概要
聖杯からマスターに与えられる、自らのサーヴァントに対する3つの絶対命令権。聖杯に選ばれた証。サーヴァントを統べるべく与えられる聖痕。
聖杯戦争において英霊の座から英霊を招くにあたり、聖杯を求め現界するサーヴァントが、交換条件として背負わされるもの。
その一画一画が膨大な魔力を秘めた魔術の結晶であり、マスターの魔術回路と接続されることで命令権として機能する。
冬木の聖杯戦争の令呪は間桐臓硯が考案(第二次聖杯戦争から)。
聖杯大戦では、聖杯そのものによって召喚されたルーラーが、各サーヴァントに対する令呪を2画所持している。これは完全にそれぞれのクラスに対する専用の物であり、ルーラーが特定の勢力に肩入れして中立性を損なうことを防ぐ安全弁となっている。
ルーラーはこの令呪を使用して聖杯戦争の正しい運営を妨げる要素に対して協力を要請したり、取引の材料として移譲したりといった目的に用いる。
月の聖杯戦争では、かつて地上で行われた聖杯戦争をモデルとしているため令呪のシステムも基本そのまま使用されている。
予選を突破し、本戦へと到達したマスター128人それぞれにサーヴァントとともに3画の令呪がムーンセルから与えられる。
基本的に令呪は右手に現れるが、左手に現れている主人公のように例外は存在する。
地上の聖杯戦争に比べて令呪の重要性は大きく、令呪を保持していることが「本戦への参加権利」の保有と見なされている。
ゆえに令呪を3画全て失った時点でマスターは参加権を剥奪され、ムーンセルによって強制的に消去される。そのため、使用できる令呪は実質的に2画までとなる。
ただし僅かではあるが消去執行猶予が存在し、「令呪を失ってもサーヴァントが残っている」「その階層での対戦相手との戦いに勝利している」「次の階層での戦いが始まっていない(対戦相手の発表前である)」場合は消去が一時保留される。しかし保留条件があまりにも厳しい上に猶予期間も短い為、大抵の場合は3画全て失った時点で強制消去は免れないだろう。
なおこの仕組みは聖杯戦争中、ムーンセルの権限が適用される場所に限った規則であり、月の裏側のようにムーンセルの目が届かないところにおいては、この規則は適用外にある。
この事から、令呪を失うと消去されると言うのは令呪そのものに備わった機能ではなく、ムーンセルの機能であることがわかる。
全ての聖杯戦争の元となった『Fate/Prototype』にも令呪は存在し、その性質は現在の物と余り変わらないが、最大の特徴はマスターに選ばれた魔術師の体に、七人のマスターの中で自分の実力が何番目か一目でわかる「マスター階梯」が令呪として現れる事。「マスター階梯」は天使の名を模し、順位に応じて羽の数が増えていく。
また令呪が身体に現れる位置も個人差があり、胸・うなじ・頬・掌・舌など完全にバラバラ。
『Fate/Grand Order』ではカルデア最後のマスターである主人公に3画の令呪が与えられている。
こちらの令呪は聖杯戦争のそれと違い、サーヴァントに対する命令権はあるようだが、絶対と言えるほどの強制力は無い。水着メイヴはバレンタインイベントで「カルデアの令呪にはあまり強制力はない」と発言しているが、一方でカルデア悪だくみ四天王の対策マニュアルには「マスターの令呪による封じ込めを推奨」という文言が存在する事が分かっている。
このように聖杯戦争の令呪と比べて単純に効果の程度が低いものと言えるが、その代わり、カルデアの魔力リソースを用いて使った令呪を補充することができる。コミカライズ版『英霊剣豪七番勝負』や『Lostbelt No.6』での描写から、遠隔での補充は出来ずカルデア基地やストーム・ボーダーでのみ可能な模様。
本作では他にも第2部5.5章『地獄界曼荼羅 平安京』において天覧武者に選ばれた証、オーディール・コール奏章Ⅰ『虚数羅針内界 ペーパームーン』においてサーヴァントへの絶対命令権など、いくつかのシナリオにて存在が確認されている。
『Fate/Requiem』では全人類が心臓に聖杯を持ち、サーヴァントを従えることができるため、令呪も当然ながらありふれている。
画数はまちまちで、一画ずつ減っていくのではなく命令の内容次第でゲージのように減少してゆくが、使った分は大元の聖杯からの魔力供給で数日で回復する。
人々はサーヴァントとも関係が深いためか、命令や機能強化として令呪を使うことは少なく、もっぱら自分の魔力源として使っている。
効果
令呪は「サーヴァントに対する絶対命令権」ではあるが、逆に言えばサーヴァントには「令呪以外の命令に従う義務」というものはない。
ただし、サーヴァント自身にも聖杯を求める理由があり、マスターには令呪以外にも魔力供給や現代に現界するための寄り代といった役割があるため、共闘は聖杯戦争に参加するための必須条件となる。
単なる「命令の強制」だけではなく、令呪に宿る魔力はサーヴァントの行動を強化したり、純粋魔力に変換してガソリンとすることも出来る。令呪+マスター+サーヴァントの三つの魔力で届く範囲ならば、通常は行使不可能な奇跡を実現できる(サーヴァントを離れた場所から瞬間移動させる、左腕の義手に変化させるなど)。
サーヴァントの意思を補助する形の令呪、特に戦闘関連にそれを使用することは、サーヴァントにとっても利となる場合がある。単なる「命令の強制」だけであるならサーヴァントにとってデメリットでしかないが、そういったメリットもあることが、サーヴァントが招かれるにあたって令呪を拒否せず受け入れる要因となっている。
言わばサーヴァントにとっても令呪は「切り札」となりうるものである。そのため、それを弁えているサーヴァントが、くだらない命令に令呪を使おうとするマスターを戒めるといった場面も作品中で描かれている。
令呪の命令は絶対、とは言われるが、いくつかの条件が合った場合によっては、「絶対」とはいかないのが実際である。
令呪の強制力は、命令した内容が明確であったり瞬間的であれば強くなり、曖昧であったり長期間に渡る命令であれば弱くなる。そして、令呪の命令に対しサーヴァントは、それが不本意な命令であれば、拒否するために抵抗する、ということ自体は可能なのである。
