「異聞帯」の版間の差分

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==概要==
 
==概要==
ロストベルト。過った選択、過った繁栄による敗者の歴史。歴史の残滓。
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ロストベルト。過った選択、過った繁栄による敗者の歴史。歴史の残滓。<br>
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それぞれの異聞帯に「[[異聞帯の王]]」とされる強大な存在が一人存在している。
  
“不要なもの”として中断され、並行世界論にすら切り捨てられた“行き止まりの人類史”。異なる歴史を歩んできた人類の年表。一時の点ではなく、帯として現在まで続いたもの。異聞帯のサーヴァントは存在するが、このサーヴァントは汎人類史のサーヴァントとは比べ物にもならない強さを持つ。<br>
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“不要なもの”として中断され、並行世界論にすら切り捨てられたifの世界、“行き止まりの人類史”。人々に罪はなく、文明にも落ち度はない。ただ行き止まりになってしまっただけの世界。異なる歴史を歩んできた人類の年表。一時の点ではなく、帯として現在まで続いたもの。<br>
[[コヤンスカヤ]]曰く、「自分たちの世界に疑いを持てない」というのが異聞帯の限界であり、だからこそ剪定されたという。
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[[タマモヴィッチ・コヤンスカヤ|コヤンスカヤ]]曰く、「自分たちの世界に疑いを持てない」というのが異聞帯の限界であり、だからこそ剪定されたという。
  
 
特異点を『正しい歴史が間違ったもの』ならば、異聞帯は『何も間違ってはいない』世界。言うなれば、汎人類史とは異なる歴史でありながら、特異点のように狂った世界ではない領域である。<br/>
 
特異点を『正しい歴史が間違ったもの』ならば、異聞帯は『何も間違ってはいない』世界。言うなれば、汎人類史とは異なる歴史でありながら、特異点のように狂った世界ではない領域である。<br/>
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だが異聞帯は[[並行世界]]ですらない。本来なら百年で打ち切られる歴史が、現在まで続いてしまった世界であり、いわば『汎人類史に敗北した歴史』が地球上に突如として現れたようなものである。[[特異点]]とは違い、現代の今の時間軸に7つの異常地帯が浮かび上がっている。テクスチャの上書きであるため、点ではなく帯。<br>
 
だが異聞帯は[[並行世界]]ですらない。本来なら百年で打ち切られる歴史が、現在まで続いてしまった世界であり、いわば『汎人類史に敗北した歴史』が地球上に突如として現れたようなものである。[[特異点]]とは違い、現代の今の時間軸に7つの異常地帯が浮かび上がっている。テクスチャの上書きであるため、点ではなく帯。<br>
最早転換点は過ぎ去り、異聞帯は歴史を紡いでいる。多くの知られざる異聞史の中からより強力なもの、汎人類史を押しつぶせるほどの可能性を持ったものが、侵略兵器として用いられた。異聞帯という人類史による地球そのものを攻撃し、ダ・ヴィンチやクリプターはこれを濾過異聞史現象と呼ぶ。
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最早転換点は過ぎ去り、異聞帯は歴史を紡いでいる。ただしこの歴史はあくまで空想樹が一種のシミュレーターとして維持しているものである為、空想樹が健在であればタイムパラドックスすら許容される一方、異聞帯の生命が異聞帯の外で存在を保つことは原則不可能。
 
 
宇宙からの侵略が始まり、三ヶ月ものの間は汎人類史の人類は抵抗という名の長い戦いを繰り広げた。<br/>
 
しかし隣国を牽制・監視する手段に長けていれど宇宙からやってくる侵略者には何のプランを持ち合わせてないために、あらゆる抵抗は無意味に終わり、ほとんどの人類が抹殺されその勢力のことごとくが消滅。最後まで侵略に抵抗していた合衆国も同様の末路を迎えた。
 
  
かくして地球は完全に漂白された惑星と化し、一握りの生存者の目の前に映るのは、かつての面影の欠片もない、何もかもが一新された白い荒野が広がるのみ。<br/>
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多くの知られざる異聞史の中からより強力なもの、汎人類史を押しつぶせるほどの可能性を持ったものが、侵略兵器として用いられた。異聞帯という人類史による地球そのものを攻撃し、ダ・ヴィンチやクリプターはこれを濾過異聞史現象と呼ぶ。
逆転の目も、生存の目もなく、あらゆる活動はなんの成果も現さないという、正しく絶望的な状況を生存者は受け入れてしまったが、[[デイヴィット・ブルーブック]]はその上で過去の記録を漁ろうと行動し、その記録を遺していた。
 
  
 
“異星の神”による侵略が終わり、異聞帯の要である[[空想樹]]が根付いた後、その異聞帯を発展させるのは異聞帯の王ではなく、クリプターの役目となっている。
 
“異星の神”による侵略が終わり、異聞帯の要である[[空想樹]]が根付いた後、その異聞帯を発展させるのは異聞帯の王ではなく、クリプターの役目となっている。
 
彼らにとってカルデアの抹殺は余分な仕事・雑務でしかないが、最大の障害であることも否定できない。<br>
 
彼らにとってカルデアの抹殺は余分な仕事・雑務でしかないが、最大の障害であることも否定できない。<br>
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異聞帯でサーヴァントを召喚した場合でも、基本的に汎人類史の英霊の座から召喚される。ただし英霊や土地、マスターによっては異聞帯の歴史の影響を受けて汎人類史より強大な力を発揮したり、イレギュラーな召喚となることもある。
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[[キリシュタリア・ヴォーダイム|キリシュタリア]]は人間に支配者の座を追われた神々の復讐と例えている。<br>
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コヤンスカヤは「異聞帯はいつかは破綻する」「すべては『異星の神』が降臨するまでの暇つぶし」と評している。
  
[[キリシュタリア・ヴォーダイム]]は人間に支配者の座を追われた神々の復讐と例えている。<br>
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なお、異聞帯を解決すると跡形も残さず消滅する為、特異点と同じく、レポートによる報告についての信憑性に関しては同様の問題がある。<br/>
[[コヤンスカヤ]]は「異聞帯はいつかは破綻する」「すべては『異星の神』が降臨するまでの暇つぶし」と評している。
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異聞帯の消滅過程にはある程度差があるようで、一気に消滅する場合もあれば時間をかけて消滅する場合もあり、下記の中国異聞帯の場合には観測者が居ない森や山地から虚無に飲まれていき、人里も夜に忽然と消えて他の村は記憶していない、という過程を経ており、体感時間で三か月以上かかっている。ただし、異聞帯の外と中では流れている時間も異なっているため、外部でも同じ時間がかかっているかどうかは不明である。
  
なお、異聞帯を解決すると跡形も残さず消滅する為、特異点と同じく、レポートによる報告についての信憑性に関しては同様の問題がある。
 
 
=== 人理再編 ===
 
=== 人理再編 ===
第二部におけるクリプターの使命。異聞帯による人理再編を目標とし、もう一度人類が神と共にある世界を作り上げる事にある。<br>
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第2部におけるクリプターの使命。異聞帯による人理再編を目標とし、もう一度人類が神と共にある世界を作り上げる事にある。<br>
第1.5部「Epic of Remnant」の最中、人理焼却と同列の災害かのように[[クー・フーリン]]と[[BB (Grand Order)|BB]]から呟かれていた。
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第1.5部「Epic of Remnant」の最中、人理焼却と同列の災害かのように[[クー・フーリン〔キャスター〕|クー・フーリン]]と[[BB (Grand Order)|BB]]から呟かれていた。
  
 
=== 濾過異聞史現象 ===
 
=== 濾過異聞史現象 ===
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地球は白紙化し、異聞帯を除いて生命のない星へと成り果てたが、稀に『白紙化に取り残された』地域、建物、生命が存在する。<br>
 
地球は白紙化し、異聞帯を除いて生命のない星へと成り果てたが、稀に『白紙化に取り残された』地域、建物、生命が存在する。<br>
 
建物は全て白く漂白されており、消しゴムで消されたような不自然な欠落部分がある。その姿は砂丘のただ中に立つ近代美術のモニュメントのよう。生命の痕跡は一切なく、生き物の死骸などの死の跡すら存在しない<ref group = "注">その為、廃墟でありながら清潔感がある。</ref>。<br>
 
