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== 聖堂教会 ==
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== 概要 ==
「普遍的な」意味を持つ一大宗教。カトリック教会、その裏側に存在する組織。<br />教義に反したモノを熱狂的に排斥する者たちによって設立された、「異端狩り」に特化した巨大な部門。これを聖堂教会と呼ぶ。<br />TYPE-MOON世界最大の組織であり、代行者、各教会が保有する騎士団、そして教会本部が隠し持つ埋葬機関と、強大な戦力を保有しており、吸血種をはじめ、人の範疇から外れてしまった者達にとっての天敵として君臨している。
+
カトリックの裏組織。<ref group="注">「”普遍的”な意味を持つ一大宗教」とぼかされることもある。「カトリック(catholic)」は「普遍的」を意味する。</ref>狂信者達が教義に反する異端を認めないだけでなく排そうとして立ち上げた。全ての異端を消し去り、人の手に余る神秘を正しく管理することを職務とする。<br>
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組織規模はTYPE-MOON世界でも最大。代行者、各教会が保有する騎士団、そして教会本部が隠し持つ埋葬機関と、強大な戦力を持ち、人の範疇から外れた者達にとっては最大の敵である。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-聖堂教会」『Fate/side material』p.63">「Fate用語辞典-聖堂教会」『Fate/side material』p.63</ref><br>
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イデオロギーを共有する者の集まりであり、[[魔術協会]]の様な相互不信、内紛はない。教義の解釈で論難し合うことはあっても、あくまでより善いものを求める討議である。<ref group="出" name="「聖堂教会」『Fate/complete material III World material.』p.52">「聖堂教会」『Fate/complete material III World material.』p.52</ref>
  
彼らの目的は全ての異端を消し去り、人の手に余る神秘を正しく管理することである。このため、「神秘の秘匿」を第一主義とする[[魔術協会]]とは仲が悪く、幾度と無く刃を交えてきた間柄。しかし彼等にとって最大の敵は吸血種である為、現在は協定が結ばれ、表面上は不可侵を保ち、時として協力し合っている。尤も実際のところは、記録に残さない事を前提に、陰では現在もなお殺し合いを続けている。<br />ただ、特に教義に反しているというわけではないので、[[魔術|魔術師]]の持つ根源への渇望には関知しない。
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職務が職務だけに、「神秘の秘匿」を第一とする魔術協会とは仲が悪く、幾度と無く刃を交えてきた。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-聖堂教会」『Fate/side material』p.63" />近代に入って<ref group="出" name="「聖堂教会」『Fate/complete material III World material.』p.52" />協定が結ばれ、表面上は不可侵を保ち、時として協力し合う様になった。聖堂教会にとって最大の敵である吸血種に対しては、共同戦線を張ることもある。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-聖堂教会」『Fate/side material』p.63" /><br>
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尤も実際のところは、記録に残さない事を前提に、陰では現在も殺し合いを続けている。尚、[[魔術師]]達の持つ根源への渇望そのものは、教義には特に反していないので関知しない。
  
[[Fate/EXTRA|EXTRA]]の世界では、神秘は崩壊し、時代が信仰を全く必要としなくなったこともあり、[[西欧財閥]]の下部組織になっている。<br />ハーウェイ家と懇意にしているレンティス枢機卿など一部の特権階級の発言力はまだ残っていて、形式としては「協調」の形を取り繕っているが、代行者を始めとする戦力も西欧財閥に所属し、装備や施設も西欧財閥の管理下にあるなど組織としては完全に形骸化している。<br>更に神秘の崩壊後、数十年に渡って「聖人」を一人も輩出することが出来ず、自分たちの関与していない[[殺生院キアラ|聖人と呼ばれた人物]]を排除するため西欧財閥に縋って指名手配にするなど、威信は大きく失われている。また死徒や魔術協会といった宿敵の消滅に伴いその存在意義も危ぶまれている。
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主の御名の下、魔術を許さず、異端を許さず、神秘を独占する。人類という種の知識の全てを管理しようと躍起になった者たち。<br>
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神秘に関する集団では「三大組織」の一角とされており、過去を探求して根源を求める魔術協会、ひたすらに未来を計算し続ける[[アトラス院]]と並び、「世界の神秘を一元化することを目論んでいる組織」と見なされている。<br>
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[[レオナルド・ダ・ヴィンチ]]が生きていた頃はもっと過激だったが、現代では活動を潜めている。
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一方で物騒な面ばかりクローズアップされがちだが、ディーロ神父やフェルナンド神父など戦闘職でなく異端狩りの仕事に関してはあまり知らない一般的な神父に近い立場として聖堂教会に携わってる者も勿論存在する。
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ただし彼らに関しても基本的に神秘が存在するという点に関して存在するのは確かであるという認識程度は有している。
  