サーヴァントの意思に沿わず、かつ曖昧で長期間に渡るという悪条件が揃えば、令呪の命令といえど絶対ではない。しかし逆に言えば、そういった特殊な条件でもない限り、令呪の「サーヴァントに対する絶対命令権」という謳い文句に偽りはない。いかにサーヴァントの意思に沿わずとも、その命令が明確で瞬間的であれば、ほぼ抵抗を許さず強制できる。
端的な例が「サーヴァントに自害を強制する」という命令であり、マスターにとってサーヴァントが都合の悪い存在となった場合、マスターはいつでもサーヴァントの意思を無視して切り捨てることができる。(これがあるため、作中で自分のマスターを直接殺害したサーヴァントの多くは、全ての令呪を使い切らせた状態で実行している)。
ただし、自らが死ぬリスクを度外視したり、自害行動後でも即死せず一定の戦闘が可能なサーヴァントの場合、令呪を持ったままのマスターの殺害も可能である。
また、そもそも令呪を使用される前にマスターを殺傷、もしくは令呪に宿る腕を切り落とすことで令呪の命令を防ぐ、という対抗手段も存在する。実際、黒のアサシンは相良豹馬の「自害しろ」という命令をされる寸前に豹馬の下顎を斬り落とすことで、『帝都聖杯奇譚』のバーサーカーは同じく間桐少佐の「自害しろ」という命令をされる寸前に右腕を切り落とす事で令呪を未然に防いでいる。また、全英霊最速の赤のライダーはそのずば抜けた敏捷性ゆえに、彼の視界に入っているならば令呪の使用も間に合わずマスターを殺害することが可能とされている。
その他、セイバールートのバッドエンドの一つには、セイバーが衛宮士郎を手にかけるというものもある。
なお、令呪は事実上現代の魔術師には魔術で干渉できない、とされている対魔力Aのサーヴァント(セイバー等)にも干渉する事が可能。これは単純に令呪の魔力がAランクを超えるということではなく、魔力による強制力以外にもサーヴァントは召喚の際に「令呪を受け入れる」という契約を交わしているためである。
ただし対魔力が令呪に対して完全に無力と言う訳ではなく、高い対魔力スキルを持っていれば意に沿わぬ命令に反発する事が可能。マスター側はこの場合、重ねて使用する事でさらなる強制力を発揮することができる。
抵抗の実例としては『stay night』でキャスターがセイバーに下した絶対服従の令呪、『Zero』で衛宮切嗣が同じくセイバーに下した聖杯破壊の令呪が挙げられる。
どちらにおいても、セイバーは1画目の命令に強い抵抗を示すも、重ねられた2画目の命令には屈してしている。
同じく『stay night』でセイバーが凛から聖杯破壊のために宝具を使う事を令呪で命じられている。この時は聖杯は既におぞましい形に変貌しており、セイバーは「聖杯を破壊すること」には抵抗していないが、この時凛は脱出を諦め自分を巻き添えにする形で宝具を使う事を命じたため、「凛を巻き添えにすること」を拒否して令呪に抵抗した。こちらは最終的には宝具を放ち聖杯を破壊したが、セイバーが抵抗している間にアーチャーの援護により凛の脱出が叶ったため、結果としてセイバーは抵抗し切った。
『Apocrypha』においても黒のライダーの心情を現す文に「令呪も魔術の一種である以上、自身の対魔力スキルで弾く事も出来ようが」「仮令(たとえ)Aランクであっても逆らうのは一画が限度」「二画使用されれば、どんな命令にも従わなければならない」と言うものがある。
加えて、対魔力Aですら全身全霊をもって抵抗しても、命令を一時的に受け付けずに時間を稼ぐのが限界。戦闘中に咄嗟に使用された場合等には抵抗出来ない。
逆に、令呪を使用するマスターが高い能力を持っている場合、本来令呪では通用しない命令を強制する事も可能となる。
『stay night』のプロローグでは、凛の令呪使用について「『絶対服従』と言う曖昧かつ長期にわたる命令は本来は無効であるはずだが『逆らうと能力が1ランク下がる』程度の強制力を感じている」と言うことを、令呪の対象者であるアーチャー自身が丁寧に説明してくれる。
また、キャスターがセイバーに下した命令も描写から長期服従の類であると推測されるが、キャスターが神代の魔術師であるためか(抵抗こそされているものの)セイバーに通用している。
その逆もまたしかりで、能力の低いマスターならば強制力が落ちるようだ。
『EXTRA CCC』では、マスターとして三流のジナコ=カリギリでは大英霊たるカルナに対しての令呪も石につまずく程度にしかならないと、カルナ本人の口から発せられている。ただし、月の聖杯戦争においては「マスター≠マナを用いた魔術師」であるため、地上の聖杯戦争でも同様の事が起こりうるかは不明。一応、流動リソースはマナであるため令呪の原理も地上と似たようなものであるとは考えられる。
また、「狂化」状態の英霊には令呪の効果が落ちる場合もある。「狂化」のランクや、「狂化」された英霊の格によって、令呪に対する抵抗力も増す模様である。例として、「狂化B」のバーサーカーは、そもそもが優れた英霊であることもあって通常のマスターでは令呪自体を無効にされかねないが、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは全身に及ぶ特別製の令呪でこれを克服していた[出 1]。その他、「狂化EX」の場合、命令の内容を問わず令呪2画が必須であることが言及されている。
「狂化C」のバーサーカーは、最も守りたくない「セイバーを絶対に無視する」という命令を1画で遵守させられている。
内容が「明確であり瞬間的な命令」で合ったとしても、限度は存在する。例えば、もともと治癒スキルのないサーヴァントが瀕死の時に、“一瞬で傷を完治しろ”と命令した場合。傷をそのままにして“とりあえず動く”体として活動する。これは傷口を魔力の糸でしばっている状態である。もちろん、令呪の効力が尽きた途端、使用前以上のダメージがかかる。 傷が治るワケでもないので、活動中は痛みもあり、能力も低下する。所謂、一時的な“ゾンビ”状態である[出 2]。
応用
令呪はサーヴァントの使役に特化し、自由意志を蹂躙して命令を遂行させるほど強力な魔術である。
だが、逆にサーヴァントと接続されていない状態ではその方向性を失い、あらゆる魔術に利用できる「無色の魔力」として使用することが出来る。
