュには拒否され、主人公にはそのFGO満喫っぷりを「ある意味うらやましい」と評された。
「私はいったい誰と戦っているの……?」
『ますます』第29話より。押しかけサーヴァントのマンガで分かるライダーがリヨぐだ子打倒のための戦力を集めている一方、当のリヨぐだ子はマンガで分かるアサシンの宝具ですでに自分の下僕になっているというカオス極まりない状況に思わず漏れた一言。
「わ、わ、私の黒光り極太なすびちゃん。トロトロでびちょびちょの煮びたしにして今夜のおかずに残さず頂いてあげるから」
『ますます』第31話より。マンガで分かるライダーのスキル・SFXの特殊メイクによって主人公に変装したオルガマリー。なおライダーは「アドリブで主人公に成りすまして」と言っただけで下ネタを言えなどとは言っていない。
なお、言われたマシュには効果覿面で顔真っ赤にして鼻血まで出しており、マンガで分かるライダーからは「本物以上に卑猥でした」と褒め称えられている。
「ママの言うことがきけないの!?」
「…………あなたには失望したわ。あなたにはもうなにも期待しないから」
『ますます』第93話より。入手した情報を明かそうとしない自分のサーヴァントに対して。最初の言葉では折れなかったが、二言目で「今回だけは教えてもいい」と妥協してくれた。
オルガマリー的には「自分の親に言われたくない言葉」の筆頭であると思われるが、大丈夫なのだろうか。

MELTY BLOOD 路地裏ナイトメア編集

「たとえそうだったとしてもわたしは立ち止まるわけにはいかない 未来はわたしの肩にかかっているから 前に進むのをやめたらそこで終わりですもの」
シオン・エルトナム・アトラシアとコンタクトを取った結果、未来に身の危険が迫っている可能性を指摘されて。
「私たちは間違いなく大きな偉業を成し遂げようとしている
 でも同時にどこかで何か致命的な見落としをしている気がする
 これは未来を保証するための仕事だけどそれは誰に対する保証なのかって
 ……未来を取り戻すと言うけれど 私たちはいったいどんな未来をいと思うのか
 ……私たちは 地に増え 都市を作り 海を渡り 空を裂いた それは何のためだったのでしょう
 そう考えると何だかこわくて休めなくなって でも思ったんです
 確かに未来を大きく変えるには大きな力 大きな才能が必要でしょう
 でも……未来をものに変えるのは何かもっと…
 ほんのちょっとしたどこにでもある 一般的なコトじゃなかったのかなって」
未来を変えることは可能か?とレフ教授に問いを投げかけたあとの独白。
前所長でもあるの仕事を引き継ぎ、きっと同じ道を歩んでゆくのだろう―――そう思っていた。
けれど、彼女は疑問や違和感に気づいた。