 
=== 洗礼詠唱 ===
 
=== 洗礼詠唱 ===
聖堂教会において、唯一習得が許される奇蹟。<br />主の教えにより迷える魂を昇華し、還るべき「座」に送る簡易儀式。<br />各魔術流派は、それぞれの魔術理論の基盤を世界に刻みつけ、そのルールとシステムに乗っ取って[[魔術]]を起動させる。<br />信仰・基盤の小さな一派の魔術は弱く、他国においてまっとうに機能しないのはザラ。<br />その中において、もっとも広い「基盤」を持つ魔術理論が教会による神の教え、聖言である。<br />物理的な干渉力は微弱だが、霊体に対する干渉力は絶大。<br />彼らの教えがここまで広く浸透したのも、この「魂に訴える」奇蹟が、多くの人間の心を癒すからだろうと言われる。
+
聖堂教会において、唯一習得が許される奇蹟。主の教えにより迷える魂を昇華し、還るべき「座」に送る簡易儀式。<br>
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教会による神の教え、聖言は、世界で最も広い[[魔術#魔術基盤|魔術基盤]]であり、物理的な干渉力は微弱だが、霊体に対する干渉力は絶大。<br>
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彼らの教えがここまで広く浸透したのも、この「魂に訴える」奇蹟が、多くの人間の心を癒すからだろうといわれる。<ref group="出">「Fate用語辞典-洗礼詠唱」『Fate/side material』p.65</ref>呪いを解く効果も高い。<br>
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主な詠唱は以下の通り。[[ジャンヌ・ダルク]]やフェルナンド神父の詠唱では文言が全く異なっている。
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私が殺す。私が生かす。私が傷つけ私が癒す。
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我が手を逃れうる者は一人もいない。我が目の届かぬ者は一人もいない
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打ち砕かれよ。
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敗れた者、老いた者を私が招く。私に委ね、私に学び、私に従え。
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休息を。唄を忘れず、祈りを忘れず、私を忘れず、私は軽く、あらゆる重みを忘れさせる
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装うなかれ。
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許しには報復を、信頼には裏切りを、希望には絶望を、光あるものには闇を、生あるものには暗い死を
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休息は私の手に。貴方の罪に油を注ぎ印を記そう。
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永遠の命は、死の中でこそ与えられる。
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────許しはここに。受肉した私が誓う
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“<RUBY><RB>この魂に憐れみを</RB><RT>キリエ・エレイソン</RT></RUBY>
  
 
=== 浄化 ===
 
=== 浄化 ===
教会のアンデッド(主に[[死徒]])の処置方法。<br />「人間を辞めた吸血鬼の肉体に人間だった頃の自然法則を叩き込んで、肉体を洗礼し直し塵に返す」、というもの。肉体の構成を開いて元に施錠し直す、というところから、この儀式に用いる[[概念武装]]を「摂理の鍵」と呼ぶ。<br />代行者などは「黒鍵」を用いるが、普通はその死者が人間だった頃に馴染みの深かった宗教的シンボルを用いる。代表的なものは、キリスト教徒における十字架。<br />死者自身がキリスト教徒であればよし。キリスト教徒でなければ効果は見込めない。が、死者自身がキリスト教徒ではなくとも、死者を生み出した「親」がキリスト教徒であればそれなりに利く。「親」と「子」の両者がキリスト教徒であれば、効果は絶大なものとなる。
+
アンデッドの処置方法。元人間の吸血種([[死徒]])に対し、人間時代に馴染み深かった宗教のシンボルを用いて、その肉体を人間時代のものに戻して塵に返す。<br>
 +
シンボルは、吸血種に人間だった頃の自然法則を叩き込み、元の肉体に洗礼し直す鍵となる。この儀式で必要となる[[概念武装]]は、肉体の構成を開いて元の通りに施錠し直す点から「摂理の鍵」と呼ばれる。<br>
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代表的なシンボルは十字架だが、これは対象がキリスト教に縁がないと効かない。本人がキリスト教徒でなくても、彼を吸血種にした「親」がキリスト教徒であれば、それなりに効く。両者共にキリスト教徒ならば効果は絶大である。<ref group="出">「月姫用語辞典-浄化」『月姫読本』</ref>
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=== [[代行者]] ===
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エクスキューター。教会の異端審問員であり、教義に存在しない「異端」を力ずくで排除するモノたち。<br>
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法王を支える百二十の枢機卿たちによって立案された、武装した戦闘信徒。<br>聖堂教会においても一際血なまぐさい部署、異端討伐の任を負う修羅の巣窟と例えられる役職とも言われている。<br>
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詳細は「[[代行者]]」を参照。
  