建物は全て白く漂白されており、消しゴムで消されたような不自然な欠落部分がある。その姿は砂丘のただ中に立つ近代美術のモニュメントのよう。生命の痕跡は一切なく、生き物の死骸などの死の跡すら存在しない<ref group = "注">その為、廃墟でありながら清潔感がある。</ref>。<br>
[[人理継続保障機関フィニス・カルデア|カルデアの残党]]はこれを『残留物』と呼称した。
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[[ノウム・カルデア]]はこれを『残留物』と呼称した。
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[[デイヴィット・ブルーブック]]の記録における白紙化の経緯は下記の通り。
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宇宙からの侵略が始まり、3ヶ月ものの間は汎人類史の人類は抵抗という名の長い戦いを繰り広げた。<br/>
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しかし隣国を牽制・監視する手段に長けていれど宇宙からやってくる侵略者には何のプランを持ち合わせてないために、あらゆる抵抗は無意味に終わり、ほとんどの人類が抹殺されその勢力のことごとくが消滅。最後まで侵略に抵抗していた合衆国も同様の末路を迎えた。<br>
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そして地球は完全に漂白された惑星と化し、一握りの生存者の目の前に映るのは、かつての面影の欠片もない、何もかもが一新された白い荒野が広がるのみ。<br/>
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逆転の目も、生存の目もなく、あらゆる活動はなんの成果も現さないという、正しく絶望的な状況を生存者は受け入れてしまったが、ブルーブックその上で過去の記録を漁ろうと行動し、その記録を遺していた。
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ただし、この記録はカドックが確認した「白紙化の後に空想樹が降りた」という事実と矛盾しており、上述の侵略がいつどこで起きたかは不明となっている。
  