監督役の管理下にあるものや心霊医術で摘出した令呪がこれにあたり、綺礼はこれを使って魔術師として劣る自身を補っていた。
『Fate/Grand Order』のLostbelt No.1『永久凍土帝国 アナスタシア』では、令呪の技術を流用して生み出されたサーヴァントの “檻” が登場している。
また、Lostbelt No.6『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』では、令呪を模倣したモルガンと妖精たちを妖精國ブリテン経由で繋いでいる魔力バイパスの役割を持つ “妖精紋様” が登場している。
分配
1回の聖杯戦争で計21画。聖杯戦争が近づくと、聖杯はマスター候補に痣にも見える令呪の兆しを与える。
マスターの基準は魔術回路を持つ魔術師で、英霊を喚ぶに足る偉人、異端者であること。特に始まりの御三家は優遇される[出 3]。そうはいっても間桐鶴野に令呪の兆しは現れずじまいだった。
元々、聖杯戦争自体が外から魔術師をおびき寄せる口実であることもあって、自ら聖杯戦争に参加することを望む者には、優先的に授けられるようである。
分配の開始は、聖杯に魔力が満ち、聖杯戦争の準備が整った証ともいえるものだが、早い者では開始の数年前から令呪の兆しを授かることもある。マスター候補がサーヴァントを召喚すると兆しは令呪3画に変わり、外見もタトゥーのように形のはっきりした物になる。
基本的には、聖杯のある都市に存在する魔術師に分配される。ウェイバー・ベルベット、カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア、偽りのアーチャーの召喚者などは現地に到着してから令呪の兆しを獲得している。また衛宮切嗣は第四次の3年前に冬木市に下見に来ており、同年に令呪の兆しを得ている。その一方で言峰綺礼はイタリアに居ながら令呪の兆しが現れている。
聖杯に「相応しい」者の数が7人に満たない場合、「格の劣る」マスターが選ばれ、無理にでも7人の枠は埋められる。この場合、サーヴァントを召喚した瞬間に令呪が与えられる。
特に、第三次の影響を受けた以後は、聖杯そのものが歪んできている。
月の聖杯戦争においては前述した通り、予選を突破したマスター128人に対して1人3画ずつ、計384画がムーンセルから分配される。
『Fate/Grand Order』メインシナリオのうち、奏章Ⅰでの
回収
マスターが脱落した場合、令呪は大聖杯に回収される。脱落とはサーヴァントの喪失かマスターの死亡を持って成立し、令呪は腕から使用後の影すら残さず消え失せる。
そして、マスターを失ったはぐれサーヴァントが出た場合には、また新たなマスターが発生する可能性がある。この時、大聖杯は既に回収した令呪を再分配する。ただし、大聖杯は以前マスターであった人物に優先的に令呪を割り振る性質がある。
始まりの御三家(遠坂・間桐・アインツベルン)のマスターは別格で、再分配の優先順位が高いことは勿論だが、御三家のマスターがサーヴァントを失い、かつその時点で他にはぐれサーヴァントが既にいた場合、御三家のマスターの令呪は回収されない。これは、すぐさま再契約が可能という特権を持つことを意味する。
これらの理由により、一度脱落したマスターでも再起する可能性があり、聖杯を狙う者達にとっては脱落したマスターでも完全排除する必要が発生する。
前項で「令呪は計21画」と記載したように、1回の聖杯戦争で現れる令呪の数は決まっている。
第五次で「破戒すべき全ての符」を使用したキャスター、セイバーと再契約した凛が令呪を3画授かっているのは、それまでに脱落したマスターのものが再分配されているだけであり、増えてはいない。
大聖杯が回収した令呪が未使用のまま聖杯戦争終了後まで残った場合、「預託令呪」として監督役に託される。
月の聖杯戦争においてはマスターの脱落=死亡と同義であるため、再契約は基本的に起こり得ない。それに従い、死したマスターの令呪は回収・再分配されることなく消滅する。
移譲
戦略上の理由や、そもそも聖杯戦争への参加を拒むなど、何らかの理由でマスターであることを自ら放棄することは可能である。そのため、令呪はマスターの意思で他人に譲渡することができる。難しい手続きは必要なく、特にペナルティもない。
譲る先のアテがない場合には、聖杯戦争を自ら降りる人物は監督役に令呪を託すことでマスター権を放棄することが出来る。
これとは別に、マスター自身の意思によらずに、他人から令呪を剥奪することも可能ではある。ただしそれには、強引な手段が伴う。心霊医術の類で剥奪自体は可能だが、令呪はマスターの魔術回路に根付いているため、相応の魔術の技量が必要。それでもなお、剥ぎ取られる側のマスターは深刻なダメージを被る(もっとも、強引に剥奪する側がそれを考慮するかどうかは考え物だが)。
方法として最も確実なのは、令呪の刻まれた手を切り落とし、マスターの魔術回路との接続を断ってしまうこと。この場合には、対象の魔術的抵抗力を考慮しなくていいため霊媒術自体の難易度も落ちる。
令呪を奪うことで、その人物と契約関係にあるサーヴァントを奪うことができる。
ただし、そのような事を行うのは、主に自分のサーヴァントを持たない者である。既に契約サーヴァントが存在する人物が二体目のサーヴァントを手に入れても、マスター側はサーヴァントに供給するための魔力量の増加が負担となり、サーヴァント側も十分な魔力量が供給されずに弱体化する、というデメリットが発生するためである。しかし、魔力供給を「魂食い」などで補うことで解決する、一体を戦力とし残る一体は捨て駒にする、など、戦略次第では使い道はある。
ただし、これらはあくまでマスターの側の都合であり、サーヴァントの都合はまた別である。サーヴァント自身にも意志があり、聖杯を欲する理由、あるいは聖杯に用はなくとも聖杯戦争に参加する理由がある。
令呪をマスターの意思で譲渡するにせよ、マスターの意思によらず他者に剥奪されるにせよ、それをサーヴァントが受け入れるかどうかは、サーヴァントそれぞれの別の問題である。