=== 代行者 ===
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=== [[聖堂騎士団]] ===
教会の異端審問員であり、教義に存在しない「異端」を力ずくで排除するモノたち。<br />法王を支える百二十の枢機卿たちによって立案された、武装した戦闘信徒。
+
聖堂教会に所属する騎士と、その騎士団。教会の有する戦力のひとつ。<br>
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神なき地に遠征することはいかなる理由だろうと許されず、聖地の守護にのみ動く。代行者とは異なり、常に数で圧倒する戦術を執る。
  
一般的には「エクソシスト(悪魔祓い師)」を思い浮かべるかも知れないが、代行者は「エクスキューター(悪魔殺し)」である。<br />悪魔を追い払う(同時に犠牲者の魂を救う)のではなく、悪魔を消し去るのが目的。
+
=== [[埋葬機関]] ===
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聖堂教会の最高位異端審問機関。<br>
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[[代行者]]たちの中でもさらにトップエリートが所属する組織。その名に違わぬ超武闘派集団で、七人の代行者と一人の予備役から構成される。
 +
状況次第では教会の意向に背くことも出来るほどの強権が与えられており、例えそれが大司教であっても悪魔憑きならば即座に串刺しにするほど。これゆえに、異端を狩る機関でありながら、「教会における異端」と囁かれる。
  
そもそも教会の教義において、人は悪魔を斃す権限を持たない。<br />魔すら神の被造物であり、魔を斃すことは神のみに許されている。エクソシストはただ神の名を用いて一時的に魔を許し、退散させるだけである。<br />ゆえに魔を消滅させるということは、人の権限を超越し、本来神のみに許される行いを人の身で「代行」しているということである。それ故に、彼らは「代行者」と呼ばれている。
+
=== [[第八秘蹟会]] ===
 +
聖遺物の管理・回収を任務とする特務機関。<br>
 +
「秘蹟」とは、聖堂教会の教義において神から与えられる七つの惠みを指す。「第八秘蹟」とは、正当な教義には存在しない恵みを指し、この名を冠するこの特務機関は、異端と深く関わる部署であることを意味する。<br>
 +
構成員の一部は[[代行者]]。
  
=== 聖堂騎士団 ===
+
===その他の構成員===
聖堂教会に所属する騎士と、その騎士団。教会の有する戦力のひとつ。<br />神なき地に遠征することはいかなる理由だろうと許されず、聖地の守護にのみ動く。代行者とは異なり、常に数で圧倒する戦術を執る。
+
*[[アルマ・ペトレシア]]
 +
*[[周瀬唯架]]
 +
*[[周瀬律架]]
 +
*[[ディーロ]]
 +
*[[ハイネ・イスタリ]](脱退)
 +
*フェルナンド
 +
*[[文柄詠梨]]
 +
*[[マーリオゥ・ジャッロ・ベスティーノ]]
 +
*[[カリウス・ベルルスコーニ]]
 +
*[[安藤裕吾]]
 +
*ラウレンティス枢機卿
  