 
===異聞帯===
 
===異聞帯===
;Lostbelt No.1:永久凍土帝国 アナスタシア
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;Lostbelt No.1:[[永久凍土帝国 アナスタシア]]
:副題:獣国の皇女<br>異聞深度:D<br>年代:AD.1570  
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:副題:獣国の皇女<br>異聞深度:D<br>年代:AD.1570?
:[[カドック・ゼムルプス]]の担当地区であるロシア領のロストベルト。氷河期が訪れた地球で延々と歴史を積み重ねた人類史。
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:[[カドック・ゼムルプス]]の担当地区であるロシア異聞帯。根付いている空想樹は「オロチ」。
:異聞帯の王は[[イヴァン雷帝]]。世界がその在り方を完全に破綻させている。土台は悪いが国の真ん中にいる『王』は最上級の代物。異聞帯の中心には空想樹・オロチが生えているが、イヴァン雷帝が空想樹の必要性を認めていないため、このロストベルトだけ空想樹が根付いておらず、芽吹いていない。
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:氷河期が訪れた地球で延々と歴史を積み重ねた人類史。零下100度という極寒に閉ざされた強食の世界であり、ヤガと呼ばれる獣人達が暮らしている。
:分岐点は隕石の落下による氷河期だと言われている、四百五十年前の大寒波によるもの。地球上は何処だろうと分け隔てなく極寒の世界となった。年から年中吹き荒れる吹雪も、汎人類史のソレとは比べ物にもならないモノとなっており、外の気温は零下100度、下手をすれば零下120度と、人間が防寒具もなしに外に出れば、二分と持たない極寒の地獄となっている<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節、第17節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第1節「獣たちの帝国」及び、第17節「もはや雷光ではなく」。</ref>。
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;Lostbelt No.2:[[無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング]]
:また、ロシアを包んでいるスーパーセルは世界の壁のように阻んでおり、あらゆる電磁波はそこから発するオーロラに阻まれ、嵐がかなりの規模であるために核爆弾に匹敵するエネルギーが渦巻いているため物理的な突破は不可能<ref group = "注">FGO世界における現在の人類の技術であの規模のスーパーセルを突破できる乗り物は開発されておらず、ましてやシャドウ・ボーダーでは脱出はできない。</ref><ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節"/>。当然ながら、青空も見えることはない。
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:副題:消えぬ炎の快男児<br>異聞深度:B+<br>年代:BC.1000?
:そんな過酷な環境で動物が生きていくのは不可能であり、絶え間なく産み落とされる魔獣という上位種が存在したこともあって、500年前まではいた犬や猫、象などの動物もとうの昔に絶滅していた。ただし、蝿はこの世界での極寒の地で生き延びただけあって、肉を見ると何が何でも喰らい付く獰猛さを持つ。
+
:[[オフェリア・ファムルソローネ]]の担当地区である北欧異聞帯。根付いている空想樹は「ソンブレロ」。
:絶え間ない雪嵐と産み落とされる魔獣に対抗するため、人は独自の進化を遂げて[[ヤガ]]となり、旧種であるヒトは伝説にしか残されていない<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第1節「獣たちの帝国」</ref>。最早“人間”という旧い種では生き残る事のできない環境となり、寒さに慣れていなかった国は呆気なく滅び、元々常に寒さに対する備えがあり、わずかに余裕があったロシアでも、人口の九割近くが失われ、国そのものが消えてなくなる一歩手前までいった。当時の[[イヴァン雷帝]][[魔術師]]と一緒に対策を練り、ロシアの人間に魔獣と人間の合成術を施したことで“[[ヤガ]]”は誕生した。しかし、ヤガの生死のサイクルはゆっくりと、だが確実に早まっている。
+
:北欧神代が終わらずに続いている、何一つ無駄のない冷酷で残酷な世界。唯一の神に支配された純然なる神の地。神代級の神秘が残されており、文明は発展せず、人間は神を崇め、山嶺を巨人が闊歩している。
:有り体に言えば「脆弱さは邪悪であり、死は敗北であり、強靭さこそが正義と讃えられる」。謂わば弱肉強食の理論を突き詰めた永久凍土の世界ともいえる<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節"/>
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;Lostbelt No.3:[[人智統合真国 シン]]
:皇帝に対する叛逆の芽を潰そうと、皇帝と親衛隊に従わない者や反抗な態度をとった者に対しては財産は没収、家屋は焼却処分されてしまうが、それはまだマシな方で、最悪の場合処刑されることもある。恐怖を以てロシアを支配する450年の間叛逆軍が出なかった時代は無く、貴族や食い詰めた農民がなっていたが、いつも[[殺戮猟兵]]に虐殺されて終わる。しかし[[アタランテ〔オルタ〕]]が率いる叛逆軍は、いつもの叛逆軍と比べると奮闘している<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第2節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第2節「ヤガ」</ref>
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:副題:紅の月下美人<br>異聞深度:E<br>年代:BC.0210?
;Lostbelt No.2:無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング
+
:[[芥ヒナコ]]の担当地区である中国異聞帯。根付いている空想樹は「メイオール」。
:副題:消えぬ炎の快男児<br>異聞深度:B+<br>年代:BC.1000
+
:環境・生態系・人類種の改変がほとんど無く、確認されている異聞帯の中では、最も汎人類史からの乖離が少ない。
:[[オフェリア・ファムルソローネ]]の担当地区である北欧の異聞帯。北欧神代が終わらずに続いている、何一つ無駄のない冷酷で残酷な世界。唯一の神に支配された純然なる神の地。神代級の神秘が残されており、文明は発展せず、人間は神を崇め、山嶺を巨人が闊歩している。一面の銀世界で、気温は摂氏3度。だが風は冷たくなく、空は清々しい程の快晴。夜になると気温は零下数十度まで落ちると思われる。魔力濃度はロシアよりも高い。
+
:他の異聞帯と異なり、領域拡大に適さないとされる。争いなき悠久の平和と麦畑が広がる世界であり、唯一の人たる王が治めている。
:異聞帯の王は[[スカサハ=スカディ]]。海神ニョルズと結ばれる運命は果たされず、オーディンと結ばれることもなく、誰とも結ばれずに狂ったラグナロクを唯一生き延びた神。子と認めた、炎の日々を生き延びた北欧のものを愛し、神の視点を以て北欧に残った人類を庇護している。彼女本人は強大な力を持つ責任として、自らの意向を律していたが、その考え自体が北欧の在り方を決める決め手の一つとなってしまっていた。
+
:[[始皇帝|異聞帯の王]]は[[芥ヒナコ]]が溜息を吐き、ポーカーフェイスを保てなくなるほどの野放図か剛胆な英傑。[[スカサハ=スカディ]]からは論外と言われている。
:汎人類史の人理が抵抗として召喚した[[サーヴァント]][[ナポレオン]][[ブリュンヒルデ]][[シトナイ]][[ナポレオン]]は集落の人々や氷雪の城に単身突撃するなどして情報収集し、ついには[[主人公 (Grand Order)|主人公]]と合流を果たす。[[ナポレオン]]と同時期に召喚された[[シトナイ]][[スカサハ=スカディ]]にすぐに見つかってしまい、氷雪の城の深くにある地下牢に捕らえられていた。[[ブリュンヒルデ]]はガルフピッゲン山の山頂の炎の館に封じられていた。
+
;Lostbelt No.4:[[創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ]]
:一柱とはいえ旧き善き神性の神が残っている稀有にして重要な異聞帯。なお、キリシュタリアの理想に近しいため、神の支配地という意味で格好の実験場と呼べるものだった。そしてこの異聞帯の行く末はヴォーダイムの異聞帯に関わるともされ、キリシュタリアは北欧こそが最後に残る異聞帯かもしれないと評価している。[[コヤンスカヤ]]は「永遠の水曜日」と評している。
+
:副題:黒き最後の神<br>異聞深度:A<br>年代:??.11900?
:;歴史
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:[[スカンジナビア・ペペロンチーノ]]の担当地区であるインド異聞帯。[[蘆屋道満|アルターエゴ]]が付いている。根付いている空想樹は「スパイラル」。
::分岐点は紀元前1000年頃。神々と巨人の最終戦争が起きたにも関わらず、神代が終わらなかった。スカディが誰とも結ばれていないなど汎人類史の北欧神話とは違う流れを辿り、ラグナロクに於いて[[スルト]]が己に定められた運命に逆らい、星の終わりを望んだことで、定められた順に死がもたらされずに運命が変わり、終末の予言が違う結果に迷い込んでしまい、世界は狂ってしまった。ラグナロクが正しく終わらなかったため、神代北欧が終わるはずの紀元前1000年頃の状況がゆったりと続いている。
+
:豊かな水と花々に溢れた平穏期と、それらが果てた荒廃期を周期的に繰り返す。この世界を統治する最後の神は、[[アルジュナ〔オルタ〕|かつて在りし戦禍に絶望した英雄]]
::本来ならオーディンを滅ぼすはずの氷のフェンリルが真の太陽をテクスチャから呑み込む形で剥ぎ取った直後に油断でスルトに殺され、スルトが引き裂いて喰らった。それで力を増したスルトはロキを殺し、神々を殺し、巨人の王たちを殺し尽くし、最後に太陽が消えた穴を通じて己の大本であるムスペルヘイムを空へと繋ぎ、それを物理的降下によって北欧を形作る九つの領域だけではなく、惑星さえも灼こうとした。その結末を回避するべく生き残った大神と神々は戦ったが敗北したが、大神の最後のルーンによってスルトとムスペルヘイムは封じられ、偽なる太陽と化した。スカディはオーディンによって縁のある[[スカサハ]]と在り方を重ねられていた為、唯一生き残った。
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:謎の『四角』があるらしいが、デイビットの所感によると「アキレス腱」に類する存在であるようだ。[[スカサハ=スカディ]]によればペペロンチーノ自体は嫌いではないが、話に聞いた限りでは異聞帯は好かないとのこと。
::スルトによって大地の多くは焼け落ち、神々の刃で傷付けられたスルトの血は炎となり、多くの命を灼き、残り火となって残っていた。スカサハ=スカディは真にラグナロクの幕を下ろし、ヒトを生存させヒトの時代を導くために、残り火を抑えるために大地を氷で覆い、巨人の生き残りが手を出すことができない保護地を作る事でヒトの限定量の存続を試み、巨人には自身の魔力を込めた仮面を被せ、父のスィアチに由来する上位命令権の支配下に置いた<ref group = "注">各集落を襲わないように躾ける程度のもので、目の前に熱源が現れたら自動的に破壊行動に移る。</ref>。さらに三騎だけ生き延びた戦乙女「オルトリンデ」「ヒルド」「スルーズ」を用いて百数十騎の御使いが作られた。そうして平穏を取り戻した北欧は、運命には存在しない新たな時代を歩み始めた。
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;Lostbelt No.5:[[神代巨神海洋 アトランティス]]/[[星間都市山脈 オリュンポス]]
:;地理
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:副題:神を撃ち落とす日<br>異聞深度:A+<br>年代:BC.12000?
::世界地図で言えばロシアの国境から先、スカンジナビア半島全域を嵐の壁が覆っている。空想樹は外からは視認できたが、異聞帯内部からは見えず、余人の手の届かない場所で成長を続けており、土壌が良いためか種子を吐き出し射出するまでに成長している<ref group = "注">種子自体は枯死してしまった。</ref>。空想樹が育ちきれば、人類や自然も息を吹き替えす可能性はあり、この空想樹が育ち切ると[[キリシュタリア・ヴォーダイム]]の異聞帯を吸い尽くす可能性があった。汎人類史からは地図自体が変化しており、海が山となったり、湖が雪原となっていたりする。雪や氷の下には海や湖があるとされる。また、シャドウ・ボーダーから観測できる範囲には汎人類なら存在するはずの都市や町が一切ない。
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:[[キリシュタリア・ヴォーダイム]]の担当地区であるギリシャ・大西洋異聞帯。汎人類史より栄えているとされる、目下最大の異聞帯勢力。根付いている空想樹は「マゼラン」。
::氷雪に覆われた白い凍った山嶺が長く続いており、山嶺の半ばから北部にかけて、木々がない場所に青色の火炎が浮かんでいる。低温下でしか発生しない氷雪と、高温そのものである火炎が同居し、独特で美しくも神秘な光景を生み出している。
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:ギリシャの巨いなるモノ達が存在する都市の模様。ヴォーダイム自身の力で攻略しており、3体もの神霊を仕えているのがその証拠。海神[[ポセイドン]]が失われ、海に汎人類史の英霊が何騎か現れている。[[カイニス]]の発言によると、[[アルテミス〔異聞帯〕|アルテミス]]も居る模様。
::青い炎は自然現象としては不自然で魔術的な効果によるものとされ、燃焼する物質がないように見えるのに炎が浮かび、僅かたりとも延焼せずに炎が固体の様に山の上に乗っている。この北部山脈に揺らめく炎の正体は、火の国こと火炎領域ムスペルヘイムから落ちた火であり、ラグナロクの際のスルトの残り火。この炎を抑えるためにスカサハ=スカディは大地を氷で覆った。
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:ギリシャ世界ではあるものの[[グレゴリー・ラスプーチン|ラスプーチン]]は「オリュンポス」と言っており、カルデア勢力の観測ではギリシャではなく大西洋に異聞帯の反応が確認されている。
::北欧異聞帯の全体と山嶺の半分を覆う純白の氷雪は<ref group = "注">汎人類史のノルウェーは一部を除くと、北欧は豪雪地帯ではない。</ref>、[[スカサハ=スカディ]]の魔力で作られたもので、大神オーディンから受け継いだ力でスルトの大地と生命を蝕む残り火を止めるために大地を覆ったもの。相当な魔術師でなければ判別できない微小な単位の魔力を纏い、魔力が分子レベルで絡みついており、[[スカサハ=スカディ]]は氷雪は自身の一部のようなものであるが故に、その上での出来事をすべてを識っている。手に取る様に見る事ができる。音を聞くことも出来、あらゆる息遣い、鳴き声、羽ばたき、吹き荒ぶ風、葉と葉の重なり合う響きまで聞き取れる。止まっていれば感知を誤魔化せるが、動き出すと感知されてしまう。この氷雪が邪魔をして単純な魔力探知すらできず、霊脈の感知もできない<ref group = "注">これが一因となって、北欧異聞帯ではサーヴァントを常時召喚する事が困難。</ref>。スカサハ=スカディが氷雪を調整をすれば各種観測機器は稼働できる。氷雪の魔力が完全にマナと人類史の双方をコントロールしている可能性もある。さらに遠距離通信にも障害が発生し、数キロ圏内に接近しなければ通信は出来ない。魔力は静的でとても落ち着いており、そこにあるのが自然な様に穏やかで、一定の魔力のまま凪いでいる。感覚的には優しいと表現できる。
+
;Lostbelt No.6:[[妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ]]
::氷雪に覆われた地域の木々は針葉樹の形をした氷で、無数に突き立っている。このような環境であるため、多くの生物は生息できないが、巨人は沢山棲息している。汎人類史ではスウェーデンの南部のヴェッテルン湖の上には雪に覆われた山間部がある。
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:副題:星の生まれる刻<br>異聞深度:EX<br>年代:AD.500?→■.■.2017
::炎の山と氷の山が隣り合っている土地の高所、炎と氷の境界地には草木や花が生えている花園が存在する。これは比較的、炎に近い高所である為に氷や雪が溶けた水、温かな空気、氷や雪が溶けたことで露出した土などのお陰で草木が生育できる状態になっている。此処にはどんな病気も治し、特に熱に良く効くとされる薬草が生えている。ただし、巨人種が歩いたり寝たりしている。この場所は集落では昔話として伝わっている。
+
:[[ベリル・ガット]]の担当地区であるブリテン異聞帯。根付いている空想樹は「セイファート」。「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない模様。そもそも消えかけており、維持をするのが精一杯とされているが、一方で異常な魔力も外部から確認され危険視されていた。
::空にはあまりにも大きすぎる太陽が宇宙空間の手前に浮かんでいる<ref group = "注">北欧やゲルマンの伝承には「太陽の様に見えるが、太陽ではないもの」という話はない。</ref>。サイズは汎人類史の記録にも存在しないほど。<ref group = "注">通常よりも巨大だが、実際に太陽が膨張するのは数十億年後。仮に異聞帯が環境を変質させ、宇宙に存在する太陽を赤色恒星へ変えたのであれば、雪や氷どころか地表は砂漠になり、[[主人公 (Grand Order)]はまず生存できない環境となっている</ref>。この偽なる太陽の正体は神々によって具象化された火炎領域ムスペルヘイムであり、即ち[[スルト]]の肉体。それを大神オーディンのルーンによって封印されたもので、封じられたスルトは神霊の如き状態、希薄な存在として世界に留まるが、影響力はなかった。[[スルト]]が融合した[[シグルド]]の霊核を[[ブリュンヒルデ]]が破壊した事で[[スルト]]の魂が解放され、大神の牢獄を外側から解き放たれると、ぐねぐねと胎動を始め、炎によって形成された濁流が蠢き、偽なる太陽を穴として[[スルト]]の肉体が落ちた。この落ちる刹那、異聞帯各地に棲まう巨人種の全ては一斉に空を見上げて咆哮し、女王からもたらされた支配の枷である顔を覆っていた無貌の仮面礼装が砕け散った。それにより仮面の消滅と共に巨人種たちは真に覚醒し、人類には理解できない言語で終焉をもたらす王の名を讃えた。
+
:その実態は[[モルガン (Grand Order)|女王モルガン]]が支配する、人間ではなく妖精の國。その有り様はクリプターの予想を超えた異聞世界。
::旧ヨートゥンハイメン山地に存在するガルフピッゲン山は、北欧異聞帯でも延々と連なった雪と氷の三例の果てで一本道。山頂には燃焼の対象物がないまま空間に固定された魔術の炎の壁が取り囲む、氷の建造物が存在する。これは[[ブリュンヒルデ]]が封じられていた“炎の館”の神話の再演、見立てによる類感魔術を用いた大規模魔術儀式による結界。オーディンの結界を模した館。この館の近くによるだけで高熱が届き、空気が熱くなる。何処かに灼熱のルーンが刻まれているとされる。雪や炎の魔力でサーヴァントの感覚は鈍ってしまう。炎の中にはムスペル巨人種が鎖で足が繋がれた状態で複数体が番犬代わりにされている。内部には[[ブリュンヒルデ]]が封じ込められていた。
+
;Lostbelt No.7:[[黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン]]
::旧スカゲラク海峡は汎人類史では海上だが、異聞帯では凍り付き、降雪した山と見紛う状態の領域になっている。オスロからガルフピッゲン山までは延々と続く氷の山嶺だったため、ヨートゥンハイメンのあたりと比べると比較的気温は高く、暖かい。
+
:副題:惑星を統べるもの<br>異聞深度:A++<br>年代:BC.????
::[[スカサハ=スカディ]]はオスロ・フィヨルド北部、汎人類史ではオスロだった場所にある雪と氷で出来た城に住んでいる。この城は北欧異聞帯でも最大の建造物<ref group = "注">そもそも建物自体が少ない。</ref>。一目見ただけ柄高貴な者のための城だと分かる、支配者に相応しい外観。王が座るためだけに造られた城。実在する神がおわす一種の神殿。人に恩恵を与えるものではなく、[[スカサハ=スカディ]]の為の城<ref group = "注">[[スカサハ=スカディ]]曰く、オーディンは人の来訪については考えて城を与えたりはしない。</ref>。要塞としての機能は考えられておらず、外観の荘厳さを優先して設計されたものと思われる。汎人類であれば近代以降のヨーロッパ様式の城郭を思わせる建築意匠を行われている。[[スカサハ=スカディ]]が魔力を以て編み上げたもので、北欧に降り積もる雪を固めたもの。そのために城そのものが魔力を発し<ref group = "注">城の中にいる事は、[[スカサハ=スカディ]]の胎の中に立っているようなものとされる。</ref>、雪原よりも濃い魔力が渦巻いており、城全域に意識を失ってしまう程の濃厚な[[スカサハ=スカディ]]の魔力が充満しており、通常の生態系の生物であれば即死しかねない<ref group = "注">[[マシュ・キリエライト]]曰く、第七特異点を思わせる大気の魔力。</ref>。魔力によって感知の類は困難になり、隣にいるサーヴァントの気配すら感じられない。城の内部は礼装がなければ霜だらけになるほどの寒さで、常人は魔術的な防御が切れると凍死するため、美しいが人は住めない。人間たちの憧れでありながら、決して人間の手が届かない魔女の城。[[スカサハ=スカディ]]曰く、この城は自分の趣味ではない<ref group = "注">逆に[[コヤンスカヤ]]は城のデザインや材質は好み。</ref>。巨大な主塔に繋がる大橋が一つだけあり、渡ろうとすると御使いや巨人種が山ほど寄ってくる。城の地下には主塔に続く地下通路があり、上のホールらしき広い空間ににあがる階段が存在する。地下通路は警備は緩いが氷獣が棲み着いている。ホールには氷で出来た玉座がある。ホールの床は開いて、地下から仮面を被って鎖で拘束されたムスペル巨人種がせり上がってくる。地下通路には巨人種は居なかったため、思ったより面白い構造になっている模様。地下牢は鍵が神鉄で出来ていて、蝋燭からベッド、鉄球付きの足枷まですべて氷で出来ている。主人公たちが閉じ込められた地下牢より更に深いところに[[シトナイ]]が閉じ込められた地下牢がある。
+
:[[デイビット・ゼム・ヴォイド]]の担当地区である南米異聞帯。根付いている空想樹は「クエーサー」。「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない模様。
::神様と御使いが作った第1から第100までの村・集落が存在しており、汎人類史でいうヴェッテルン湖の北西にあるヴェーネルン湖上にある。それぞれの集落の人口は約100人。広範囲にわたって木製の壁に囲まれており、家の数は50戸未満。北欧にか細く残っていた霊脈の上に在る。第23集落と第67集落を比べると、ディティールは異なっているが基本的な構造は何もかも同じ<ref group = "注">数字にすると80%の一致。</ref>。
+
:地表は絶え間なく活動する火山と空を常に覆う黒雲により、生命が存在しえない環境となっている。
::唯一の出入り口である大きな扉は独特の雰囲気の意匠で、大人が何人も集まって引かないと開かない重さ。閂が閉まっている<ref group = "注">サーヴァントの膂力で押せば、閂ごと砕いて開ける程度。</ref>。この大扉は集落から出るための出口で、定めの日に大人が外に出るための場所。集落の近くにはぽつぽつとだが巨人がいる。大扉を基点として集落を[[スカサハ=スカディ]]が施した巨人種や獣、魔術的な存在を弾き、冷気を避ける結界で覆われているが<ref group = "注">デミ・サーヴァントであるマシュにも少しとはいえ負荷がかかる。</ref>、氷雪に混ざる魔力と結界の性質が似ている事により、集落の中に入るまで結界にマシュは気付けなかった。後に『カルデアの者』を名乗る人物によって、柵と扉にルーン以外の神代の域に達した魔術で新しく、大盾や堅牢の要塞と称されるあらゆる外敵から身を守るための強力な結界を付与された。結界の強度は神代に近しい力を取り戻した巨人種から半日保つ程度。
+
:一方で地下には汎人類史のアステカ神話に語られる様な筒状世界「ミクトラン」が存在し、爬虫類から進化した人類「ディノス」が暮らしている。
::[[ナポレオン]]が作った拠点も各地に点在しており<ref group = "注">御使いを追い払った集落から徴集、もとい預かったもので細々と野営している。</ref>、毛布や焚火などの野営の設備が整っている。
+
:その最深部には[[ORT〔亜種〕|極限の単独種]]が潜伏していると目されるが……?
:;文明
+
 
