シャーロック・ホームズ
ルーラー[注 1] | |
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真名 | シャーロック・ホームズ |
外国語表記 | Sherlock Holmes |
性別 | 男性 |
身長 | 183cm |
体重 | 65kg |
好きな物 | 捜査、興味深い事件 |
苦手な物 | なし |
天敵 | 退屈 |
出典 | シャーロック・ホームズシリーズ |
地域 | イギリス、全世界 |
属性 | 中立・善 |
一人称 | 私、僕 |
二人称 | 君(キミ)/あなた/ミスター・○○/ミス/ミセス/ミズ・○○ |
三人称 | 彼/彼女/ミスター・○○/ミス/ミセス/ミズ・○○ |
声優 | 水島大宙 |
デザイン | 山中虎鉄 |
設定作成 | 桜井光 |
レア度 | ☆5 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
「裁定者」のサーヴァント。元は「魔術師」のクラスだったが、カルデアに到達した後にいつのまにか霊基が変化してクラスチェンジした。
- 略歴
- 『Fate/Grand Order』においては第四特異点にて理性を失う前のチャールズ・バベッジに「人理焼却」という事件の解明を依頼され[出 1]、独自に調査を開始する。一方で、力による事件の解決は主人公の役割である[出 2]として、破壊され尽した時計塔にMに露見しないよう知恵者が訪れた際にのみ分かる形で資料を置き、影ながら助力する。
- 続いて第六特異点にレイシフト。ロマニ・アーキマンの目の届かないアトラス院で顔合わせをするために主人公らの到着を待ち、トライヘルメスの記録にアクセス[出 2]。2004年に冬木で起きた聖杯戦争の勝利者やマシュと融合した英霊の真名、獅子王の聖槍の正体とその目的などを明かす[出 2]。しかし、先に受けた依頼をこなすため主人公らには同行せず、ソロモンの人格や人理焼却を行った理由に対する考察を残し去って行った[出 2]。
- 人理修復後、世界を揺るがす力が発生する可能性が高いとトライヘルメスが算出した亜種特異点Ⅰにレイシフト[出 3]。その瞬間にジェームズ・モリアーティの気配を嗅ぎ取り、巌窟王 エドモン・ダンテスに変装して隠密に行動していたが、善のモリアーティがその正体に気付いたことから、悪のモリアーティ陣営に捕まった主人公を救出するという形で表舞台に立つ[出 3]。最終盤では本来の使命を思い出したモリアーティの奇襲を許してしまい、致命傷を受けてそのまま魔力源として吸収されてしまう[出 1]。『新宿幻霊事件』解決後に何とか復活できた後は、活動限界を悟り、カルデアに身を置くことを選んだ[出 4]。
- レムナントオーダー完遂後の第2部序章においては、サーヴァント達が退去していく中で事実上の責任者であるダ・ヴィンチ以外で唯一残留。外部勢力がカルデアに介入してきた場合に対する万が一の保険として、カルデアの記録上から存在を消した上で密かに主人公達をサポートする役割を引き受ける。
- 続く2部2章『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』では、主人公が偵察から帰還した後に強襲してきたスルトとの戦闘で魔剣発動を阻止しようとバリツで挑んだが、右腕を切り飛ばされると同時に死のルーンを刻まれたことで瀕死に追いやられた為長期的戦線離脱を強いられ、英霊のエーテル体用の回復ポットで治療を受けたが、中国異聞帯でも傷により不調がしばらく続いた。
- そして2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』では異星の使徒として現れた宿敵との邂逅と対決を経て、自身が「█████」[注 2]という役割の為に『異星の神によって召喚された “本当の最初の使徒” 』という残酷な真実を突き止めてしまう。
- しかし、その事実を伏せてカルデア側のサーヴァントとして過ごす内に「正義の味方」として生きる事と、何よりもそこで出会った仲間達との日々が
相棒 と共にイギリス中で事件を追いかけていた時と同じ位に「楽しくてかけがえのないもの」に成っていたという純然たる事実のため、敵攻略に必要な「最後の切り札」を教える形でカルデア側に協力し続け、最期は主人公達の勝利を確信しつつ『友人』として出会えた事への感謝と別れを告げながら、霊基が消滅しつつあるほうほうの体で原作と同じくライヘンバッハの滝へと落下していった。 - 人物
- 清潔感と物静かさを感じさせる白い肌と落ち着いたハンサムな顔立ちが特徴的な天才肌の青年。
- インバネスを着込み、片手にパイプを持った長身痩躯の男。服の袖口などから先にルーペの付いた細い機械腕のようなものが何本も覗いている。
- 思案的かつ行動的、大胆かつ緻密。そして冷静沈着。探偵らしく論理的な思考を重視し、深い洞察を持って対象を観察しようとする。
- その在り方は最早、人の域を超えて、“賢き者”“明かす者”の具現でさえある。
- ただ、天才特有の嫌味な性格から起因する困った部分もそれなりにはあり、仰々しく回りくどい喋り方や空気の読めない発言は日常茶飯事、確証が持てない事は身内にも黙っていたり途中まで言いかけて言葉を濁したり、逆に必要とあらば周囲に碌な説明もせずに独断行動や顰蹙や誤解を招きかねない言動を躊躇なく取ることさえよくある、とお世辞にも取っつきやすい人物とは言い難い。
- 特に、自分が「実際の危険が無い」と判断した場合は平気で他人に危険な行為や無茶振りを強要するという黒い面もあり、奇しくもこの点はライバルであるモリアーティと類似している。
- カルデアに身を置いた後、暇な時には薬(おそらくはコカイン)を打ってるらしい[注 3]。
- 能力
- キャスター時点ではスキルなどの詳細は不明ながら「明かす者」の代表を名乗るだけあり初対面の一同の真名までも看破し、僅かな手掛かりから様々な情報を導き出している。
- 如何なる謎や犯罪、陰謀もホームズの目から逃れる事は出来ない。恐るべき殺人者であろうと、いにしえの呪いであろうと、闇夜の怪物であろうと、超国家規模の秘密結社であろうと、彼はすべての真実を明かし、必要とならばそれを以ってうち倒す。そのこともあってか計画を打ち砕くのは得意であるが、計画の立案に関してはモリアーティに劣る。
- 手段は不明ながらも特異点内での自身の存在の証明が不十分で力の行使がほとんど出来ない状態のまま、様々な時代や場所を渡り歩きながら調査を行っていたらしく、アトラス院で主人公らに接触するまでに様々な情報を人知れず集めていた。判明しているのは、何度も独力でのレイシフトを繰り返したせいで霊基数値や戦闘能力の著しい低下が起こっていた事のみである。