監督役は、棄権したマスターから譲られたものや過去に大聖杯が回収した分など、いままで未使用であった令呪を「預託令呪」として管理している。これらの未使用令呪は監督役に再分配する権利が認められており、第四次の時には褒章となったこともあった。
ちなみに、マスター達にとって宝の山ともいえるこれらの令呪だが、聖言の秘蹟によって守護されているため、仮に監督役を殺しても無理やり剥ぎ取ることはできない(第四次においてまさに監督役の死亡という事態が発生したが、遺言として移譲のための方法が秘密裏に次の監督役に伝えられた)。
なお余談だが、第五次聖杯戦争時、衛宮士郎が言峰綺礼に聖杯戦争のルール説明を受けた際、聖杯戦争参加を渋る士郎に対し、綺礼は「マスター権を放棄するには3つを使い切るしかない」と説明し、監督役である自分に託すという選択を示唆しなかった。
彼は「聖職者であるため、騙す事はあっても嘘をつく事はない」とされている為、『stay night』時点の設定では監督役が令呪を回収する設定は無かったのではないかと考える事もできる。
ただ、このシーンの綺礼の描写は非常に大雑把で本来のルールに照らし合わせた場合とは合致しない説明が他にもいくつかあるため、単純にあまり身を入れて説明する気がなかっただけ、とも取れる。
月の聖杯戦争ではユリウスが自身が暗殺したバーサーカーのマスターから令呪ごと腕を移植することで半ばゴースト化しつつも聖杯戦争敗北後の消滅を免れている。その際、サーヴァントであったアサシンはバーサーカーの特性が付与された二属性持ち(マルチクラス)の状態となっている。
偽臣の書
令呪を1画消費して作られる、マスター権譲渡用の本。譲渡している間、本来のマスターから令呪は失われるが、魔力供給は続く。その魔力を利用することで、魔術回路を持たない者でも疑似的に魔術を行使可能。
魔術的な契約用の本に令呪をかけて作られる。本ではなく、それに掛かった令呪がサーヴァントを縛り、令呪を除くマスターの権利を行使できる[出 4]。
現時点では間桐家だけがこの方法を用いているが、『Fate/Zero』で衛宮切嗣がソラウ・ヌァザレ・ソフィアリが使っているのではないかと推測しており、家系独自の物では無い。
大令呪
世界そのものを塗り替えると言われている。『Fate/Grand Order』第2部第5章時点ではカドック、オフェリア、キリシュタリアのものしか登場しておらず、使用したのはオフェリアとキリシュタリアだけなので具体的な効果は不明。
ただし、大令呪の解放は代償として術者の生命と引き換えで、いかなる手段をもってしてもその死を代替することはできない。治癒の霊薬を浴びる程に服用しても、回復機能に長じた礼装を使用しても無駄。原初のルーンすら無意味。ブリュンヒルデの例外的な最大励起を用いればわずかな延命も叶うかもしれないが、出来たとしても精々数分程度で死は免れない。
なお、芥ヒナコは最期まで使用していなかったが、6月24日放送の『Fate/Grand Order Spotlight Lostbelt No.3』にて、シナリオライターの虚淵氏のコメントから大令呪を右腕ごと切り離していたことが発覚した。
ベリル・ガットについては、戦闘時大令呪どころか令呪自体使用する事もないまま終わってしまう。当初これについては主人公からマシュを奪う為の「切り札」として保持していたか、或いは本編が始まる時点でこのベリルは『モルガンに創られたクローン体』であった為、妖精國ブリテンの妖精達が所有する「妖精紋様」と同様に魔力パス程度の能力しかなく、大令呪そのものが使用できない状態だった…という二つの推察がなされていた。後に、本来なら取り込んだウッドワスの霊基を使ってブラックウルフ化した際自分自身に令呪を使う予定であったと判明。しかし、その展開はゲームの仕様の関係で没になってしまっていた。[出 5]
そして『黄金樹海紀行ナウイ・ミクトラン』前編にてデイビット・ゼム・ヴォイドの口から語られた大令呪の本質は『使用者の魔術回路を爆縮させることで通常の令呪の何十倍もの魔力を発生させ、規格外の命令を行使することが可能になるのと引き換えに使用者ごと特異点を消し飛ばす爆弾』であり、クリプター達がレイシフト先の特異点で失敗した時の保険であった。魔術回路が爆縮する以上、使用者は負荷に耐えきれず死亡するのだが、その前に使用者が死亡すれば爆弾としての効果は発揮されない。また、キリシュタリアとベリルには遠隔で大令呪を起動させる権限が与えられていた。
使用例
第五次聖杯戦争
- 衛宮士郎
- Fateルートでは1画目をライダーに学校3階の窓から蹴りだされた際セイバーを召喚するために使用。2画目をバーサーカー戦で宝具を解放しようとするセイバーを止めるために使用。3画目をセイバーの宝具を解放し聖杯を破壊するために使用。
- UBWルートでは1画目をアーチャーへ攻撃しようとするセイバーを止めるために使用。2画目を「他者封印・鮮血神殿」内へセイバーを召喚するために使用。3画目をキャスターへ攻撃しようとするセイバーを止めるために使用。
- 『Fate/hollow ataraxia』でセイバーに長距離の跳躍をさせるべく1画使用。
- 遠坂凛
- アーチャーへの1画目は絶対服従に使用。FateルートとHFルートでは2画目をセイバーに首を切り落とされる寸前のアーチャーを強制帰還させるために使用。UBWルートでは2画目をアーチャーに士郎への敵対を禁止させるために使用。
- セイバーへの1画目は聖杯の泥へ走り込もうとするセイバーを止めるために使用。2・3画目をセイバーの宝具を解放し聖杯を破壊するために使用。
- 間桐桜
- 偽臣の書を1冊作成するごとに1画消費。HFルートではライダーに士郎を守らせるために1画使用。
- イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- Fateルートでは狂化を本来のランクに戻すのに使用。UBWルートではバーサーカーに強制撤去を命じるも「天の鎖」で無効にされる。
- 『Fate/unlimited codes』のバーサーカールートでは自害を命じる。
- 言峰綺礼