::大きく分けて三種の霊長が存在している<ref group = "注">ここで言う霊長とは高度な文明な知性体や文明の保持者などの意味ではなく、生命力や支配力を指している。</ref>。一つ目は強靭きわまる捕食者の巨人種、ヨトゥン種、ベルグリシ種、ムスペル種などが存在する。雪原や山を彷徨する個体は居るが、集落に集まる事はない。二つ目は集落外では生存できない人類。人類に対する上位者である御使いと神。氷の獣は人類よりは強者だが、巨人の従属存在で自由意志を持たない。通常の生物は希少でほとんど存在せず、極稀に存在する炎と氷の中間地点の温暖箇所の花園にのみ、辛うじて動植物が生きている。犬などといったものはずいぶん昔に全て消し飛んでいる。
+
==異聞帯の人物==
::北欧異聞帯においては人類は万物の霊長ではなく、最底辺の生き物となる。3000年の間、総人口は固定されておりおよそ1万人で、欲を加速させる貨幣制度や国家の概念が存在しないため、悪竜現象が発生するほどの大欲を抱く者はいない<ref group = "注">これにより、少なくとも英雄[[シグルド]]は北欧異聞帯では生まれず、倒すべき悪竜もいないため英雄に成り得ない。</ref>。人間は適応変異は起こさないばかりか、文明も魔術も発展せぬまま機械装置や通信装置、巨人除けの護符といった、集落の外で生き抜く力すらないため戦力にはならない。服装は2018年のものとは異なるプリミティブな衣服を着ている。言語はスウェーデン語だが訛りがきつく、少しだけ聞き取りずらい。牧畜として羊を飼っている。農耕を主体としており、内部の農耕地で小麦、果実の木々など作物を育てている。池には魚がいる。花壇で花を育てている。食糧危機という程ではないが、決して豊富とも言えない。暖かさは上述した花園にも引けを取らず、雪と氷と炎が広がる異聞帯でも人類が生活できるようになっている。食文化は蜂蜜酒や麺麭、第23集落では伝統の味として魚のスープが食されている<ref group = "注">マシュ曰く「優しい味の、胸の奥まで温かくなるスープ」。</ref>。人間をみんな神様の子供とし、神様の事をみんなの『お母さん』とする。自身を産み落とした者を母や父と呼称せず、親の概念がないために親御が何かも理解できない<ref group = "注">ゴルドルフ曰く、親の概念がない文化圏があるとは聞いたことがない。一種の新興宗教ならば話は別だが、プリミティブな衣服からしてそのような事はない。</ref>。村長や町長といった権力者、責任者もいない。婚姻や恋人の概念もない。スキーは存在する。寿命が定められているにも関わらず、それを笑顔で受け止め、怒りも恐れも感じない。外の世界は存在しないに等しい状態で彼らにとっては狭い集落の中で好きな場所に居る事を自由だと認識しているため、外の広い世界を見たいと、自由を得たいと考えすらしない。集落の池には魚がいた為、動物よりも水棲生物の方が見慣れている可能性がある。人は時に驚くべき力を発揮し、神に叛逆し、巨人を欺き、竜さえ殺して見せるが存在だが、この異聞帯では家畜と同等の存在。本来ならば絶滅するはず人数で、増えもせずに無意味な幸せを過ごし、最期にやってくる無慈悲な苦しみを待っている。長くても25歳で必ず死ぬため、お年寄りというのは昔話の中の存在となっており、基本集落から誰も出ないために、「お客さま」も昔話の中の存在となっている<ref group = "注">昔話では、お客さまが来た時はゆっくりとくつろいでもらうもの、という風に昔話では言われている。</ref>。
+
===[[異聞帯の王]]===
::集落の外には出てはいけない決まりで、外に出られるのは神様のしもべとして定められた御使いだけ。他の集落とはやり取りはないため客の類は来たことがない。13歳近くになると、暖炉のある自分の家を与えられる。この集落に住めるのは子供と子供を育てる間の大人だけで、子共を産んで10歳まで育てた25歳、14歳から15歳の間に子供を作れなかった者は一年に一度の定めの日に地面に両膝をついて深く頭を垂れて、十を三つ数えると御使いが空から現れ、大扉を開く儀式を行う。その後、開いた扉から間引き・巨人への生贄のために集落を出て、やって来る巨人に喰われるか潰されて死亡する<ref group = "注">そのため、基本的には子供を持たない15歳以上の人間、25歳以上の成人は存在しない。</ref>。御使いは定めの日以外には御使いは人間を生贄にする事が出来ず、人間が自分で扉を開けてもいけない。ヴァルハラに行くためには、愛された証として子供達が半年かけて育てた特別な花の花束がないとヴァルハラに行けない、御使いが見ていてくれるとヴァルハラに行けると神様が決めている。定めの日にやってくる御使いはルーンを授け、ルーンによる癒しで病気を治してくれる。定めの日は汚い言葉を使ってはいけない日。定めの日の前日では大人は準備で忙しくなるため、食事の用意や熱の治療は子供たちが自分で行わなければならない。
+
;[[イヴァン雷帝]]
::永きに渡って平穏が満ちており、悪意らしきものはなく、互いに争う者は一人もいない。獣が獲物を喰らう事はあるが、そこまで。人も獣も徒に争わず、憎しみ合わない。あったとしても、狼一匹が吠える程度。組織だった対抗勢力も存在しない。恒久の平穏の具現の一つ。だが一見は平穏だが、ロシアにも引けを取らない絶望的な状況。
+
:ロシア異聞帯の王。
::焼け落ちた土地であり、針葉樹も氷で出来た偽物で食べ物は僅か。100人を維持、ある段階で足切りをするというのは、世界で生存するために必要な制限。強くなければ生きられないロシアとは違い、強くなることそのものを許されないず、弱いままの閉じられた集落で生き続ける事しかない世界。
+
 