- 亜種特異点Ⅰでは戦闘力がマスターよりちょっと強いだけのレベルまでランクダウンし、戦闘時でも特殊な外装を纏っている。得意とする変装で巌窟王に変化することでサーヴァントとしての戦闘もある程度こなしてはいたが、その際の戦闘能力も巌窟王本人のものと比べて随分と下がっていた模様。
- ルーラーとしての戦闘においては背中のルーペの付いた細い機械腕で直接攻撃したり、魔術的攻撃の魔力投射によるビームを放ち、光る杖で戦う。
- B++ランクの「バリツ」スキルは東洋武術とボクシングを組み合わせた打撃術であり、カウンターや投げも得意技の内として含まれる。打・投・極の全方面対応型護身術という代物であり、生前の段階でキメラを投げ飛ばせるほどの腕前を持ち、条件が揃えば宝具の真名解放級の絶技としても用いられる。モリアーティ曰く「腰が入っていないようでキレがある」。
- 第六特異点でアトラス院のトライヘルメスに触れたことで、並行世界や剪定事象、神代の知識や聖槍の知識を得たが、当人は人々がソレを知る必要はなく、知ってはいけないと考えている。
- 小説以上に科学、魔術の素養があり、レオナルド・ダ・ヴィンチによる霊基グラフデータを移すトランク型データバンクの作成を手伝った。魔術はオリュンポスの一般人レベル相手にならば感知不能の隠蔽結界を張れるが、神・神霊レベルの相手の場合は、その結界は丸見えらしい。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
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ルーラー | 主人公 (Grand Order) | D | C | B+ | B | A++ | B | 陣地作成:EX | 天賦の見識:A++→A+++ 仮説推論:A+ バリツ:B++ 明かす者:EX |
「天賦の見識」は幕間の物語クリアでA++からA+++にランクアップ 「仮説推論」は強化クエストクリアで「明かす者」に変化 |
宝具
- 初歩的なことだ、友よ(エレメンタリー・マイ・ディア)
- ランク:B
種別:対人宝具/対界宝具
レンジ:0/-
最大捕捉:1人/- - サーヴァントとして現界したシャーロック・ホームズが得た宝具。自らの起源である『解明』を宝具として昇華させたモノ。
- 立ち向かう謎が真に解明不可能な存在であったとしても、必ず、真実に辿り着くための手掛かりや道筋が「発生」する。
- たとえば鍵の失われた宝箱があったとしても、鍵は「失われていない」ことになり、世界のどこかで必ず見つけ出せるようになる。尤も、さすがに手の中に突然発生したりはせず、どこかに在るそれを、ホームズないし協力者が発見せねばならない。
- 本来は常時発動型の宝具だが、『Grand Order』では真名開放を行う。真名解放時には正体不明の「球体」が出現しまばゆい光を周囲一帯に放出。倒せないはずの相手でも、これによって倒すための道筋をホームズは見出す。他者を強化でき、陰謀や悪逆なりを挫かんとする者にはよく効く。
- 『Grand Order』では「敵全体の防御力をダウン[注 4]&味方全体に無敵貫通状態を付与[注 4]&味方全体のクリティカル威力をアップ[注 4][注 5]」という効果のArts宝具。
- 空家の冒険(エンプティー・ハウス)
- ランク:B
種別:対人宝具
レンジ:0/-
最大捕捉:1人 - 変装宝具。変装した本人の能力も模倣できるが、完全な模倣にはならない。
- サーヴァントの能力を模倣した場合には自身のパラメータより上にはできず、スキルや宝具についてはコピーできない。
- 『Grand Order』の亜種特異点Ⅰでは巌窟王へ変装した際にこの宝具を使用し、カブラギから購入した礼装を複数使い潰す事で彼の戦闘スタイルを無理矢理真似ていた。
- 名前の由来はホームズシリーズの一編。ストーリー中でワトソンさえも誤摩化す変装をしていた[注 6]ため、効果はそれ由来であろうか。
真名:シャーロック・ホームズ
- 世界的に有名な探偵小説「シャーロック・ホームズ」シリーズの主人公。探偵という概念の結晶”明かす者の代表”を自称する、あらゆる探偵の祖の一人。この世でただ一人しかいない顧問探偵(consulting detective)を自称している[出 5][出 6]。
- サーヴァントとして召喚されたホームズは、彼のモデルとして伝えられるジョセフ・ベル博士やドイル自身、そして世界最古の探偵ヴィドックの似姿───等ではなく、一連の小説作品における主人公(としか思えない言動の人物)として現界する。
- 名探偵シャーロック・ホームズを実在の人物と仮定して様々な考察を楽しむシャーロキアン/ホームジアンたちがそうするように、TYPE-MOONの世界はシャーロック・ホームズの物語を、まったくの虚構、ほら話として一笑に付す扱いを避けているのは特筆すべき点かもしれない。アーサー・コナン・ドイルによる創作と、ジョン・H・ワトソン医師が記した実在したホームズの物語という不思議な区分が設けられ、それらが混ざり合ったものなのかは不明という扱いであり、ホームズ自身はそのいずれとも明言しない。マシュなどからは、ほとんど実話に近い扱いを受けているのであるが。
- 作中のプロフィールでは、英霊ホームズという存在はコナン・ドイル卿やワトソンの記した物語に留まらず、赤の他人が作り上げたパスティーシュ(模倣作)さえも原典に含んでいるのではないかという可能性が仄めかされている。
関連
- 「シャーロック・ホームズ」シリーズ
- ホームズを主人公とする名作の呼び声高い探偵推理小説。
- 探偵ホームズが19世紀末から20世紀初頭の英国を舞台として幾多の事件を解決する物語。映像化されることも多く、翻案されたりする例も多い。
- 緋色の研究
- 上記のシリーズの記念すべき第一作である長編。
- 『Fate/Grand Order』では、バレンタインチョコのお返しに英語版の初版本をプレゼントしてくれる。
- なお、初版本は現存しているものは11冊しかなく、コピーを使って補修を行ったバージョンでさえ10万ドルを越える値段がつく。保存状態も極めて良いため、相当な高額になるのは間違いないであろう。[注 7]
- また、作中で述べられた事実については概ね正しいが出版すべきでない内容については検閲されており[注 8]、「検閲前の文章」もこの世界のどこかに現存しているとか。
- 『初歩的な事だよ、ワトソン君。』(Elementary, my dear Watson.)
