ヴァン=フェム | |
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外国語表記 | Van-Fem |
本名 | ヴァレリー・フェルナンド・ヴァンデルシュターム |
別名 | 魔城のヴァン=フェム |
異名 | 財界の魔王 |
性別 | 男性 |
所属 | 死徒二十七祖 |
序列 | 第十四位 |
初登場作品 | Fate/strange Fake |
概要編集
死徒二十七祖第十四位、「魔城のヴァン=フェム」「財界の魔王」。ロード・エルメロイⅡ世の冒険の世界では神代同盟というグループの一人。
- 略歴
- 本名ヴァレリー・フェルナンド・ヴァンデルシュターム。最古参の三人のうちの一人。魔術師が極まった結果、死徒の道を選んだ人物。神代から生きて魔術を操る者達の集まりである「神代連盟」に属する祖の一人。
- 財界の魔王。人間社会に関心を持ち、第一次大戦後から吸血手段を用いずに勢力図を増やしていくという試みを始めた変わり者。世界有数の巨大財閥のトップであり、闇の世界ではなく財界に君臨する魔王と呼ばれる。
- トラフィム・オーテンロッゼは古いといって離反し、トラフィムとの関係は最悪。アルズベリを築きあげたのは彼の手腕だが、基本的には出資するだけの関係であり、トラフィムの仕切る儀式には参加しない。
- 以前、白騎士フィナ=ヴラド・スヴェルテンと戦争になったおり第五城マトリを幽霊船団パレードによって攻め落とされてからはアルトルージュ派を嫌っている。
- 人物
- ここ数百年の趣味はエコロジー。地球環境を憂えたりするあたり、わりと俗人。長い電話だって省エネではないので好まないらしい。
- 瑣末事を好む。この頃はモナコにビルを構え、カジノ船を運営している。船の登記名はジョワ・ド・ヴィーヴル(生きる喜び)だが、本来の名はクロジェ・アナフェール(死線歓喜船)。
- 風変わりな性格で、自分のカジノを奇抜な魔術装飾をARじみた形で展開したり、説明方法として相手が必ず勝つゲームを仕掛けたりなどする。
- 礼儀正しく振る舞うが、こだわりを譲らない。例えば、地に足をつかないが、相手とちゃんと目を合わせるため、空中で逆さまに立つとか。
- メレム・ソロモンいわく「新しく、賢く、引き際を心得ている」。「ここのところ妙に堅物だったけど、昔の自堕落さが戻ってきたな」とも。
- 間違いなく1000年以上昔の神代から生きたものでありながら現代の文化や流儀を理解し受け入れる余裕がある高位の吸血鬼としてはあるまじき「新しさ」を持つ。
- 非常に人間臭い思考や反応を行うが逆に言えば神代から生きる魔術師や吸血鬼としての側面も両立させる異様な存在、という評価することも出来るだろう。
- 能力
- 精巧さにかけるものの巨大な物を作ることにかけては最高の人形師。七大ゴーレム『魔城』を創像する。戦闘の際は人形遣いのごとく魔城を糸で操って戦うスタイルを取る。
- 死徒の体質として浮遊や非存在化ができる。しかし、非存在化は有能な霊媒者には効かない。
- 魔術師上がりの死徒であるため、吸血行為なしで人間を死徒化できる。その方法は面倒らしいが、代わりに適性が薄い人間でも死徒化できる利点がある。カジノのスタッフは全員死徒。
- 方法が不明だが『Fate/strange Fake』では、モナコにいたヴァン=フェムがアメリカでのフラットの死と「それ」の爆誕を感知できた。
- ロード・エルメロイⅡ世の冒険での発言によれば、死徒になった際に存在の基盤が変わり、人間の神秘とは相性が悪くなって魔術が苦手になってしまった、とのこと。現在のフェムはジズの大魔術の意味を見抜けないが、七百年前の自分なら看破できたと思っている。にも関わらず、彼の所有するカジノ船には目を見張る魔術的仕掛けがあちこちに仕掛けられている。
魔城編集
- 七大ゴーレム。普段は「ヴァン=フェムの娘達」と呼ばれた金髪の美女の形を取っている。
- 人間と寸分違わない大きさの麗しい外見に反して「巨大」と評される。
- 髪型と服装こそそれぞれ異なっているが、その肢体と金髪や肌の色は一致する。
- 体を部分的に巨大化でき、美女状態でも鋼鉄を寸断できる程度のウォーターカッターを無傷で受け止められる。
- マトリ
- 第五城。フィナ=ヴラド・スヴェルテンに攻め落とされた。
- クーポラ
- 無表情なディーラー。他の魔城を「お御姉様方」と読んでいるため、恐らく第七城。
フェムの船宴編集
- カーサ。カジノ『ランピール・デュ・ジュー』のゲームイベント。ほぼ週に一度はカジノ船で人々の挑戦を受けている。
- 勝者にはヴァン=フェムが願いを一つ叶える。100年近く挑戦を受け続けているが、負けたのは数回のみ。
- この年月の長さのせいで、外部の一般人からはヴァン=フェムは代替わりしていると考えられている。
- 挑戦者の参加料は百万ユーロ。
- ゲームの内容は三種に別れている。伝統的なギャンブルであるオータンティク、魔術回路をつないだ神秘遊戯であるマジーク、そしてまったく新規のギャンブルであるヌーベレ。