;Lostbelt No.3:人智統合真国 シン
+
;[[スカサハ=スカディ]]
:副題:紅の月下美人<br>異聞深度:E<br>年代:BC.0210
+
:北欧異聞帯の女神。
:[[芥ヒナコ]]の担当地区である中国異聞帯。
+
 
:他の異聞帯と異なり、領域拡大に適さない。
+
;[[始皇帝]]
:異聞帯の王は[[芥ヒナコ]]が溜息を吐き、ポーカーフェイスを保てなくなるほどの野放図か剛胆な英傑。[[スカサハ=スカディ]]からは論外と言われている。
+
:中国異聞帯の皇帝。
;Lostbelt No.4:創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ
+
 
:副題:黒き最後の神<br>異聞深度:A<br>年代:??.11900
+
;[[アルジュナ〔オルタ〕|神たるアルジュナ]]
:[[スカンジナビア・ペペロンチーノ]]の担当地区であるロストベルト。[[アルターエゴ]]が付いている。
+
:インド異聞帯の絶対神。
:『四角』があるらしいが、デイビットの所感によるとアキレス腱に類する存在であるようだ。[[スカサハ=スカディ]]はペペロンチーノ自体は嫌いではないが、話に聞いた限りでは異聞帯は好かないとのこと。
+
 
;Lostbelt No.5:星間都市山脈 ■■■■■■
+
;[[ゼウス]]
:副題:神を撃ち落とす日<br>異聞深度:A+<br>年代:BC.12000
+
:大西洋異聞帯の全能神。
:[[キリシュタリア・ヴォーダイム]]の担当地区のギリシャ世界のロストベルト。汎人類史より栄えているとされる、目下最大の異聞帯勢力。
+
 