- ホームズの有名な台詞の一つだが、定型句として初めて登場したのはドイル本人の小説においてではなく、ウィリアム・ジレット主演・脚本・演出の舞台劇である。ドイルはジレットの演じるホームズを「私の小説以上だ」と高く評価したという。
- コナン・ドイル卿の短編『花婿失踪事件』(A Case Of Identity)では「このことはみな面白くはあるが、どちらかといえば初歩的な事さ」(All this is amusing, though rather elementary,)と発言している。また、『背中の曲がった男』(The Crooked Man)でも、ホームズはワトソンが多忙であったことを言い当て、ワトソンから「素晴らしい!(“Excellent!” )」と称賛されるも、「初歩的な事さ(“Elementary,”)」と返している。
- シゲルソン
- ホームズの偽名の一つ。ノルウェー人の旅行者としての身分であり、ライヘンバッハの滝の事件の後に中東からインドにかけて行動していた際にはこの名前で旅行記を執筆している。
- 『Fate/Grand Order』でも、後述するエレナ・ブラヴァツキーと接触した際にこの名前を名乗っている他、三周年記念での登山装備のリュックサックにも名前が記されている。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order 英霊伝承 ~ヘンリー・ジキル/ハイド~
- 「H氏」という仮称で生前のホームズらしき人物が登場。
- Fate/Grand Order
- 『FGO Fes. 2017 ~2nd Anniversary~特異点ピックアップ召喚』の開催に伴い期間限定でガチャに追加。イベントガチャ限定サーヴァントであり、恒常的な入手手段は現状ない。
- 第六特異点に顔見せとして登場。様々な重要情報をもたらすものの「今はまだ諸事情からカルデアに縁を結べない」として去っていった。
- 後に亜種特異点Ⅰにて主人公に協力し、そこで大きなダメージを負った為にカルデアに転がり込んで調査・工作の手伝い等をすることになった。
Fate関連作品
- Fate/Grand Order 英霊食聞録
- 第1話に登場。自ら腕を振るい「英国式カレー」を紹介しつつ、イギリスの歴史についても解説。
その他
- ちびちゅき!
- 教職員役。相変わらず新宿のアーチャーとは仲が悪い。
人間関係
Fate/Grand Order
- マシュ・キリエライト
- 原作を読み込んでいたらしい彼女から感動と尊敬の目で見られおり、彼も「私のことをよく理解している良い読者」と好意的。
- また、第六特異点では彼女と融合している英霊の真名を明かすか否かで躊躇する周囲を喝破し、彼女の心の在り方とその英霊の名を伝えた。
- ロマニ・アーキマン
- 自身の調査を持ってしても来歴が完全に不明であった他アトラス院で得た情報もあって彼の存在に不信感を抱いていたため、彼に自身の情報を漏らさないように念を押した。
- レオナルド・ダ・ヴィンチ
- カルデアに来てからの仕事仲間。カルデアの二大頭脳として彼女の膨大な仕事や調査、未来に起こる問題への事前対策作業などを手伝うも、あまりにも「面白くない」仕事が多い上に馬車馬のようにこき使われたりする事については不満な模様。
- とはいえ、天才同士であるため、気を許した会話が行える数少ない相手である。
- ベディヴィエール
- 同郷の人間として親近感を覚えるも、ベディヴィエールが特殊な事情から彼のことを知らなかったために残念そうな表情を浮かべていた。
- チャールズ・バベッジ
- 「人理焼却」という事件の捜査を彼に依頼した人物。自由が奪われる前の僅かな時間を賭け、捜査を依頼したのだという。
- カルデアでも「ロンドンのバベッジ」とは別人であると理解しつつも、よく挨拶を交わしている。
- ゲーティア
- 「人理焼却による霊長の抹殺」という、前代未聞の殺人事件の犯人。主人公やマシュから得た情報により彼の特性については把握しており、彼が起こした事件そのものは自分が介入せずとも何とかなると確信していたものの、その最終目的までは想像もつかず、人理を焼き尽くした上で次に何に取り掛かっているのかが恐ろしいと語っていた。
- カブラギ
- 亜種特異点Ⅰにて、贔屓にしていた何でも屋。
- 互いに隙があるなら出し抜こうとしながらも表向きの相性は良好で、彼の商売に対しても馬鹿にすることなく敬意を払っていた。
- 巌窟王に変装していた際にその能力を再現する為の礼装も彼から購入していた模様。
- シュヴァリエ・デオン
- 亜種特異点Ⅱのコミック版で、特異点の容疑者候補の内偵を秘密裏に頼んでいた相手。
- 他のメンバーである藤丸立香、フェルグス、アストルフォが隠し事ができるタイプではないとはいえ、一人に全部押し付けたことについてはアストルフォからは怒りを向けられたが。
- ケツァル・コアトル
- 彼女の幕間の物語にて、マシュに依頼されて三番勝負の三番手「マスク・ド・バリツ」として戦った相手。
- それまでの戦いを分析して、疲弊しているところを有利に戦うが、リアリズムを越えたルチャの精神の前に敗れた。
- ウィリアム・シェイクスピア、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