騎士団員
+
== 関連組織 ==
*[[リーズバイフェ・ストリンドヴァリ]] ヴェステル弦楯騎士団所属
+
;[[魔術協会]]
*サンクレイド・ファーン テンプル騎士団所属
+
:基本的な方針が決定的に異なるため、対立関係。現在では冷戦状態だが、「記録を残さないこと」を前提の殺し合いは頻繁に発生している。
 +
;[[アトラス院]]
 +
:魔術協会本体と比べるとそこまで深刻な対立はしていないが、「他の組織への不干渉」を掲げることには懐疑的で、組織としての動きを監視している。
 +
;[[人理継続保障機関フィニス・カルデア]]
 +
:出資先の一つである研究団体。もっとも、かなり深い所に居る人員以外は存在を知らない程度にはマイナーな模様。
 +
;[[パララララ機関]]
 +
:神論と魔術論を融合しようとした組織。存在意義そのものが禁忌に触れる為、過去に教会の手によって潰された。
 +
;[[ドイツ第三帝国]]
 +
:同じ神秘に関連した組織として対立。『帝都聖杯奇譚』では封印された聖遺物である「栄光の右手」を奪い取られた。
 +
;[[アメリカ合衆国]]
 +
:新大陸に存在している国家。
 +
:合衆国自体にはあまり強い影響力を持てておらず、州ごとに見ても影響力の強さはまちまち。
  
=== [[埋葬機関]] ===
+
==[[Fate/EXTRA]]における聖堂教会==
聖堂教会の最高位異端審問機関。<br />代行者たちの中でもさらにトップエリートが所属する組織。その名に違わぬ超武闘派集団で、七人の代行者と一人の予備役から構成される。
+
大崩壊の影響で宗教基盤を失いはしたものの、新たな方針のもと軌道を修正し、強い影響力を維持している。創立時より在り方は変化している。<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-聖堂教会」『Fate/EXTRA material』p.192">「Fate/EXTRA用語辞典-聖堂教会」『Fate/EXTRA material』p.192</ref><br>
状況次第では教会の意向に背くことも出来るほどの強権が与えられており、例えそれが大司教であっても悪魔憑きならば即座に串刺しにするほど。これゆえに、異端を狩る機関でありながら、「教会における異端」と囁かれる。
+
事実上の指導者はラウレンティス枢機卿で<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-西欧財閥」『Fate/EXTRA material』p.191-192">「Fate/EXTRA用語辞典-西欧財閥」『Fate/EXTRA material』p.191-192</ref>、権謀術数を得意とし、イヤイヤながらも法王をもり立てている。彼が嫌がる理由は「自分のような悪逆の輩が法王の後継人など片腹痛い」から。<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-聖堂教会」『Fate/EXTRA material』p.192" /><br>
 +
ラウレンティス枢機卿はハーウェイとも懇意にしている。[[西欧財閥]]は、聖堂教会の力も借り、信仰を利用して莫大な財を集めたという。<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-西欧財閥」『Fate/EXTRA material』p.191-192" /><br>
  
=== 第八秘蹟会 ===
+
時代が信仰を全く必要としなくなったこともあり、西欧財閥に取り込まれ始めている。<br>
聖遺物の管理・回収を任務とする特務機関。<br />「秘蹟」とは、聖堂教会の教義において神から与えられる七つの惠みを指す。「第八秘蹟」とは、正当な教義には存在しない恵みを指し、この名を冠するこの特務機関は、異端と深く関わる部署であることを意味する。<br />構成員の一部は代行者。
+
在り方や方針を曲げてまで影響力を維持しようとしており、ハーウェイ家と懇意にしているラウレンティス枢機卿など一部の特権階級の発言力はまだ残っている。形式としては「協調」の形を取り繕っているが、代行者を始めとする戦力、装備や施設も西欧財閥の影響下にあり組織としては本来の姿から大きく変質している。<br>
 +
更に神秘の崩壊後は「聖人」を輩出することも難しくなり、『EXTRA』の時代では一人も輩出することが出来ず、自分たちの関与していない[[殺生院キアラ|聖人と呼ばれた人物]]を排除するため西欧財閥に縋って指名手配にするなど、威信は大きく失われている。また死徒や魔術協会といった宿敵の消滅に伴い、その存在意義も危ぶまれている。
  
所属人員
+
==言及作品==
*[[言峰璃正]]
+
*[[月姫]]
*[[言峰綺礼]]
+
*[[月姫 -A piece of blue glass moon-]]
*[[シロウ・コトミネ]]
+
*[[歌月十夜]]
 +
*[[MELTY BLOOD]]
 +
*[[MELTY BLOOD 路地裏ナイトメア]]
 +
*[[Fate/stay night]]
 +
*[[Fate/hollow ataraxia]]
 +
*[[Fate/Zero]]
 +
*[[Fate/EXTRA CCC]]
 +
*[[Fate/Apocrypha]]
 +
*[[Fate/strange Fake]]
 +
*[[Fate/Grand Order]]
 +
*[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]
 +
*[[魔法使いの夜]]
 +
*[[Fate/Prototype]]
 +
*[[Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ]]
 +
*[[Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ]]
 +
*[[Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚]]
 +
*[[帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline]]
  