:ギリシャの巨いなるモノ達が存在する都市の模様。ヴォーダイム自身の力で攻略しており、三体もの神霊を仕えているのがその証拠。海神が失われ、海に汎人類史の英霊が何騎か現れている。[[カイニス]]の発言によると、アルテミスも居る模様。
+
;[[モルガン (Grand Order)|モルガン]]
:ギリシャ世界ではあるものの[[グレゴリー・ラスプーチン]]は「オリュンポス」と言っており、カルデア勢力の観測ではギリシャではなく大西洋に異聞帯の反応が確認されている。
+
:ブリテン異聞帯の女王。
;Lostbelt No.6:■■円卓領域 ■■■■■・■・■■
+
 
:副題:星の生まれる刻<br>異聞深度:EX<br>年代:AD.0500
+
;[[マィヤ]]
:[[ベリル・ガット]]の担当地区であるロストベルト。「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない模様。そもそも消えかけており、維持をするのが精一杯とされているが、一方で異常な魔力も外部から確認されており、危険視されている。
+
:南米異聞帯の地下世界・ミクトランを運営する寄生生物のネットワーク。
;Lostbelt No.7:■■樹海■■ ■■■・■■■■■
+
 
:副題:■■■■■■■■<br>異聞深度:A++<br>年代:BC.????
+
;[[ククルカン]]
:[[デイビット・ゼム・ヴォイド]]の担当地区であるロストベルト。「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない模様。
+
:[[デイビット・ゼム・ヴォイド|クリプター]]の来訪後、マィヤが生み出した新たな頭脳体。
 +
 
 +
===ロシア異聞帯===
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;[[パツシィ]]
 +
:狩人をして生計を立てている、少し変わった思考をしているヤガ。
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;[[シャンシャン]]
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:反乱軍に飼われている動物。何故かロシア異聞帯のどの動物とも似ていない。
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;[[ミノタウロス]]
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:怪物としての側面が強調された、異聞帯における[[アステリオス]]。
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===北欧異聞帯===
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;[[ゲルダ]]
 +
:集落に住む、最近12歳になった少女。
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;ラウラ
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:ゲルダと同じ集落に住む少女。
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 +
;[[ワルキューレ|オルトリンデ、ヒルド、スルーズ]]
 +
:オーディンが生み出したワルキューレの生き残り。
 +
:彼女たちをベースにした量産型として「御使い」が生み出されている。
 +
 
 +
;[[スルト]]
 +
:北欧異聞帯が剪定される原因となった炎の巨人王。
 +
 
 +
===中国異聞帯===
 +
;少年
 +
:とある農村に住む少年。こっそり村の外に行ったりと少々破天荒。
 +
 
 +
;[[李書文〔アサシン〕|衛士長]]
 +
:始皇帝の親衛隊のリーダーを務める老人。
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 +
;[[項羽|会稽零式]]
 +
:始皇帝の配下。
 +
:傀儡兵の原型となった人造人間。度重なる改造を受けており、異形の姿となっている。
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 +
;[[韓信]]
 +
:国士無双と謳われる凍眠英雄の1人。
 +
 
 +
;[[秦良玉]]
 +
:反乱討伐で名を上げた凍眠英雄の1人。
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 +
===インド異聞帯===
 +
;[[アーシャ]]
 +
:ビーチュの町に住む、好奇心旺盛な少女。
 +
 
 +
;[[アジャイ]]
 +
:アーシャの父。不愛想で少々口が悪い。
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;[[ヴィハーン]]
 +
:アーシャの飼い犬。
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 +
;[[プラカシュ]]
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:ビーチュの町長。恰幅のいい初老の男性。
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===ギリシャ異聞帯・大西洋異聞帯===
 +
;[[オデュッセウス]][[ケイローン]]
 +
:アトランティス防衛軍を指揮する異聞帯サーヴァント。
 +
 
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;[[アルテミス〔異聞帯〕|アルテミス]][[ポセイドン]]
 +
:アトランティスの上空と海中に座し、オリュンポスへの道を固く閉ざす機神。
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;[[ヘファイストス]]
 +
:かつてゼウスらと争い敗れた「共生派」の一柱。鍛冶を司る機神。
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;[[エウロペ]]
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:神妃ヘラと一体化した汎人類史サーヴァント。「破神同盟」の協力者。
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 +
;[[デメテル]][[アフロディーテ]]
 +
:オリュンポスを守護する、豊穣と愛の機神。
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;[[ディオスクロイ]]
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:キリシュタリアと契約した異聞帯サーヴァント。人間を激しく憎悪する、旧き双神。
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;[[アデーレ]][[マカリオス]]
 +
:オリュンポスに暮らす双子の姉弟。「破神同盟」の最後の生き残り。
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;ミネルヴァ
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:かつてゼウスらと争い敗れた「共生派」の女神アテナが残した、機械仕掛けの梟。
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===ブリテン異聞帯===
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 +
;[[ノクナレア]][[ウッドワス]][[スプリガン]][[オーロラ]][[ムリアン]]
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:現代における、妖精國の各氏族の長。それぞれが地域都市の領主でもある。
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 +
;[[妖精騎士ガウェイン|妖精騎士ガウェイン/バーゲスト]]、[[妖精騎士トリスタン|妖精騎士トリスタン/バーヴァン・シー]]、[[妖精騎士ランスロット|妖精騎士ランスロット/メリュジーヌ]]
 +
:女王モルガンにより、異聞帯には存在しない[[円卓の騎士]]の霊基を着名された強力な妖精。妖精としての本来の名は完全に隠蔽されている。
 +
:妖精騎士ガウェインは領地を有している。
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 +
;[[アルトリア・キャスター]]
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:妖精國を救う「予言の子」と謳われる、楽園の妖精。
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 +
;[[ボガード]]、[[オベロン]]
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:反女王派の地域の領主。
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;[[パーシヴァル]]
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:反女王派の「円卓軍」を束ねている人間。
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 +
;[[クー・フーリン〔キャスター〕|賢人グリム]]
 +
:[[神霊]]オーディンの力を授かった、ブリテン異聞帯における[[クー・フーリン]]
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;[[救世主トネリコ|トネリコ]]
 +
:かつて幾度も厄災を退けて国を救ったという伝説の救世主。
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===南米異聞帯===
 +
 
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;[[テペウ]]
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:ミクトラン第1階層に住む、他と異なった視点を持つディノス。
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;[[テスカトリポカ|恐竜王]]
 +
:ディノスの都市チチェン・イツァーの王。本人はディノスではなくヒトの少年の姿をしており、テスカトリポカを名乗る。
 +
 
 +
;[[ヴクブ|神官長ヴクブ]]
 +
:チチェン・イツァーの神官長。翼竜のディノス。
 +
 
 +
;デイノニクス11兄弟
 +
:テペウがかつて率いたサッカチームのメンバー。
 +
 
 +
;[[ワクチャン|闘士ワクチャン]]
 +
:当代最強のディノスの闘士。
 +
 
 +
;[[カマソッソ]]
 +
:偶数階層=4つの冥界線を支配する、ミクトラン最凶の男。汎人類史におけるマヤ神話の神の名を持つ。
 +
 
 +
;[[イスカリ]]
 +
:テスカトリポカに従い第5階層の住民・オセロトルを束ねる王。彼自身はヒトの姿をしている。
 +
 
 +
;[[トラロック]]
 +
:アステカ神話の雨の神を名乗る女性。オセロトルの都市メヒコシティを守護する。
 +
 
 +
;[[イシュキック]]
 +
:テペウの友人にして、南米異聞帯における[[アーキタイプ:アース|星の触覚]]
 +
 
 +
;[[ORT〔亜種〕|ORT]]
 +
:ミクトラン最深部に眠る「極限の単独種」。
  
 
==メモ==
 
==メモ==
 +
第5章を以て『クリプター編』と銘打たれていた第2部前半は終了となり、物語は大きな転換点を迎えることとなる。因みに奈須きのこ氏曰く、第5章を物語上の大きなポイントとしたのは『[[空の境界]]』のセルフオマージュである模様。
 +
 
==脚注==
 
==脚注==
 
===注釈===
 
===注釈===
117行目: 264行目:
 
*[[空想樹]]
 
*[[空想樹]]
 
*[[クリプター]]
 