- 実は隠れファン。
- 諸葛孔明〔エルメロイⅡ世〕
- 話が合う相手。よくカルデアのロビーで話し込んでいる。
- 依代のロード・エルメロイⅡ世もまた『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』で探偵役を務めており、ホームズが推理で「ハウダニット」( “どうやって” やったのか)を重点とするのに対し、エルメロイは「ホワイダニット」( “なぜ” やったのか)を重点においている。
- ゴルドルフ・ムジーク
- カルデアの新所長。彼を助けた事により、カルデアの経営顧問に任命される[注 9]。
- 以降も適度に彼の意見を取り入れつつ全体の方針を適切に運用してゆく。
- それなりに知識があり、判断力も人並みにあるので、ワトソン役として自分の意見を述べるのに利用している節もある。
- アーロン・ゴールディ
- イベント『虚月館殺人事件』において、事件に関与するべく秘密裏にレイシフトし「探偵シェリンガム」として彼に接触した。
- ホーソーン
- イベント『虚月館殺人事件』において、自分が死亡した事にするために依頼した現地協力者。
- 「医者の相棒」ということで昔を思い出したのか、主人公から見た外見がジェームズ・モリアーティだった事への当てこすりか、「善良な顔立ち」と非常に好意的。
- アルトリア・ペンドラゴン〔ランサー〕
- 『Fate/Grand Order 英霊食聞録』にて、同郷の英雄ということで自分の時代に馴染みのある料理として「英国風カレー」を調理して振る舞った。
- なお、原作のシャーロック・ホームズシリーズでも、時代を反映してかカレーを作ったり食べたりするシーンがそこそこ描写されている。
- 名探偵たち
1.5部『新宿幻霊事件』において、モリアーティを打倒するために登場した名探偵たち。 本来は通常の聖杯戦争では召喚できない"幻霊"であるが、シェイクスピアとアンデルセンがそれぞれの宝具で「二次創作」を行うことによって召喚された。 その数200体以上だが、台詞を喋ったのは以下の4名。本編内で直接言及はされていないが、外見と言動から正体が推測できる。
- ・丸顔の神父(ブラウン神父)
- ・紐をいじくる老人(隅の老人。なお彼は自分で言っている通り、実はモリアーティ側の人間だったりする)
- ・もじゃ髪の紳士(オーガスタス・S・F・X・ヴァン・ドゥーゼン教授)
- ・生真面目な紳士(ジョン・イヴリン・ソーンダイク博士)
ブラウン神父以外の3シリーズは創元推理文庫から「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」というシリーズで刊行されている。
この他ベルギー人(エルキュール・ポアロ)も参加しているが、「自分はライバルではなく上回るもの。なのでしゃしゃり出ることは控えよう」と前に出てこなかったとのこと。
生前
- ジョン・H・ワトソン
- 名実ともに相棒である医師にして、彼の活躍を書籍という形で出版した人物。
- マシュへの台詞にあるように出版活動をずけずけと批判しているものの、深い信頼を置く親友。
- ワトソンはその愛すべき凡庸さ故に英霊として召喚されることはないとしている。
- その為か自身の幕間の物語ではゴルドルフが代役にあてがわれており、シルエットはおろかモブキャラが使われることもなかった。
- ジェームズ・モリアーティ
- 原作における最悪の敵であり、「犯罪界のナポレオン」とまで言わしめた相手。生前のホームズは彼が世界に与える影響を恐れ、ワトソンの著作にある彼の記述を可能な限り簡易にさせるほど警戒していた。
- ライヘンバッハの滝で彼を追い詰めて共に身を投げるも、彼をクッションにすることで事なきを得た。
- 後述のジキルが悪にまつわる実験に傾倒し始めた一件などにも間接的に関わっている。
- お互いにカルデアに召喚されて以降は、悪だくみ癖は抜けないものの同じマスターを持つ身とあってか、必要に応じて手を組むトムとジェリーのような間柄に落ち着いている。ただし「自分はアラフィフなのになんであっちはイケメン青年なんだ」と召喚されている姿についてちょっと僻まれている。
- また奇しくもホームズが完全な味方側に溶け込むため、『異星の使徒』という記憶を消して善意寄りな行動を取って主人公達に関わる内に、その楽しさに目覚めていくという点は新宿における彼と同じ展開である。
- コナン・ドイル
- 原作の作者であり「私の活躍の伝達者」と呼んでいるが、詳しい関係は不明。
- エレナ曰く、シャーロックとは魔術に対するスタンスが異なっていたらしく、魔術師の一人であることが示唆されている[注 10]。
- アイリーン・アドラー
- 生前出し抜かれた女性。
- 小説では『ボヘミアの醜聞』に登場しており、基本的に女性に対する偏見が強い彼が一種の敬意を持って唯一「あの女性」と呼ぶ人物。
- グリムズビー・ロイロット博士
- 生前関わりのあった犯人の一人。
- 小説では『まだらの紐』に登場しており、遺産目当てで妻の連れ子の姉妹を狙うものの、自身の犯行の手口を看破されて逆に死んでしまう結果となった。
- 実際のところ、作品はワトソンによって脚色されており、彼は本当は魔術師であり犯行も黒魔術めいた呪詛によるものであることが示唆されている[注 11]。