 
== メモ ==
 
== メモ ==
 +
*カトリックの裏組織ではあるが、カトリックそのものとは別と考えた方が間違いは少ない。言峰親子が結婚していることなど、一般的に知られているカトリックの教義にはそぐわない描写もある。現実にも、カトリックを名乗る教派は一つきりではない。
 +
*カレー狂いのシエル、激辛麻婆豆腐にしか意義を感じない言峰綺礼、花椒粉を常備しているカレン、何にでもタバスコをぶっかける須方スナオなどのメンツが所属していることから、一時期「激辛マニアであることが所属条件」とまことしやかに囁かれていた。最近では普通の味覚を持つ構成員も多く登場し、このような風潮は薄まっている。
 +
*基本的に型月作品に登場する現代人の十字教徒は戦闘員・非戦闘員に限らず。ほぼ全員が聖堂教会かそれに関連する組織に所属してることが多い。一方で十字教徒のサーヴァントは多いものの、彼らが生前聖堂教会に属していたというパターンは未だに見られない。上記のダヴィンチやエドモン・ダンテスが生きていたころには既に存在してるのは確定してるので英霊たちが生きていたころにはまだ存在しえなかったという訳ではないらしい。一方で何時設立されたのかも現状不明であり、流石にマルタやロンギヌスが生きていた十字教最初期の頃には存在していたというのも無理が生じるため聖人と称されるサーヴァントたちが居た頃はまだ設立されてなかったと予想しても矛盾は生じない。またシロウ・コトミネの場合は英霊になって現世に召喚された後に聖堂教会に属した極めて特殊なパターンである。
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*[[サーヴァントユニヴァース]]でも同名の組織が存在しており、下部組織として銀河聖堂騎士団を擁している模様。
  
 
== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
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== 脚注 ==
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===注釈===
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<references group = "注"/>
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===出典===
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<references group = "出"/>
  
 
== リンク ==
 
== リンク ==
 
*[[小辞典]]
 
*[[小辞典]]
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*[[組織]]
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{{DEFAULTSORT:せいとうきょうかい}}
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[[Category:小辞典]]
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[[Category:組織]]
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[[Category:聖堂教会|*]]

2024年8月22日 (木) 22:00時点における最新版

概要編集

カトリックの裏組織。[注 1]狂信者達が教義に反する異端を認めないだけでなく排そうとして立ち上げた。全ての異端を消し去り、人の手に余る神秘を正しく管理することを職務とする。
組織規模はTYPE-MOON世界でも最大。代行者、各教会が保有する騎士団、そして教会本部が隠し持つ埋葬機関と、強大な戦力を持ち、人の範疇から外れた者達にとっては最大の敵である。[出 1]
イデオロギーを共有する者の集まりであり、魔術協会の様な相互不信、内紛はない。教義の解釈で論難し合うことはあっても、あくまでより善いものを求める討議である。[出 2]

職務が職務だけに、「神秘の秘匿」を第一とする魔術協会とは仲が悪く、幾度と無く刃を交えてきた。[出 1]近代に入って[出 2]協定が結ばれ、表面上は不可侵を保ち、時として協力し合う様になった。聖堂教会にとって最大の敵である吸血種に対しては、共同戦線を張ることもある。[出 1]
尤も実際のところは、記録に残さない事を前提に、陰では現在も殺し合いを続けている。尚、魔術師達の持つ根源への渇望そのものは、教義には特に反していないので関知しない。

主の御名の下、魔術を許さず、異端を許さず、神秘を独占する。人類という種の知識の全てを管理しようと躍起になった者たち。
神秘に関する集団では「三大組織」の一角とされており、過去を探求して根源を求める魔術協会、ひたすらに未来を計算し続けるアトラス院と並び、「世界の神秘を一元化することを目論んでいる組織」と見なされている。
レオナルド・ダ・ヴィンチが生きていた頃はもっと過激だったが、現代では活動を潜めている。

一方で物騒な面ばかりクローズアップされがちだが、ディーロ神父やフェルナンド神父など戦闘職でなく異端狩りの仕事に関してはあまり知らない一般的な神父に近い立場として聖堂教会に携わってる者も勿論存在する。