*[[クリプター]]
 +
*[[異聞帯の王]]
 +
*[[ヤガ]]
  
 
{{DEFAULTSORT:ろすとへると}}
 
{{DEFAULTSORT:ろすとへると}}
122行目: 271行目:
 
[[Category:小辞典]]
 
[[Category:小辞典]]
 
[[Category:Fate/Grand Order]]
 
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[[Category:異聞帯|*]]

2024年4月5日 (金) 18:51時点における最新版

概要編集

ロストベルト。過った選択、過った繁栄による敗者の歴史。歴史の残滓。
それぞれの異聞帯に「異聞帯の王」とされる強大な存在が一人存在している。

“不要なもの”として中断され、並行世界論にすら切り捨てられたifの世界、“行き止まりの人類史”。人々に罪はなく、文明にも落ち度はない。ただ行き止まりになってしまっただけの世界。異なる歴史を歩んできた人類の年表。一時の点ではなく、帯として現在まで続いたもの。
コヤンスカヤ曰く、「自分たちの世界に疑いを持てない」というのが異聞帯の限界であり、だからこそ剪定されたという。

特異点を『正しい歴史が間違ったもの』ならば、異聞帯は『何も間違ってはいない』世界。言うなれば、汎人類史とは異なる歴史でありながら、特異点のように狂った世界ではない領域である。

だが異聞帯は並行世界ですらない。本来なら百年で打ち切られる歴史が、現在まで続いてしまった世界であり、いわば『汎人類史に敗北した歴史』が地球上に突如として現れたようなものである。特異点とは違い、現代の今の時間軸に7つの異常地帯が浮かび上がっている。テクスチャの上書きであるため、点ではなく帯。
最早転換点は過ぎ去り、異聞帯は歴史を紡いでいる。ただしこの歴史はあくまで空想樹が一種のシミュレーターとして維持しているものである為、空想樹が健在であればタイムパラドックスすら許容される一方、異聞帯の生命が異聞帯の外で存在を保つことは原則不可能。

多くの知られざる異聞史の中からより強力なもの、汎人類史を押しつぶせるほどの可能性を持ったものが、侵略兵器として用いられた。異聞帯という人類史による地球そのものを攻撃し、ダ・ヴィンチやクリプターはこれを濾過異聞史現象と呼ぶ。

“異星の神”による侵略が終わり、異聞帯の要である空想樹が根付いた後、その異聞帯を発展させるのは異聞帯の王ではなく、クリプターの役目となっている。 彼らにとってカルデアの抹殺は余分な仕事・雑務でしかないが、最大の障害であることも否定できない。
異聞帯でサーヴァントを召喚した場合でも、基本的に汎人類史の英霊の座から召喚される。ただし英霊や土地、マスターによっては異聞帯の歴史の影響を受けて汎人類史より強大な力を発揮したり、イレギュラーな召喚となることもある。

キリシュタリアは人間に支配者の座を追われた神々の復讐と例えている。
コヤンスカヤは「異聞帯はいつかは破綻する」「すべては『異星の神』が降臨するまでの暇つぶし」と評している。

なお、異聞帯を解決すると跡形も残さず消滅する為、特異点と同じく、レポートによる報告についての信憑性に関しては同様の問題がある。
異聞帯の消滅過程にはある程度差があるようで、一気に消滅する場合もあれば時間をかけて消滅する場合もあり、下記の中国異聞帯の場合には観測者が居ない森や山地から虚無に飲まれていき、人里も夜に忽然と消えて他の村は記憶していない、という過程を経ており、体感時間で三か月以上かかっている。ただし、異聞帯の外と中では流れている時間も異なっているため、外部でも同じ時間がかかっているかどうかは不明である。

人理再編編集

第2部におけるクリプターの使命。異聞帯による人理再編を目標とし、もう一度人類が神と共にある世界を作り上げる事にある。
第1.5部「Epic of Remnant」の最中、人理焼却と同列の災害かのようにクー・フーリンBBから呟かれていた。

濾過異聞史現象編集

異聞帯ロストベルトという人類史による、地球そのものへの攻撃。
多くの知られざる異聞史の中からより強力なもの、汎人類史を押しつぶせるほどの可能性を持ったものが、侵略兵器として用いられた。
地球は完全に漂白された惑星と化し、一握りの生存者の目の前に映るのは、かつての面影の欠片もない、何もかもが一新された白い荒野が広がり、自然も文明も生きる者たちも、すべて消え失せ、削ぎ落された。虚空ソラは閉じ、人類は終了を迎える。
窒素、酸素、アルゴン、二酸化炭素などの大気成分は基準値をクリアし、大気中のマナも21世紀のものとほぼ同じ濃度。人体に有害な物質は検知されない。

空想樹を打ち込み、異聞帯の書き換えを行う濾過異聞史現象を執り行うが、発芽には90日という時間を必要とする。
異聞帯の安定と空想樹の成長は同義であり、異聞帯のサーヴァントとの契約、その継続に全力を注ぐことが鍵となっている。
クリプターは自分が担当する異聞帯の領域拡大を目的とするが、互いの異聞帯の境界が衝突した場合、より強い人理を築き上げた異聞帯が脆弱な異聞帯を飲み込んでいく。
だが、その衝突以外の対決、他のクリプターの異聞帯内への干渉は御法度であり、異聞帯にカルデアが現れた場合、その異聞帯の王が対応するべき事である。
最終的に、クリプターは一つの異聞帯を選ばなければならず、あるクリプターが担当する異聞帯の領域拡大を放棄しても、そのうち他の異聞帯に侵略される。

地球は白紙化し、異聞帯を除いて生命のない星へと成り果てたが、稀に『白紙化に取り残された』地域、建物、生命が存在する。
建物は全て白く漂白されており、消しゴムで消されたような不自然な欠落部分がある。その姿は砂丘のただ中に立つ近代美術のモニュメントのよう。生命の痕跡は一切なく、生き物の死骸などの死の跡すら存在しない[注 1]
ノウム・カルデアはこれを『残留物』と呼称した。

デイヴィット・ブルーブックの記録における白紙化の経緯は下記の通り。

宇宙からの侵略が始まり、3ヶ月ものの間は汎人類史の人類は抵抗という名の長い戦いを繰り広げた。
しかし隣国を牽制・監視する手段に長けていれど宇宙からやってくる侵略者には何のプランを持ち合わせてないために、あらゆる抵抗は無意味に終わり、ほとんどの人類が抹殺されその勢力のことごとくが消滅。最後まで侵略に抵抗していた合衆国も同様の末路を迎えた。
そして地球は完全に漂白された惑星と化し、一握りの生存者の目の前に映るのは、かつての面影の欠片もない、何もかもが一新された白い荒野が広がるのみ。
逆転の目も、生存の目もなく、あらゆる活動はなんの成果も現さないという、正しく絶望的な状況を生存者は受け入れてしまったが、ブルーブックその上で過去の記録を漁ろうと行動し、その記録を遺していた。