- ランサーに対し、「マスター変更を承諾する」「全員と戦い、一度は撤退する」に1画ずつ使用。UBWルートではランサーの自害に最後の1画を使用。
- アトラム・ガリアスタ
- 契約破りの短剣を自分に使わせないために1画、自害させる為に2画使用。ただし、後の2画は使った時点で既に契約破棄されていたため効果はなかった。
- 葛木宗一郎
- UBWルートのデッドエンドでキャスターに令呪でセイバーを手駒にすることを命じているが、後に令呪は持っていないことになった。
- キャスター
- 『Fate/unlimited codes』のアサシンルートで全画使用。門番の強制、対セイバー戦の継続、対バーサーカー戦の継続にそれぞれ1画。
- バゼット・フラガ・マクレミッツ
- 『Fate/hollow ataraxia』にてアヴェンジャーに令呪で自分の左腕になるように命じる。
第四次聖杯戦争
- 衛宮切嗣
- アイリスフィール救出にセイバーを瞬間移動させるため1画使用。「約束された勝利の剣」を聖杯破壊に使用させるために2画重ね掛ける。
- 言峰綺礼
- アサシンを情報収集も兼ねて、ライダー相手に1画を用いて特攻させるも、直後に未使用2画が再び宿る。その後監督役である璃正がケイネスにより葬られたため彼に預託令呪が移動。切嗣との最終決戦にて起源弾の防御の為に1画を使用。
- ウェイバー・ベルベット
- ライダーとアーチャーの決戦前にて、マスター権を放棄するため3画連続使用。結果的にライダーの能力強化に繋がった。
- ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
- 緒戦時に、セイバーとの尋常の勝負を望むランサーに対して、バーサーカーとの共闘・セイバー抹殺の命令を強制するために1画使用。負傷により、残り2画はケイネスからソラウへ移譲するも、ソラウは令呪を使用しないまま腕を切り落とされ令呪を失う。
- 一方ケイネスは、キャスター討伐の褒賞として預託令呪を移譲され1画を得るが、ソラウを人質にとられ、切嗣との取引に応じてランサーの自害にその1画を使用。
- 遠坂時臣
- 緒戦時にアーチャーに撤退の指示をするため1画使用。
- 間桐雁夜
- アイリスフィールを拉致する際、狂化の影響で劣化していた「己が栄光の為でなく」を一時的に本来の性能まで回復させるために1画使用。また、「アイリスフィールを攫ってセイバーから逃亡せよ」という命令に1画使用。この後、綺礼から預託令呪を移譲され3画を回復。
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
- ドクター・ハートレス
- 魔眼蒐集列車の内部にフェイカーを召喚するために1画使用。
- ロード・エルメロイⅡ世
- エーデルフェルト家が第三次聖杯戦争で持ち帰っていた1画をルヴィアから譲り受け、神霊イスカンダルを退去させるために使用。
Fate/Apocrypha
- ルーラー
- 吸血鬼と化し暴走した黒のランサーを止める為、黒のアーチャーと黒のキャスター、赤のランサー・赤のアーチャー・赤のライダーの合計5騎に「黒のランサーの討伐」をそれぞれに1画ずつ消費して同時に命令。
- 黒のキャスターの『王冠・叡智の光』との戦いに赤のセイバーが協力した見返りとして、マスターである獅子劫に1画提供。
- ジークの命を縮めないため、彼が「竜告令呪」で消費した分を黒のセイバー用の令呪から2画補填。
- ジーク
- 「竜告令呪(デッドカウント・シェイプシフター)」を所持。
- 2画をジークフリートへの変身に使用。ルーラーから2画補填してもらった後にジークフリートへの変身に更に2画使用。
- 最後の1画は自己強化に用いた。
- ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア
- 1画目は赤のライダーに押される黒のセイバーの姿に焦りを覚え、敵の不死性の正体を全く考慮せずに宝具の解放を強制するために使用。
- その直後にこの愚挙を察知したダーニックの命令を受け、2画目を「宝具解放命令の撤回」に消費することになる。
- その後黒のセイバーは己の意志で消滅。残った令呪1画は黒のキャスターに委譲され、捕縛した赤のバーサーカーの仮マスター権として戦線投入時に使われた。
- カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- 1画目は赤のキャスターの宝具の効果で現れたヴィクター・フランケンシュタイン博士を殺害し、錯乱状態に陥りそうになった黒のバーサーカーの沈静化に使用。
- 2画目は赤のセイバーへ打ち込んだ渾身の一撃の強化に使用。
- 3画目は黒のバーサーカーの最終宝具『磔刑の雷樹』の強化に使用。
- 獅子劫界離
- 1画目は黒のバーサーカーがセイバーを道連れにしようと放った宝具の攻撃を回避するための「空間転移」に使用。
- 2画目はBランク以下の攻撃を無効化するジークが変身した黒のセイバーに対抗するため、セイバーに施した「黒のセイバーを相手にした場合限定のステータス強化」に使用。
- 3画目は閉じ込められたセイバーを呼び戻すために使用するも赤のアサシンの妨害により不発。
- ルーラーから提供された4画目は赤のアサシンの召喚した神獣バシュムの攻撃を回避し、赤のアサシンに攻撃するための「空間転移」に使用。
- ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア
- 一気に3画連続使用。先ず1画目で、黒のランサーにとって禁忌の宝具『鮮血の伝承』の強制使用。
- 2画目は後の禁術使用のリスクと自害の可能性を考慮して、「大聖杯を手に入れるまで生き続けろ」という絶対命令に。
- そして最後の1画をもって自らの存在をランサーの魂に刻み付け、その肉体を乗っ取った。
- セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア
- 黒のライダーに「愛する友を自らの手で殺害しろ」と命じるために1画使用。アニメ版ではさらに1画重ねて使用し、最後の1画も使おうとしたところで赤のセイバーに斬首された。