ただし彼らに関しても基本的に神秘が存在するという点に関して存在するのは確かであるという認識程度は有している。

洗礼詠唱編集

聖堂教会において、唯一習得が許される奇蹟。主の教えにより迷える魂を昇華し、還るべき「座」に送る簡易儀式。
教会による神の教え、聖言は、世界で最も広い魔術基盤であり、物理的な干渉力は微弱だが、霊体に対する干渉力は絶大。
彼らの教えがここまで広く浸透したのも、この「魂に訴える」奇蹟が、多くの人間の心を癒すからだろうといわれる。[出 3]呪いを解く効果も高い。
主な詠唱は以下の通り。ジャンヌ・ダルクやフェルナンド神父の詠唱では文言が全く異なっている。

私が殺す。私が生かす。私が傷つけ私が癒す。
我が手を逃れうる者は一人もいない。我が目の届かぬ者は一人もいない
打ち砕かれよ。
敗れた者、老いた者を私が招く。私に委ね、私に学び、私に従え。
休息を。唄を忘れず、祈りを忘れず、私を忘れず、私は軽く、あらゆる重みを忘れさせる
装うなかれ。
許しには報復を、信頼には裏切りを、希望には絶望を、光あるものには闇を、生あるものには暗い死を
休息は私の手に。貴方の罪に油を注ぎ印を記そう。
永遠の命は、死の中でこそ与えられる。
────許しはここに。受肉した私が誓う
“この魂に憐れみをキリエ・エレイソン

浄化編集

アンデッドの処置方法。元人間の吸血種(死徒)に対し、人間時代に馴染み深かった宗教のシンボルを用いて、その肉体を人間時代のものに戻して塵に返す。
シンボルは、吸血種に人間だった頃の自然法則を叩き込み、元の肉体に洗礼し直す鍵となる。この儀式で必要となる概念武装は、肉体の構成を開いて元の通りに施錠し直す点から「摂理の鍵」と呼ばれる。
代表的なシンボルは十字架だが、これは対象がキリスト教に縁がないと効かない。本人がキリスト教徒でなくても、彼を吸血種にした「親」がキリスト教徒であれば、それなりに効く。両者共にキリスト教徒ならば効果は絶大である。[出 4]

代行者編集

エクスキューター。教会の異端審問員であり、教義に存在しない「異端」を力ずくで排除するモノたち。
法王を支える百二十の枢機卿たちによって立案された、武装した戦闘信徒。
聖堂教会においても一際血なまぐさい部署、異端討伐の任を負う修羅の巣窟と例えられる役職とも言われている。
詳細は「代行者」を参照。

聖堂騎士団編集

聖堂教会に所属する騎士と、その騎士団。教会の有する戦力のひとつ。
神なき地に遠征することはいかなる理由だろうと許されず、聖地の守護にのみ動く。代行者とは異なり、常に数で圧倒する戦術を執る。

埋葬機関編集

聖堂教会の最高位異端審問機関。
代行者たちの中でもさらにトップエリートが所属する組織。その名に違わぬ超武闘派集団で、七人の代行者と一人の予備役から構成される。 状況次第では教会の意向に背くことも出来るほどの強権が与えられており、例えそれが大司教であっても悪魔憑きならば即座に串刺しにするほど。これゆえに、異端を狩る機関でありながら、「教会における異端」と囁かれる。

第八秘蹟会編集

聖遺物の管理・回収を任務とする特務機関。
「秘蹟」とは、聖堂教会の教義において神から与えられる七つの惠みを指す。「第八秘蹟」とは、正当な教義には存在しない恵みを指し、この名を冠するこの特務機関は、異端と深く関わる部署であることを意味する。
構成員の一部は代行者

その他の構成員編集

関連組織編集

魔術協会
基本的な方針が決定的に異なるため、対立関係。現在では冷戦状態だが、「記録を残さないこと」を前提の殺し合いは頻繁に発生している。
アトラス院
魔術協会本体と比べるとそこまで深刻な対立はしていないが、「他の組織への不干渉」を掲げることには懐疑的で、組織としての動きを監視している。
人理継続保障機関フィニス・カルデア
出資先の一つである研究団体。もっとも、かなり深い所に居る人員以外は存在を知らない程度にはマイナーな模様。
パララララ機関
神論と魔術論を融合しようとした組織。存在意義そのものが禁忌に触れる為、過去に教会の手によって潰された。
ドイツ第三帝国
同じ神秘に関連した組織として対立。『帝都聖杯奇譚』では封印された聖遺物である「栄光の右手」を奪い取られた。
アメリカ合衆国
新大陸に存在している国家。
合衆国自体にはあまり強い影響力を持てておらず、州ごとに見ても影響力の強さはまちまち。