- エレナ・ブラヴァツキー
- ライヘンバッハの滝に落ちてから身を隠し、ヒマラヤあたりで活動していた頃に出会った女性。
- 互いに社会から身を隠していた者同士で意気投合し、「イレーナ(エレナ)」「シゲルソン(ホームズ)」と偽名で呼び合っていた。
- 最終的に最期を看取ることになった。
- アルセーヌ・ルパン
- モーリス・ルブラン原作の「ルパンシリーズ」に登場する怪盗。同シリーズでは「エルロック・ショルメ[注 12]」の名前でルパンと対決する。
Fate/Grand Order 英霊伝承
- ヘンリー・ジキル&ハイド
- 「英霊伝承 ~ヘンリー・ジキル/ハイド~」では彼が解決した過去の事件の追跡調査などを行っていた。
- 切り裂きジャック
- 「英霊伝承 ~ヘンリー・ジキル/ハイド~」のラストで新聞に凶行の記事が掲載されていたが、「犯行を遂げた人間の存在する犯罪」が自分の領分であり、これは時計塔の仕事であるとして捜査する素振りは見せなかった。
名台詞
Fate/Grand Order
戦闘
- 「初歩的なことだ、友よ―――『
初歩的なことだ、友よ 』」 - 宝具解放。名探偵はいかなる謎をも白日のもとに晒す。
本編
- 「私はシャーロック・ホームズ。
世界最高の探偵にして唯一の顧問探偵。」
「探偵という概念の結晶、”明かす者”の代表―――
キミたちを真相に導く、まさに最後の鍵という訳だ!」 - ランスロットの追撃をかわし、アトラス院まで辿り着いた主人公らを落とし穴の仕掛けで院の中へと導き顔合わせをして。
- 「ロンドンじゃなくてここで!?」となったマスターも多いが、理由は略歴のとおり。
- 「なに。初歩的な事だよ、諸君」
- 彼の台詞として恐らく1、2を争う有名な言い回しであり、彼の宝具もそれが由来となっている。
- しかし、実はこの台詞は類似したものを原作中で一度言っただけで、後年の舞台などで決め台詞のように使われ始めてようやく定着したものだったりする。
- 「ふ。無垢なる少女に手放しで喜ばれるのなら、
私もワトソンの小銭稼ぎも報われるというものだ。」 - 「ホームズは実在した」と大喜びするマシュを見て。親友に対してかなり辛辣な物言いだが、原作でもホームズはワトソンが自分を題材にした物語を出すことを快く思っておらず、よく批判している。そしてずけずけ批判し過ぎた結果「なら君が一度書いてみろ」と反撃を受けて書き上げた末に白旗を上げた事もあり、亜種特異点Ⅱの事後では自らそのことについて振り返っていた。
- 「ははは、残念! ミス・キリエライトほど私の事を知らないようだ!」
「シャーロック・ホームズに沈黙はなく、自制もなく、また他人の迷惑も顧みない!」
「私は私の推論を語るのみだ!」 - 主人公に「戦闘の様子を見た感想を述べてもいいか」と問い、断られた際に返した台詞。実際、事件解決のためなら容疑者を歯に衣着せぬ物言いで怒り狂わせ、ワトソンを巻き込んでの犯罪行為でも躊躇いなく行う人物のため、原作通りの人柄と言える。
- …まぁ、自制しなかった結果、依頼人を失神させた時やワトソン諸共死にかけた時はさすがに謝罪していたが。
- 「いいや、私は打ち明ける! 誰もがもう答えに気づいている以上はね!」
「その上で真実から目を背けるのは愚か者のする事。ではミス・キリエライトは愚か者なのか?」
「それは断じてノー! ノーだベディヴィエール卿! そもそも君は何を恐れているのか!」
「真名を知っても何の変化もなかったら? 真名を知っても宝具が展開されなかったら?」
「それこそ不要な気遣いだと私は断言しよう! 何故なら―――」
「マシュ・キリエライトの精神は既に完成している! 彼女の恐れは宝具のあるなしで変わるものではない!」
「故に! 宝具が展開しなかったとしても、彼女は立ち上がる事を止めないだろう!」
「たったひとつ信じるものの為に、彼女は最後まで、勇気を振り絞って戦うのだから!」 - マシュと融合している英霊の真名が分かり、教えようとしたところをベディヴィエールに止められたことで。
- 激したかのような調子でまくし立てているが、その実わずかな交流でマシュの心の在り方をきちんと見抜き、彼女を信頼してその力の根源を教えようとしている。
- 「ふむ。最後にお役に立てて何よりだ。私はここで、諸君らとはお別れだからね。」
「ふむ。カルデアに謎があるのは確かだが、私は私で他に追う者がいる。」
「その名は幻霊―――いや、今は語ることではないな。私はここで失礼するよ、○○。」 - 一通りの真実を伝え終え、アトラス院の入り口まで戻って。「カルデアが信用できないのか」と問うマシュ・キリエライトに対して。彼が追う「幻霊」には、人理焼却事件の解決後に主人公もまた対峙することとなるのであった。
- 「では、諸君、私はここで退散する! 次に出会うとしたら、そうだね―――」
「荒野ではなく、賑わいのある都市がいい! ロンドンに並び立つような都市での活躍を期待しよう!」 - そして散々主人公らを脅かしてから、笑顔でこの台詞である。そしてその言葉のとおり、再会は屈指の都市で果たされる。
- 「理由は不明だが……。一つ……可能性として重要なものがある。」
主人公「それは?」
「……。……。
いや、それは確定してからでないと話せない。あ、今『出たよソレ』という顔をしたね!