メモ編集

  • 彼女の家であるアニムスフィア家は時計塔の天体科を司るロードの一家である。父を亡くしてアニムスフィア家の当主を継いでいるが、彼女が天体科学部長の地位に就いているかは作中では言及されていない。
  • 3年前には学生だったらしいので、年齢は20歳前後と思われる。2004年頃とされる『事件簿』で11歳なので、そこから逆算すると2015年では22歳くらい。
  • ぐだぐだオーダーに登場した際には「型月の名門だからたぶんヒドイ目にあいます」とコメントされている。「個人的な印象なので信じないでほしい」ともコメントされていたが、結局事実になってしまった……
  • Web漫画『マンガで分かる!Fate/Grand Order』では本編とは別の意味でロクでもない扱いばかり受けている。
    • 『マフィア梶田の“バーサーカーでも分かる!”FGO講座』では「所長の名前ってなんか卑猥じゃない?」とあんまりなコメントをしていた。
    • それでも、一度は原作同様消滅したもののオルガマリーの消滅を悲しんだ主人公の手で救出・復活を遂げているので、現状間違いなくオルガマリーが一番幸せな世界だったりするが…
  • 奈須氏曰く「僕の考えた最愛のお嬢様キャラ」。また、ソラウのリベンジをしたかったともインタビューで述べている。[出 3]ドラマCDにおける担当声優がソラウと同じなのもそれを意識したものか。
    …そしてこんな扱いなのも。
    • 曰く「今度こそ幸せにしてやろうと思っていたら、あんなことに……」だそうで。[出 3]なんでさ。
    • なお、アニメ版では米澤円氏に変更となったが、これは2016年9月末から豊口めぐみ氏が産休による休業期間に入ったための代役と思われる。
  • 魔術回路について上記の通りキャスターからも太鼓判を押されるほどの物でありながら適性がない事を「何かの呪い」とさえ言われており、この事には他にも理由があるのでは?と推測するプレイヤーもいる。
    また、その最期も印象的かつある意味仰々しいものであったことと、レフの「生きたまま無限の死を味わいたまえ」という発言から、今後また何らかの形で再登場するのではないかと考えるプレイヤーも少なくない。
    • 2016年を以てFGOメインシナリオ第一部は完結したが、所長については結局何も触れられず終わった。それどころかロマニまで別の経緯で旅立ってしまった為、カルデアがより一層寂しくなる事態に。大筋でひとまずはハッピーエンドであるのだが、ユーザーは地味に嘆いている。
      • そもそも、第一部シナリオ内において主人公を初めとするカルデアスタッフが彼女について触れる事がほとんどなく、月見イベントでの言動も「既に居なくなった過去の人」扱いである。ダ・ヴィンチちゃんに至っては、自身の幕間の物語ではロマニの死を強く悼んでいるもののオルガマリーについては何一つ触れず、バレンタインイベントのお返しで貰える礼装テキストでは、「四人でバステニャンX号に乗って聖地の荒野を走る事を夢見ていたのかもしれない」とある。つまり、第六章時点では既に死んでいるとはいえ、オルガマリーの事は最初から勘定に入っていない。
      • とはいえ前述の通り、主人公やマシュにとっては未だに忘れ難き存在になっているようであり、第二部では序章から微かながら触れられ、部分的な描写からも良くも悪くもどう転がるかわからない状態が続いている。一方で名実ともに彼女の後釜となる新所長が登場したことでポジション的にはなおさら危ぶまれる。
  • 『MELTY BLOOD 路地裏ナイトメア』にて月姫世界では2016年を待たずして既に死亡していることが判明した。
  • アニメ版『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-』第9話で魔術刻印は額にあることが判明した。[出 4]

話題まとめ編集

新規オルガマリー所長ファン歓迎会
昨今、FGOユーザーの間で流行っているのが「FGOを始めて序盤でオルガマリーに可愛い、好きになれそうとツイッター等で感想を漏らした新規ユーザーに対しその後の展開でどのような感想を漏らすかを誰もネタバレをせず淡々と見守る」というムーブメント。
始めた当人からすれば異様に人が自分の周囲に集まってくるのが一見「それだけ(このゲームやオルガマリーというキャラクターが)人気なんだな」とごまかせるため、ユーザー間ではその都度歪んだ楽しみが開催されている。かお前ら。
…が、あまりにもこのムーブメントが知られた結果「もうどうなるか知ってる」という新規ユーザーも目立つようになっており、下火になりつつある…と思われたが、第2部5章後編にてあのような結果となった為、長い目でまた新規オルガマリーファンを見守る楽しみが生まれつつあるとも。人の歪みとは底が知れないものである。

脚注編集

注釈編集

  1. 詠唱してから隕石を引っぱりこんでいたら当然間に合わないため、「過去に隕石を落とそうとしていた」という因果逆転まで含まれる非常に高度な魔術である。
  2. 彼女の被害妄想じみた主観の中ではカドックからは「才能がないなら凡人にも劣る」と馬鹿にされていると認識していたが、キリシュタリアからは「どう思われているのか自分でも認識できない」レベルの拒否反応になっていた。

出典編集

  1. アニメ「Fate/Grand Order -First Order-」Official Site
  2. Fate/Grand Order -First Order- Official USA Website
  3. 3.0 3.1 『TYPE-MOONエース Fate/Grand Order』奈須きのこ×武内崇 インタビュー P105
  4. 三田誠 2019年9月1日0:23 Twitter

リンク編集