- 六導玲霞
- 1画目はルーラーに手傷を負わされた黒のアサシンを呼び戻すための空間転移に使用。
- 2画目と3画目は自らの死に際して黒のアサシンを安心させるためのおまじない「私がいなくても」「あなたは大丈夫」として使用。
- シロウ・コトミネ
- ルーラーの令呪行使への抵抗力を上げるため各サーヴァントに2画ずつ計10画、赤のキャスターに「私に関して悲劇を書くな」と命令するために1画、瀕死の赤のアサシンの魔術を強化するために1画を使用。
Fate/strange Fake
- ジェスター・カルトゥーレ
- アサシンを出来るだけ遠くに飛ばすために1画使用。
- バズディロット・コーデリオン
- 召喚直後、アーチャークラスのヘラクレスに対して「取り繕うな」「お前が見てきた人間達を思い出せ」「地上の衣(人の本質)を受け入れろ」で3画連続使用し、アルケイデスに変質させる。
- フラット・エスカルドス
- 1画目はバーサーカーをアルケイデスから逃がすために使用。
- 2画目は奪われたジャックの霊基の一部を用いてアルケイデスを内部から崩壊させる術式の後押しとして、令呪そのものの術式を組み替える形で使用。
- ヴェルナー・シザームンド
- 真ライダーに対し、「地脈から龍の力を引き出して攻撃に乗せてアルケイデスにぶつけろ」で1画使用。
- ティーネ・チェルク
- アルケイデスとの戦闘で致命傷を負ったアーチャーをホテルの魔術工房まで退避させるために1画、霊基が霧散しないよう無理矢理留めるためにさらに1画使用。
- 繰丘椿
- 誰にも迷惑をかけないために「みんなもとにもどして」「ずっとわたしをひとりぼっちにして」で2画使用。
- ハルリ・ボルザーク
- 真バーサーカーに対して「この森と神殿の、永遠の守護を!」で1画、「イシュタル女神の敵を全力で撃ち砕け」で1画使用。
- 銀狼の合成獣
- ランサーと一時的に魔力パスを繋げていたティーネに令呪の魔力を流し込み、魔力回路を増強するために1画使用。
- ファルデウス・ディオランド
- 真アサシンに対して「己の全てを費やして西の森の災厄を屠れ」で1画使用。
- オーランド・リーヴ
- シグマの弩弓を改造するために、1画でデュマの魔力を底上げる。
月の聖杯戦争
- 主人公
- スクリーンを通しての決戦場へ瞬間移動に1画。その後の選択肢次第ではバーサーカーの攻撃を受け止めるのにもう1画を使用する。
- 『EXTRA』漫画版ではセイヴァーの『一に還る転生』で消滅したセイバーをもう一度顕現させる為に最後の1画を使用した。なお、これは彼が元AIだったからできた例外であり、通常なら絶対に無理とのこと。
- 『EXTRA CCC』の月の裏側ではギルガメッシュと契約する条件として3画全てを使い切る。そしてルートにより3画を彼より新しく与えられる。
- 『FoxTail』ではキャスターをBBの虫空間に呼び寄せる為に最後の1画を使用。
- ダン・ブラックモア
- 自身のサーヴァントに対して、学園サイドにおける敵マスターへの宝具による攻撃を永久に禁ずることに1画。
- ラニ=Ⅷ
- 自爆を実行するまでの時間稼ぎをさせるため、バーサーカーへの行動強化に使用。
- ランルーくん
- ドラマCD版で使用。死ぬ間際、「もっと食べたかった」と強く願ったことが令呪として発動した。
- レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ
- 月の裏側にて、敗北したセイバーがBBに吸収されそうになるのを阻止する為、彼に聖杯戦争予選前までの時間軸に戻り自身との契約を破棄すべく「勅令」として3画重ねて使用した。
- 『EXTRA』漫画版では「聖者の数字」を封じられたガウェインの力を補う為と、ガラティーンの最大出力の為に2画同時に使用した。
- 紀伊イザヤ
- 『Fate/EXTRA CCC FoxTail』で一回戦の鈴鹿御前との戦いで、カリギュラに強制的に宝具を発動させるために使用。
- 坂神一人
- 『Fate/EXTRA CCC FoxTail』で二回戦の源頼光との戦いで、鈴鹿御前に強制的に第三宝具を発動させるために使用。
- 岸浪ハクノ
- 『Fate/EXTRA Last Encore』でセイバーに対して、第二階層のアーチャーの狙撃を防がせるために1画、第三階層の「怪物」との戦闘で敏捷強化に1画使用。
Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ
- エルザ・西条
- 『流星一条』の底上げに3画全てを使用。
- ナイジェル・セイワード
- 「全てのサーヴァントと前哨戦を行うこと」「最大の難敵と見なした相手の前で自作の霊薬を飲むこと」で1画ずつ使用。さらに追加で霊薬を飲ませる為に1画使用。
Fate/Grand Order
- 主人公 (Grand Order)
- ゲームシステム上は、1画消費で任意の出撃中サーヴァント1人のHPまたはNPのどちらかを100%回復させる。また、控えも含め全滅してしまった時、令呪3画をまとめて消費する事で、パーティー全てのサーヴァントをHP全回復&NP100%チャージの状態で復活させ、聖晶石を消費しないコンティニューとして使用することが可能。また令呪マークのクラススコアを解放している場合、該当クラスのサーヴァントに令呪を使用した際「自身の攻撃力をアップ(1ターン)&防御力をアップ(1ターン)」という解除不可の効果が付与されるようになる。
- ゲーム内ストーリー中においても使用する場面がある。なお、令呪の回復はカルデアに帰還するか専用の礼装で補充するかでないと不可能。
- 終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では令呪を込めた拳を魔神王ゲーティアへと叩き込んだ。
- 『深海電脳楽土 SE.RA.PH』ではSE.RA.PHキアラに『ヴァージンレイザー・パラディオン』で特攻を仕掛けんとするメルトリリスのブーストとして令呪を使用(画数は不明)。それぞれビーストを瓦解させる最後の一手となった。