- ロード・エルメロイ二世が参加した船宴は脱出ゲームをテーマにしたヌーベレであった。
登場作品と役柄編集
月姫編集
- the dark six(仮名) / Prelude III
- 直接登場しているわけではないが、メレム・ソロモンとグランスルグ・ブラックモアの会話の中で名前が出る。アルズベリの儀式に関して。
Fateシリーズ編集
- Fate/hollow ataraxia
- 直接名前は出てこないが、宝石翁の宝石箱で繋がった携帯での会話に出てきた「フェムの船宴(カーサ)」のオーナーだと思われる。
- Fate/strange Fake
- 6巻までは直接名前は出てこないが、フラットのセリフに出てきたモナコの近く海にある大きなカジノ船のオーナーの死徒、フランチェスカのセリフに出てきた「モナコの金持ち吸血種」は彼のことだと思われる。
- 6巻で電話の相手として登場。これが公式作品で初めての登場となった。
- ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
- セリフの中でのみ言及される。「実家の方で問題が起きた」と故郷のモナコへ帰省したフラットだが、ロンドンへ戻って来ての第一声がフェムの船宴で遊んできた感想だった。事件簿の劇中時点でフラットはミドルティーンの筈だが、どうやら特例で遊ばせてもらっている模様。
- ロード・エルメロイⅡ世の冒険
- 「フェムの船宴」編で登場。
- タイトルにもあるように舞台は彼の船宴となっており、直接姿が出てくる登場はこれが初めてとなる。
人間関係編集
- トラフィム・オーテンロッゼ
- もとは同胞だったが、離反。以来、関係は最悪。
- フィナ=ヴラド・スヴェルテン
- マトリの破壊を根に持っている。
- グランスルグ・ブラックモア
- 同じく死徒二十七祖。グレイがブラックモアの名を継いでないことを知って表情を変えたが、どんな感情だかは不明。
- フラット・エスカルドス
- 両親の刺客と戦った際、「ちょっと色々あった」末に知り合いとなった。フラットが古友のメサラが望んだ末裔だと見抜いたため、居場所を失った彼を拾った。
- またその際当時未成年の彼をカジノに特別招待する見返りに彼の習得した魔術をいろいろ見せてもらったとか。一緒にバーチャルボーイなどをプレイしたり、かなり親しい関係を持った模様。
- なお、エスカルドス家について知っており、彼の事は「エスカルドス家1800年の大望が成ったもの」と認識している。
- もともと彼の両親がカジノで(故意に)作った借金のカタにエスカルドス家の魔術刻印の一部を預かっており、フラットをギャンブルさせて返却したようである。
- メサラ・エスカルドス
- 上記のフラットの祖先であり、エスカルドス家の祖。
- 彼の願望に賛成こそしなかったが真剣に耳を傾けていたとか。
- ジズ
- 古友。なぜか神喰らいの研究についての情報を共有していた。
- フランチェスカ・プレラーティ
- かつて「ギャフンと言わせたことがある」相手。
- ジェスター・カルトゥーレ
- 自分がかつて「子」にした死徒。
- アサシンに対して人間として入れ込んでおきながら、オーランド・リーヴ率いる人間の警官隊相手に「人理を否定するもの」として振舞っている様を「ダブルスタンダード」として断罪し切り捨てた。
- ただしヴァンが二十七祖という立場でなかったなら、また違った対応をしていたらしい。
- ロード・エルメロイⅡ世
- 上記のフラットの師。ロードの講義に高い評価を下す。
- 『エルメロイ二世の冒険』世界では士郎を探すように依頼するが、『Fake』世界では電話でしか面識していない。
- 巌窟王 エドモン・ダンテス
- 80年前に初めて聞いたラジオのオーディオドラマ「モンテ・クリスト伯」の主人公として記憶している。
- ……なお、Fate的には彼の事件にはとある死徒が絡んでいるので、その関係かもしれない。
メモ編集
- ちなみに「フェムの船宴」には、なんだか三年後の並行世界で衛宮士郎がルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの代理として参加しているらしい。また、「フェムの船宴」はモナコで開かれている。
- 月の珊瑚に登場する7つある月面都市の第五都市の名前がマトリ。ヴァン=フェムの七大ゴーレム「魔城」の第五城マトリと同名となっているが関係性は不明。
- 『月姫 -A piece of blue glass moon-』のフランス事変において集まった六人の祖の中に「女性らしき影を複数連れた紳士服姿の男性」のシルエットがあり、これがヴァン=フェムではないかと目されているが、明言されていない。
- フランス事変において逃げる事を諦めた人間のみを襲う鳩も、ヴァン=フェムがよくマジックに使う鳩と一致している。
話題まとめ編集
脚注編集
注釈編集
出典編集