うん、ワトソン君もしょっちゅうその表情になった。という訳で、何故ここに居るかの説明はおしまいだ!」 - 新宿にて。相変わらず事件の核心は語らない食えない男、ホームズ。助手であるワトソンもさぞかし苦労した事であろう……。
- 「私と彼は、そういう人種なんだ。」
- 全ての人間の行動を計算、把握し、論理を構築する事を怠らないモリアーティの性質を自身と同類と語る。生前唯一対等に渡り合った最大の敵同士ではあるがお互い同じ視野で物事を考えており、計算上安全であるならば多少危険に見える様な行為を平然と実行する。違いは善であるか、悪であるかの部分だった。
- 「ははは、テンパってるな。」
- 新宿のセレブ……もとい食糧のため人肉を求める殺人鬼に主人公が絡まれた際のあまりにざっくばらんとした感想。変態じみた相手なのもあってか妙に楽しそうである。
- 「キミと私が二人で呑んだ場合、恐らく最終的にどちらかがライヘンバッハるぞ。」
- 作戦成功後、皆で飲み明かそうとなるが女子二人に断られた後にモリアーティに語った一言。元ネタは言うまでもなく生前のモリアーティの死因となった事件である。戦いの末滝つぼに落ちて死ぬ事を表す単語「ライヘンバッハる」が生まれた瞬間だった。
- 「待たせてしまったかな? でもそれは流してほしい。なにしろ、名探偵とは得てしてそういうものだからね。」
- 第二部序章にて、主人公達の窮地を救った後の台詞。ニクらしい登場も名探偵たる所以。
- 「ほう! それは是非とも試してみたい!」
- 第二部の中国異聞帯にて、始皇帝から下賜されるものが「とてもいい気分になれる薬」だと聞いての即答。
- 一応成分調査する意図もあったようだが、フォントを大きくするレベルの食いつきっぷりなので色々と台無しである。
- ―――とても楽しかったのだ。
この日々が。
立ちはだかる難事件。迫る危機。
ワトソン君こそいないが……。
多くの仲間と共に、めまぐるしく駆け抜ける日々。
それが、あまりに名残惜しくて。
目を逸らして、共にあり続けた。 - 第二部第6.5章『死想顕現界域トラオム』にて。自身の真相を知った名探偵のモノローグ。探偵らしからぬ思いではあるが、彼が仲間たちとのスリルある冒険の日々を、どれだけ楽しんでいたのかを伺える。
- さようなら、ミスター・ゼムルプス。
さようなら、ミス・シオン。キャプテン・ネモ。
さようなら、ダ・ヴィンチ。
さようなら、ゴルドルフ所長。
さようなら、イレーナ。
さようなら、ミスター/ミス○○(主人公)。
さようなら、ミス・キリエライト。
さようなら、私の、愛しくも素晴らしき友人たち。
「ああ。素晴らしい、日々だったとも。」 - 同上。そうして彼は落ちていく。これまでの冒険を共にしてきた仲間たちに、届かぬ別れの言葉を紡ぎながら。笑顔で、世界最上の名探偵は滝壺へと落ちていく。その心中に、仲間たちの勝利を確信しながら。
幕間の物語
- 「正拳逆突き……ヤコブ絶命拳の構えだ。」
- ケツァル・コアトルの幕間「炎のルチャドーラ デスマッチ三番勝負」にて。何故か解説役として登場し、マルタの奥の手を淡々と説明する。主人公から「なに言ってるの」と言われる様な世紀末的ネーミングだが、本人は至って真面目である。
- 「お待たせしたね。最後の相手はこの私、マスク・ド・バリツだ。」
- 同上。三番勝負の最後の相手として立ちはだかったのは覆面レスラー「マスク・ド・バリツ」。打・投・極、全面に対応した武術を駆使する強敵である。
- (なんだこの技は……!? 私は何をされている!?
回転……回転しているのか? ホントに? だが、なぜここまでの回転を?
六回転もすれば三半規管は乱れ、受け身は困難になる。なのにまだ回るというのか……?
これは……宇宙? 宇宙が見える……今朝はまだ服薬していない筈だがいやそうではなく
これは———考察せずとも分かる! 率直に言って、私はとてもひどい事になる!) - ケツァル・コアトルの決め技、
竜巻式脇固め を食らっている最中。妙な仮面をつけた男が宙吊りになり回転しながら宇宙を漂っている光景はあまりにキマっているシュール。大丈夫か名探偵。
イベント
- 「バリツ!!(
紳士 いいキック!)」 - ネロ祭2017にて。カルデアの空間を吹っ飛ばしかねない悪事を働いていたモリアーティに見舞ったジェントルな制裁。名探偵は時に物理的にも犯人を叩きのめす。
- ちなみに彼がネロ祭に出場していた際のリングネームは「アーツとは推理」である。
- 「……さて。最後に、私から一つ質問していいだろうか?
なぜ先程、ダ・ヴィンチは帰り道として下り階段ではなく窓を示したのか?
まさかとは思うが―――」 - イベント『節分酒宴絵巻 鬼楽百重塔』にて。先ほど巴御前がダ・ヴィンチより託されていた『超高速地上帰還キット』なるものを設置した事に名探偵は嫌な予感を感じた。
- 勿論
素晴らしくチープ簡素で庶民的な作りに見える、つーかただのロープであるが、ただのバンジーというわけではなく、自動高度調節機能がついている。 - 無駄に何回も跳ねるのと建物に当たってしまう危険を察知してか、のんびりと階段で
帰還 しようとするも、巴御前に捕まって失敗。ロープに繋がれて放り投げられてしまったライヘンバッハのルーラーホームズであった。
- 「真実に到達できたのならおめでとう。しかし不正解でも気を落とすことはない。
正しい答えを出せなければ無価値というなら、価値のある人間はこの世で私だけになってしまうからね。」 - イベント『虚月館殺人事件』にて。虚月館の事件を体験したプレイヤーに対して贈った
言葉 。そういうところだホームズ!