- Lostbelt No.3『人智統合真国 シン』ではスパルタクスを魔力のジェット噴射で上空に飛び上がらせる為に1画使用。皇帝の粛清を受けかけた村人達を守る為に主人公の令呪によって、隕石と化した万里の長城に対して体当たりし、自らの霊基が崩壊する程の大ダメージを出力に変換した宝具『極大逆境・疵獣咆吼』を発動し、落下してくる質量兵器と蒸発させた。
- Lostbelt No.5『神代巨神海洋 アトランティス』では、霊基崩壊寸前のオリオンを一時的に回復させるために3画全てを使用。
- Lostbelt No.5『星間都市山脈 オリュンポス』以降は、マシュのブラックバレル使用の都度1画ずつ使用している。
- 『水着剣豪七色勝負』ではメカエリチャンに乗って飛んでいる刑部姫に対して、葛飾北斎を跳躍させて「二人に追いつけ」で1画使用。
- 『虚数大海戦』では拠点であるノーチラスに乗って移動していたため令呪の補給ができた事情もあるが他のイベントと比較しても使用が頻繁で、ピンチに陥ったネモ・プロフェッサーとネモ・マリーンを転移で救出する為に1画使用し、以降もマシュや刑部姫を水着霊基に即座に変換する為に毎回1画使用している。
- 第2部5.5章『地獄界曼荼羅 平安京』では現地にいた坂田金時に対して、「勝利を」で1画、アルターエゴ・リンボに一撃を叩き込ませるために2画を使用。なお、金時はサーヴァントではないため、純粋に魔力として使って金時を支援する為に使っている模様。
- Lostbelt No.6『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』では、ケルヌンノスに対してブラックバレルを放つマシュに「マシュのすごいところを見せてやれ」で1画使用。
- 『水怪クライシス』では、謎のアルターエゴ・Λに宝具「大海嘯七罪悲歌」を全力で使用させるために3画全てを使用。
- Lostbelt No.7『黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン』ではミクトランパにて生き返る際、代償としてテスカトリポカに令呪(及びマスター権)を譲渡。その後はテスカトリポカがカマソッソに令呪をさらに譲渡したため、カマソッソがオルタ化させたサーヴァントたちを倒す形で取り戻していった(マスター権に関しては、ミクトランパでの決戦後にテスカトリポカから返却された)。なおミクトランパの決戦時には、令呪が全て回復している。
- 『聖杯戦線 ~白天の城、黒夜の城~』では、プトレマイオスに2画(1画目は別位相にいる「もう一人のプトレマイオス」の転移、2画目は第三宝具の発動)、テセウスに1画(テュフォン・エフェメロスに宝具でとどめを刺すため)使用。
- 奏章Ⅱ『不可逆廃棄孔 イド』では「未練の巌窟王」を通して平景清を呼び込むのに1画、同じく未練の巌窟王を通しカルデアのニトクリス〔オルタ〕を呼び込むのに1画、未練の巌窟王を通してマリー・アントワネット〔オルタ〕を現界させる際に1画使用。また物語終盤では令呪が青く光る描写があったが、これがどのような状態であり、どんな要因によるものかは不明。
- ドラマCD版ではセイバーオルタに向けてマシュを移動させるために1画使用。
- アニメ『First Order』では同じくセイバーオルタ戦でマシュへの応援に1画使用。
- 漫画『Fate/Grand Order -turas réalta-』では第一特異点にて、ジークフリートの全力での宝具解放に1画使用。第三特異点では瀕死のアステリオスに「みんなを守って」で1画使用。第五特異点ではヘクトールに同様に「みんなを守って」で1画使用。
- 漫画版『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 亜種特異点II 伝承地底世界 アガルタ アガルタの女』ではメガロスの足止めを試みるデオンに対して「全力で戦ってくれ」で1画、フェニクスと対峙するアストルフォに対して「フェニクスを倒せ」で1画、フェルグスに最期の宝具を使用させるために「君の心のままに」で1画使用。
- 漫画版『禁忌降臨庭園 セイレム』ではマタ・ハリの宝具連続使用のため1画使用。
- エドワード・ティーチ
- 漫画『Fate/Grand Order -turas réalta-』の第三特異点ではメアリーに対して、ドレイクからの致命の一撃への盾にするために1画使用。
- ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
- 『Fate/Accel Zero Order』で自身が聖杯戦争から離脱する際、ディルムッドを冬木に留まらせ、新たなマスターのもとで聖杯戦争を続行させるのに使用。要した画数は不明。
- 間桐臓硯
- 『Fate/Accel Zero Order』でゲームとしての戦闘開始時、ランスロットに宝具を発動させるために使用。要した画数は不明。
- カドック・ゼムルプス
- 主人公との決戦時に、アナスタシアへの命令に全て使用。
- 1画目は「敵を凍えさせろ」で、通常攻撃でスタンを付与する状態(1ターン、3回)を付与。
- 2画目は「宝具を開放せよ」で、アナスタシアのチャージゲージを最大にする。
- 3画目は「皇帝になれ」で、アナスタシアにガッツ(1回)を付与(強化解除無効)。
- オフェリア・ファムルソローネ
- 1画目は異聞帯のセイバーの召喚直後に「自害の禁止」に使用。
- 残りの2画は主人公との戦闘時の命令に使用。
- 2画目は「打ち砕け」で、セイバーのクリティカル発生率をアップ(3ターン)させる。
- 3画目は「禍を引き起こせ」で、セイバーのチャージゲージを最大にする。
- その後、大令呪を使用してスルトに立ち向かうシグルドの強化を施し、まもなく死亡。
- スカンジナビア・ペペロンチーノ
- 主人公との決戦時、アシュヴァッターマンへの命令に全て使用。
- 1画目は「力を取り戻して」で、攻撃力とバスターカードの性能を永続的にアップ。
- 2画目は「空想樹を守って」で、ターゲット集中状態付与(5ターン)と攻撃力を永続的にアップ。