Fate/EXTRAにおける聖堂教会編集

大崩壊の影響で宗教基盤を失いはしたものの、新たな方針のもと軌道を修正し、強い影響力を維持している。創立時より在り方は変化している。[出 5]
事実上の指導者はラウレンティス枢機卿で[出 6]、権謀術数を得意とし、イヤイヤながらも法王をもり立てている。彼が嫌がる理由は「自分のような悪逆の輩が法王の後継人など片腹痛い」から。[出 5]
ラウレンティス枢機卿はハーウェイとも懇意にしている。西欧財閥は、聖堂教会の力も借り、信仰を利用して莫大な財を集めたという。[出 6]

時代が信仰を全く必要としなくなったこともあり、西欧財閥に取り込まれ始めている。
在り方や方針を曲げてまで影響力を維持しようとしており、ハーウェイ家と懇意にしているラウレンティス枢機卿など一部の特権階級の発言力はまだ残っている。形式としては「協調」の形を取り繕っているが、代行者を始めとする戦力、装備や施設も西欧財閥の影響下にあり組織としては本来の姿から大きく変質している。
更に神秘の崩壊後は「聖人」を輩出することも難しくなり、『EXTRA』の時代では一人も輩出することが出来ず、自分たちの関与していない聖人と呼ばれた人物を排除するため西欧財閥に縋って指名手配にするなど、威信は大きく失われている。また死徒や魔術協会といった宿敵の消滅に伴い、その存在意義も危ぶまれている。

言及作品編集

メモ編集

  • カトリックの裏組織ではあるが、カトリックそのものとは別と考えた方が間違いは少ない。言峰親子が結婚していることなど、一般的に知られているカトリックの教義にはそぐわない描写もある。現実にも、カトリックを名乗る教派は一つきりではない。
  • カレー狂いのシエル、激辛麻婆豆腐にしか意義を感じない言峰綺礼、花椒粉を常備しているカレン、何にでもタバスコをぶっかける須方スナオなどのメンツが所属していることから、一時期「激辛マニアであることが所属条件」とまことしやかに囁かれていた。最近では普通の味覚を持つ構成員も多く登場し、このような風潮は薄まっている。
  • 基本的に型月作品に登場する現代人の十字教徒は戦闘員・非戦闘員に限らず。ほぼ全員が聖堂教会かそれに関連する組織に所属してることが多い。一方で十字教徒のサーヴァントは多いものの、彼らが生前聖堂教会に属していたというパターンは未だに見られない。上記のダヴィンチやエドモン・ダンテスが生きていたころには既に存在してるのは確定してるので英霊たちが生きていたころにはまだ存在しえなかったという訳ではないらしい。一方で何時設立されたのかも現状不明であり、流石にマルタやロンギヌスが生きていた十字教最初期の頃には存在していたというのも無理が生じるため聖人と称されるサーヴァントたちが居た頃はまだ設立されてなかったと予想しても矛盾は生じない。またシロウ・コトミネの場合は英霊になって現世に召喚された後に聖堂教会に属した極めて特殊なパターンである。
  • サーヴァントユニヴァースでも同名の組織が存在しており、下部組織として銀河聖堂騎士団を擁している模様。

話題まとめ編集

脚注編集

注釈編集

  1. 「”普遍的”な意味を持つ一大宗教」とぼかされることもある。「カトリック(catholic)」は「普遍的」を意味する。

出典編集

  1. 1.0 1.1 1.2 「Fate用語辞典-聖堂教会」『Fate/side material』p.63
  2. 2.0 2.1 「聖堂教会」『Fate/complete material III World material.』p.52
  3. 「Fate用語辞典-洗礼詠唱」『Fate/side material』p.65
  4. 「月姫用語辞典-浄化」『月姫読本』
  5. 5.0 5.1 「Fate/EXTRA用語辞典-聖堂教会」『Fate/EXTRA material』p.192
  6. 6.0 6.1 「Fate/EXTRA用語辞典-西欧財閥」『Fate/EXTRA material』p.191-192

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