ただし、この記録はカドックが確認した「白紙化の後に空想樹が降りた」という事実と矛盾しており、上述の侵略がいつどこで起きたかは不明となっている。

異聞帯編集

Lostbelt No.1:永久凍土帝国 アナスタシア
副題:獣国の皇女
異聞深度:D
年代:AD.1570?
カドック・ゼムルプスの担当地区であるロシア異聞帯。根付いている空想樹は「オロチ」。
氷河期が訪れた地球で延々と歴史を積み重ねた人類史。零下100度という極寒に閉ざされた強食の世界であり、ヤガと呼ばれる獣人達が暮らしている。
Lostbelt No.2:無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング
副題:消えぬ炎の快男児
異聞深度:B+
年代:BC.1000?
オフェリア・ファムルソローネの担当地区である北欧異聞帯。根付いている空想樹は「ソンブレロ」。
北欧神代が終わらずに続いている、何一つ無駄のない冷酷で残酷な世界。唯一の神に支配された純然なる神の地。神代級の神秘が残されており、文明は発展せず、人間は神を崇め、山嶺を巨人が闊歩している。
Lostbelt No.3:人智統合真国 シン
副題:紅の月下美人
異聞深度:E
年代:BC.0210?
芥ヒナコの担当地区である中国異聞帯。根付いている空想樹は「メイオール」。
環境・生態系・人類種の改変がほとんど無く、確認されている異聞帯の中では、最も汎人類史からの乖離が少ない。
他の異聞帯と異なり、領域拡大に適さないとされる。争いなき悠久の平和と麦畑が広がる世界であり、唯一の人たる王が治めている。
異聞帯の王芥ヒナコが溜息を吐き、ポーカーフェイスを保てなくなるほどの野放図か剛胆な英傑。スカサハ=スカディからは論外と言われている。
Lostbelt No.4:創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ
副題:黒き最後の神
異聞深度:A
年代:??.11900?
スカンジナビア・ペペロンチーノの担当地区であるインド異聞帯。アルターエゴが付いている。根付いている空想樹は「スパイラル」。
豊かな水と花々に溢れた平穏期と、それらが果てた荒廃期を周期的に繰り返す。この世界を統治する最後の神は、かつて在りし戦禍に絶望した英雄
謎の『四角』があるらしいが、デイビットの所感によると「アキレス腱」に類する存在であるようだ。スカサハ=スカディによればペペロンチーノ自体は嫌いではないが、話に聞いた限りでは異聞帯は好かないとのこと。
Lostbelt No.5:神代巨神海洋 アトランティス星間都市山脈 オリュンポス
副題:神を撃ち落とす日
異聞深度:A+
年代:BC.12000?
キリシュタリア・ヴォーダイムの担当地区であるギリシャ・大西洋異聞帯。汎人類史より栄えているとされる、目下最大の異聞帯勢力。根付いている空想樹は「マゼラン」。
ギリシャの巨いなるモノ達が存在する都市の模様。ヴォーダイム自身の力で攻略しており、3体もの神霊を仕えているのがその証拠。海神ポセイドンが失われ、海に汎人類史の英霊が何騎か現れている。カイニスの発言によると、アルテミスも居る模様。
ギリシャ世界ではあるもののラスプーチンは「オリュンポス」と言っており、カルデア勢力の観測ではギリシャではなく大西洋に異聞帯の反応が確認されている。
Lostbelt No.6:妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ
副題:星の生まれる刻
異聞深度:EX
年代:AD.500?→■.■.2017
ベリル・ガットの担当地区であるブリテン異聞帯。根付いている空想樹は「セイファート」。「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない模様。そもそも消えかけており、維持をするのが精一杯とされているが、一方で異常な魔力も外部から確認され危険視されていた。
その実態は女王モルガンが支配する、人間ではなく妖精の國。その有り様はクリプターの予想を超えた異聞世界。
Lostbelt No.7:黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン
副題:惑星を統べるもの
異聞深度:A++
年代:BC.????
デイビット・ゼム・ヴォイドの担当地区である南米異聞帯。根付いている空想樹は「クエーサー」。「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない模様。
地表は絶え間なく活動する火山と空を常に覆う黒雲により、生命が存在しえない環境となっている。
一方で地下には汎人類史のアステカ神話に語られる様な筒状世界「ミクトラン」が存在し、爬虫類から進化した人類「ディノス」が暮らしている。
その最深部には極限の単独種が潜伏していると目されるが……?

異聞帯の人物編集

異聞帯の王編集

イヴァン雷帝
ロシア異聞帯の王。
スカサハ=スカディ
北欧異聞帯の女神。
始皇帝
中国異聞帯の皇帝。
神たるアルジュナ
インド異聞帯の絶対神。
ゼウス
大西洋異聞帯の全能神。
モルガン
ブリテン異聞帯の女王。
マィヤ
南米異聞帯の地下世界・ミクトランを運営する寄生生物のネットワーク。
ククルカン
クリプターの来訪後、マィヤが生み出した新たな頭脳体。

ロシア異聞帯編集

パツシィ
狩人をして生計を立てている、少し変わった思考をしているヤガ。
シャンシャン
反乱軍に飼われている動物。何故かロシア異聞帯のどの動物とも似ていない。
ミノタウロス
怪物としての側面が強調された、異聞帯におけるアステリオス

北欧異聞帯編集

ゲルダ
集落に住む、最近12歳になった少女。
ラウラ
ゲルダと同じ集落に住む少女。
オルトリンデ、ヒルド、スルーズ
オーディンが生み出したワルキューレの生き残り。
彼女たちをベースにした量産型として「御使い」が生み出されている。
スルト
北欧異聞帯が剪定される原因となった炎の巨人王。

中国異聞帯編集

少年
とある農村に住む少年。こっそり村の外に行ったりと少々破天荒。
衛士長
始皇帝の親衛隊のリーダーを務める老人。
会稽零式
始皇帝の配下。
傀儡兵の原型となった人造人間。度重なる改造を受けており、異形の姿となっている。
韓信
国士無双と謳われる凍眠英雄の1人。
秦良玉
反乱討伐で名を上げた凍眠英雄の1人。

インド異聞帯編集

アーシャ
ビーチュの町に住む、好奇心旺盛な少女。
アジャイ
アーシャの父。不愛想で少々口が悪い。
ヴィハーン
アーシャの飼い犬。
プラカシュ
ビーチュの町長。恰幅のいい初老の男性。

ギリシャ異聞帯・大西洋異聞帯編集

オデュッセウスケイローン
アトランティス防衛軍を指揮する異聞帯サーヴァント。
アルテミスポセイドン
アトランティスの上空と海中に座し、オリュンポスへの道を固く閉ざす機神。
ヘファイストス
かつてゼウスらと争い敗れた「共生派」の一柱。鍛冶を司る機神。
エウロペ
神妃ヘラと一体化した汎人類史サーヴァント。「破神同盟」の協力者。
デメテルアフロディーテ
オリュンポスを守護する、豊穣と愛の機神。
ディオスクロイ
キリシュタリアと契約した異聞帯サーヴァント。人間を激しく憎悪する、旧き双神。
アデーレマカリオス
オリュンポスに暮らす双子の姉弟。「破神同盟」の最後の生き残り。
ミネルヴァ
かつてゼウスらと争い敗れた「共生派」の女神アテナが残した、機械仕掛けの梟。

ブリテン異聞帯編集

ノクナレアウッドワススプリガンオーロラムリアン
現代における、妖精國の各氏族の長。それぞれが地域都市の領主でもある。
妖精騎士ガウェイン/バーゲスト妖精騎士トリスタン/バーヴァン・シー妖精騎士ランスロット/メリュジーヌ
女王モルガンにより、異聞帯には存在しない円卓の騎士の霊基を着名された強力な妖精。妖精としての本来の名は完全に隠蔽されている。
妖精騎士ガウェインは領地を有している。
アルトリア・キャスター
妖精國を救う「予言の子」と謳われる、楽園の妖精。
ボガードオベロン
反女王派の地域の領主。
パーシヴァル
反女王派の「円卓軍」を束ねている人間。
賢人グリム
神霊オーディンの力を授かった、ブリテン異聞帯におけるクー・フーリン
トネリコ
かつて幾度も厄災を退けて国を救ったという伝説の救世主。

南米異聞帯編集

テペウ
ミクトラン第1階層に住む、他と異なった視点を持つディノス。
恐竜王
ディノスの都市チチェン・イツァーの王。本人はディノスではなくヒトの少年の姿をしており、テスカトリポカを名乗る。
神官長ヴクブ
チチェン・イツァーの神官長。翼竜のディノス。
デイノニクス11兄弟
テペウがかつて率いたサッカチームのメンバー。
闘士ワクチャン
当代最強のディノスの闘士。
カマソッソ
偶数階層=4つの冥界線を支配する、ミクトラン最凶の男。汎人類史におけるマヤ神話の神の名を持つ。
イスカリ
テスカトリポカに従い第5階層の住民・オセロトルを束ねる王。彼自身はヒトの姿をしている。
トラロック
アステカ神話の雨の神を名乗る女性。オセロトルの都市メヒコシティを守護する。
イシュキック
テペウの友人にして、南米異聞帯における星の触覚
ORT
ミクトラン最深部に眠る「極限の単独種」。

メモ編集

第5章を以て『クリプター編』と銘打たれていた第2部前半は終了となり、物語は大きな転換点を迎えることとなる。因みに奈須きのこ氏曰く、第5章を物語上の大きなポイントとしたのは『空の境界』のセルフオマージュである模様。

脚注編集

注釈編集

  1. その為、廃墟でありながら清潔感がある。

出典編集


リンク編集