- 「ただ……錯誤、錯覚に根差した思考から誤った答えに到達してしまったとしても、
真面目に悩み、考えた時間は誰にも否定できない。むしろ、それは貴方だけの“他にはない”体験だ。
この数日の体験が少しでも楽しかったのであれば、成果はなくても意味はあるさ。
人間は誰でも間違える。私でさえも。だからこそ試行錯誤 の末に、究極の答えを目指す。」 - イベント『虚月館殺人事件』にて。虚月館の事件を体験したプレイヤーに贈った台詞。
- 結果が如何なるものだったとしても、そこに至る過程は決して意味のないものではないというホームズからのメッセージ。
- なお、本人も言ってる通り、原作でホームズが完全に推理ミスをしてしまい反省する事件も存在する。
そんなホームズにとって恥ずべき事件や「ぶっちゃけ事件解決にホームズ関係なかった」とか冒頭で言い切ってしまう事件すら発表するワトソンの容赦のなさ。
その他
- 「別に。何がどうという事もない。ただ不意に、ベートーヴェンのコンチェルトを弾きたくなっただけさ」
- 『Fate/Grand Order 2nd Anniversary ALBUM』の英霊正装より。
- 原典でもヴァイオリンの演奏はホームズの趣味の一つでかなりの腕前。子守歌代わりに即興の曲を披露したりもする。
メモ
- 『Fate/Grand Order』では第四特異点「ロンディニウムの騎士」が舞台・年代ともにピッタリであったため登場を期待していたマスターも多かったが間接的な助言に留まり、マスターとの初邂逅は第六特異点の第14節「秘匿の研究」、本格的なカルデア加入は第1.5部の亜種特異点以降となる。
- 「秘匿の研究」はホームズの第一作目である「緋色の研究」のオマージュと思われる。TYPE-MOONエース掲載の「鳥羽色の研究」も恐らく同様。
- 余談だが、ホームズはナイト爵の受勲を辞退したというエピソードもある。
- この間、霊基の弱体化を伴うとはいえ「レイシフト」を独力で繰り返していた[出 3]という何気にとんでもない能力の持ち主。その具体的な手段や理屈は明らかにされておらず、何らかの伏線ではないかとも言われている。
- 縁が結ばれてから正式にカルデアのサーヴァントとなるまで時間が掛かったことについては「色々と事情や変化があってね」とのこと[出 7]。
- ここでいう事情とは、彼の宿敵の追跡、「人理焼却事件」の次に起こるであろう事件の調査、あるいは大人の――。
- 召喚当初のクラスは自称キャスターだったが、正式にカルデアのサーヴァントとなった際に霊基が変化してルーラーとなっている[出 7]。
- 『名探偵として難事件を解決してきたホームズは、ある意味、調停者や裁定者と言える』とマシュは評しているが、当のホームズはあくまでも『探偵は真実を明らかにするものであり、見つけるもの』『裁定を下すのは判事なり陪審なりの仕事』だとし、自分がこのクラスになった事に関しては複雑な反応を示している[出 7]。しかし、人が知ってはいけない世界の裏側の真実をすべて明かしきってしまうことは人理の崩壊に繋がるため、ホームズ自身は『真実を調停し、人類史を維持するためにこそ万物を裁定』するためにルーラーの霊基を与えられたのではないかと推測している[出 7]。
- 原典では敢えて犯人を逮捕せずに見逃したことも多々ある(というか、自分を裁判長扱いしたこともある[出 8])ので、その意味では間違いなく調停者、裁定者と言える。
- 実際、大西洋異聞帯ではゼウスの手によって知性が若干劣化させられていたため、タマモヴィッチ・コヤンスカヤの正体を不用意に宣言してしまい、危機を招いてしまった。
- TYPE-MOONエースでは、キャスター以外にもセイバーとアーチャーにも適性があるのではとの考察が掲載されている。射撃を得意としていたことからアーチャーが適任だが、多芸な上に武術の心得もあり、その天才性と圧倒的な知名度から最優のセイバーも有り得るのとこと。
- また、親友のワトソンですら騙せる高度な変装術や、謎の日本武術「バリツ」を習得していること、スパイ活動をしたこともあるという点からアサシンクラス、コカイン中毒者であったことからバーサーカークラスの適性を予測するプレイヤーもいる。
- 聖杯を基軸とした英霊召喚であればルーラーとして召喚される英霊は聖人に限られるが、カルデア召喚式はその限りではないらしく、聖人ではないホームズでもルーラーとして召喚可能[出 7]。
- そのことに関連するかは不明だが、ルーラーのクラス別スキル「神明決裁」「真名看破」を保有していない。尤も「真名看破」については「天賦の見識」がそれに相当すると言えなくもない。
- 『名探偵として難事件を解決してきたホームズは、ある意味、調停者や裁定者と言える』とマシュは評しているが、当のホームズはあくまでも『探偵は真実を明らかにするものであり、見つけるもの』『裁定を下すのは判事なり陪審なりの仕事』だとし、自分がこのクラスになった事に関しては複雑な反応を示している[出 7]。しかし、人が知ってはいけない世界の裏側の真実をすべて明かしきってしまうことは人理の崩壊に繋がるため、ホームズ自身は『真実を調停し、人類史を維持するためにこそ万物を裁定』するためにルーラーの霊基を与えられたのではないかと推測している[出 7]。
- 彼が過去に実在した人物なのか、それとも小説から生まれた架空の存在なのかについては、マスターやマシュに尋ねられても誤魔化している[出 7]。
- モリアーティの持つ悪のカリスマが世界に与える影響を恐れ、ワトソン博士の著作ではモリアーティに関する描写は可能な限り簡易にしてもらっていたという。
- 生前は魔術協会と親交を持っていた。ただし、これはモリアーティが見せた唯一の人間性、魔術を信用していないという点を突くためであり、彼本人もまた魔術を嫌っている。
- 見掛けからは落ち着いた紳士的な人物のイメージを持たれがちだが、原典においてはかなりの皮肉屋で偏屈な問題人物。エキセントリックな行動も少なくなく、何を思ったか自宅(借家)の壁に銃を連発して当時のヴィクトリア女王の頭文字を弾痕で描くという奇行を行ったり、退屈紛れにコカインを打ったり(この当時のイギリスでは、麻薬の所持・使用は合法)とかなり奔放な行動もやらかしている。特に当時のイギリスでも流行っていたコカインの服用については医者であるワトソンから「やめてほしい」と出会ってからずっと言われていた(おかげかシリーズの終盤頃は控えるようになったが)。
- コカインとは明言されてないが、カルデアに身を置いてからも薬物を打ったりしてる模様。「宇宙が見える……今朝はまだ服薬していない筈だが」等と言っている[出 9]ので、それなりの量を継続的に使用していると思われる。ダメ。ゼッタイ。
- ルチャリブレの際にはルチャドールとしての姿、マスク・ド・バリツ(バリツ仮面)を名乗ったりもする[出 9]。
- マシュを信頼し高い評価をしているホームズだが、原典では「女性というのはどんなに立派であっても100%は信頼できないもの」と言い切るほど女性嫌い。ただし人間関係の欄にもある様に「あの女性」ことアイリーン・アドラーだけは唯一の例外であり、マシュは彼女に匹敵するという意味も込められていると推測される。
- 彼の趣味としてバイオリンの演奏があるが、彼が所持しているバイオリンは質屋で55シリングで購入したストラディバリウス。『Fate/Grand Order』での絆礼装「自慢の一挺」にも描かれている。
- ホームズといえば鹿撃ち帽(とインバネスコート)がトレードマークだが、この装いは本来アウトドア用の物で、普段からこの出で立ちをしているわけではない。それがここまで有名になったのは、小説の挿絵が元になったと言われている。
- 『Fate/Grand Order』ではプレイアブルキャラ実装に先行して概念礼装に姿を見せていた希有なキャラ。しかも2周年記念において各章で活躍した47騎の英霊正装という括りに突如飛び込んできた一人だったので、ファンの間では予想外で驚きの声が上がったが、何の事はない正式実装が翌日に控えていただけだった。
- なお、奈須氏は竹箒日記でホームズの実装を匂わせるコメントをしていた[出 10]。
- 『Fate/Grand Order』での防御無視効果については、今まで登場してきたものは全て宝具の攻撃に直接付随する特性であり、状態変化として付与するのはこのサーヴァントの宝具が初めて。
- 宝具使用の際の両手の指先だけを合わせるポーズはホームズが考え事をする際にするお馴染みのもの。先述の「初歩的なことだよ」とは異なり、こちらは原典にもきちんと描写されているポーズである。ホームズが連載されたストランド・マガジンの挿絵でもこのポーズが描かれたことがある。
- 「ホームズと言えばこのポーズ」と言っても過言ではないポーズで、ホームズの実写版ドラマなどでは勿論のこと、様々な派生作品やホームズオマージュ、フォロワー作品で使われている。
- 亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』では何らかの『本』が新宿に存在する可能性について言及している[出 11]が、その伏線は回収されぬまま「新宿幻霊事件」は解決した。
- 『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』でシグルドに憑依したスルトに純正の英霊ではなく、余計なモノが混ざった混ざり物と言われている。
- 『英霊旅装』シリーズでは登山スタイルの服装を披露しているが、絵師の山中虎鉄氏のTwitterで旅装の詳細が明かされた[出 12]。
脚注
注釈
- ↑ カルデアに到達する前はキャスターのクラス。
- ↑ この目的の部分はシナリオ内でも黒く伏せられたまま最後まで明かされる事はなかった。
- ↑ 他に刺激がない時の代替手段であり、別に麻薬中毒者というわけではない。実際ホームズシリーズでもワトソンに忠告されてコカインの使用をやめるようになった。また、しばしば誤解されるが、アヘン窟に潜入捜査する際に中毒者を装ったことはあるものの彼自身はアヘン中毒ではない。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 3ターン
- ↑ オーバーチャージで効果UP
- ↑ ワトソンがホームズの変装に気付かないのはよくある事だが、この回においてワトソンは「ホームズは3年前の『最後の事件』でモリアーティと相討ちになって死んだ」と思い込んでおり、ワトソンが目を離した隙にホームズが変装を解いて正体を現したところワトソンは衝撃のあまり人生初めての失神をした。
- ↑ 原作においてホームズは『緋色の研究』の内容について厳しく批判しているので、初版本を大切に保存していたというのも驚きではある。
- ↑ 実際のところ、『緋色の研究』の内容については暗殺教団そのものなモルモン教の描写を始め、荒唐無稽な箇所が散見される。現実には著者のドイルの偏見に由来する代物であろうが、これらがホームズの検閲の結果と考えると、真実がどうだったのかは興味深い。また『緋色の研究』事件において犯人には協力者がいたのだが、この協力者の正体は謎のまま事件は解決してしまう。これがホームズの検閲の結果だとすれば、協力者の正体は…
- ↑ なお、この人事についてはマシュからは「新所長には破滅願望でもあるのか」と酷評されている。実際、シャーロック・ホームズシリーズでもたびたび触れられているが、ホームズの知識・才能は非常に偏っており、心理学や数学には長けているものの、地質学は土の性質のみに通暁していて、天文学に至っては地動説すら知らないレベルである。ホームズも経営は初めてとのことなので、そちら方面の能力は絶望視されているが、ゴルドルフを言葉巧みにコントロールする話術やスタッフをまとめ方針を決定する判断力など、経営力と呼べるかは不明だが新カルデアの大黒柱としては十分な能力を有している模様。
- ↑ 史実でもコナン・ドイルは神秘主義に傾倒しており、SPRに所属する傍ら、非常に胡散臭い「妖精の写真」を事実として強く支持したりもしていた。
- ↑ 『まだらの紐』本編では調教した毒蛇による犯行であったが、蛇の生態を鑑みると口笛で操ったりミルクで飼ったりすることは非現実的であるとしばしば指摘されている。
- ↑ エルロック・ショルメ(Herlock Sholmès)の綴りはシャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes)のアナグラムだが、原作では基本的に両者は別人となっている。ただし、日本語版のルパンシリーズでは同一人物となっている事が多い。
出典
- ↑ 1.0 1.1 Fate/Grand Order 亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』第17節「真相クルーティ」
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 Fate/Grand Order 第六特異点『神聖円卓領域 キャメロット』第14節「秘匿の研究」
- ↑ 3.0 3.1 3.2 Fate/Grand Order 亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』第10節「監獄グレートエスケープ」
- ↑ Fate/Grand Order 亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』第18節「名探偵の名推理」
- ↑ “Well, I have a trade of my own. I suppose I am the only one in the world. I’m a consulting detective, if you can understand what that is.(うん、僕は自分で商売をしていてね。世界で僕だけだと思うが、顧問探偵をやっているんだ。君にはそれが何なのか分からないだろうが。)”『緋色の研究』(A Study in Scarlet)より
- ↑ アーサー・コナン・ドイル(著)、「英語原文で味わうSherlock Holmes5 シャーロック・ホームズの冒険/THE ADVENTURES OF SHERLOCK HOLMES」, 1. シャーロック・ホームズ誕生秘話, ゴマブックス株式会社, 2014年1月24日。
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3 7.4 7.5 7.6 Fate/Grand Order シャーロックホームズ体験クエスト『見つける者、明かすもの、探偵――或いは調停者』
- ↑ 『僧坊荘園』(The Adventure of the Abbey Grange)。ちなみにこの際の陪審員役はワトソンだった
- ↑ 9.0 9.1 Fate/Grand Order 「ケツァル・コアトル」幕間の物語『炎のルチャドーラ デスマッチ三番勝負』
- ↑ 竹箒日記2016/12/26
- ↑ Fate/Grand Order 亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』第4節「新宿ラビリンス」
- ↑ 山中虎鉄Twitter2018年10月3日17:04