- 3画目は「運命に怒って」で、攻撃力の永続的アップとチャージゲージを最大にした。
- キリシュタリア・ヴォーダイム
- 1画目は具体的な命令内容は不明だが、ディオスクロイに粛清されかけたカイニスを救出するために使用。以後、残りの2画は未使用。
- 大令呪を使用して、異星の神を追い払ってカルデアを逃した。使用後、下半身が欠損する重傷を負い死亡。
- アルターエゴ・リンボ
- 八将神として召喚した伊吹童子に対して、自分に身も心も服属させるために1画使用した模様。
- なお、直後に取り込まれた空想樹の中から草薙剣を貸してくれたので、規格外の神霊であることも考えるとどこまで通じていたのか怪しいものがある。
- デイビット・ゼム・ヴォイド
- 2部4章前の時系列にて、ORTの安置所の前に立ちはだかったカマソッソを退けるために1画使用(具体的な内容は不明だが、テスカトリポカを召喚する前だったので彼への命令ではない)。
- 2部7章ではテスカトリポカに権能を使用させるため、彼に指示されて1画使用。
- 3画目は使用せずに、ORTに取り込まれて死亡。
- その後ミクトランパでは令呪が全回復し、こちらは全てテスカトリポカへの命令に使用。
- 1画目は「真昼の太陽」で、永続かつ解除不可の必中状態を付与。
- 2画目は「夜明けの太陽」で、永続かつ解除不可の無敵貫通状態を付与。
- 3画目は「煙る鏡」で、永続かつ解除不可な通常攻撃への特殊耐性を付与。
- 大令呪に関してはその本来の使用用途を把握していたが、使用することはなかった。
- マキリ・ゾォルケン (AI)
- ライノールから分捕ったライダーに対して「蟲を受け入れろ」で一画使用。
マンガで分かる!Fate/Grand Order
- オルガマリー・アニムスフィア
- 「宝具を使え」で1画使用。マジックペンで書いたような怪しげな令呪だが、効果はきちんとあった模様。
もっとマンガで分かる!Fate/Grand Order
- 主人公 (マンガで分かる!FGO)(リヨぐだ子)
- 「人類の未来のために」で1画使用。ジャンヌに据え置き型家庭用ゲーム機を破壊させた。
- 後に「12秒の壁」で宝具演出の長さを優先した結果「エリザベート以外は宝具使ってよし」と命じるために1画使用した。
- オルガマリー・アニムスフィア
- 「知られざる秘密」で1画使用。絵文字のような適当な形をしているが、ちゃんと機能していた。
ますますマンガで分かる!Fate/Grand Order
- 主人公 (マンガで分かる!FGO)(リヨぐだ男)
- 「無駄遣い」で2画使用。「ダ・ヴィンチちゃんは生えている」という卑猥な命令だったため「やめたまええ!!」とダ・ヴィンチちゃんに怒られてしまった。
Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない
- 主人公
- 第44話にて、パーシヴァルに「ごはんの量抑えて!!」で1画、オリオンに対し「ヨソの女子にちょっかい出さない!!」で1画、マルタに対し「落ち着いて下さい」で1画使用。
- 第45話ではアシュヴァッターマンに対して「そんなに怒らない!!」で1画使用している。
- 『Grand Order』本編では絶対と言えるほどの強制力は無いとのことだが、
ギャグ漫画であるためかこの作品では強い強制力を持っており、パーシヴァルがギリギリ抗えないレベルであった。
Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚
- 琥珀
- 「あのクソ野郎をやっつけてくださいまし!」で1画使用。結果、無抵抗状態だった桜セイバーが臨戦状態で一瞬で背後に転移した。また、魔人アーチャーとの対決中に2画纏めて使用。三千世界を叩き込もうとした隙をついて目の前まで瞬時に移動し、あと一歩のところまで追い詰めた。
- レイター少佐
- 坂本龍馬に変装したアサシンを本物の坂本龍馬が現れたことで撤退させる為に1画使用。
- 言峰花蓮
- アサシンに人質に取られた際、「自分に構わず攻撃しろ」で1画使用。ただし「筋が通らない」とランサーには耐えられた。
- アルトリア
- 最終決戦にて、致命傷を負ったアーチャーからの「自分を動けるようにしろ」との要請に応える為に残っていた分全部使用。
帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline
Fate/Requiem
- 宇津見エリセ
- アメミットとの戦闘に際して、「この私の“枝”に抗え」で1画、「全力で上昇せよ」で1画を使用。
Fate/Samurai Remnant
- 宮本伊織
- ランサーとの初戦にて、宝具使用を禁止することに偶然1画使用。
- アサシンの召喚した大おろちに対して宝具を許可するために1画使用。
- 「復讐の焔」ルートでは盈月の怪異に対して、「一条の光」ルートでは八十禍津日神に対して「盈月を壊せ」で最後の1画を使用。
- 「可惜夜に希う」ルートでは3画目は使用せずに死亡。
- 鄭成功
- アーチャーの『赤壁戦禍・揺籃獄』を逸れのバーサーカーに対して使用するためのブーストとして1画使用。
- 土御門の術によってアーチャーが暴走した際に、再度契約するために使用しようとするも、諭されて中止する。
- 「一条の光」ルートでは回復した令呪3画すべてを、キャスターの宝具を使用するためのブーストとして使用。
- 地右衛門
- 逸れのセイバーとの戦闘で、ランサーに『堕天・灼熱異邦』の使用を強制するために1画使用。
- 「復讐の焔」ルートでは、寛永寺でのセイバーとの戦闘でランサーを強化するために1画、ランサーに対して「贄となれ」で最後の1画を使用。
- 「可惜夜に希う」ルートでは令呪を用いて自身を起点に『紅蓮の聖女』を使用し、キャスターを道連れにした。
- 由井正雪
- 本性を現したライダーに対して、命令に従い止まらせるために3画すべてを使用するも、効果はなかった。
- 土御門泰広
- 「復讐の焔」ルートで、寛永寺に逸れのサーヴァントらを転移するために1画使用したとみられる。
- ドロテア・コイエット
- アサシンに対して、「暴走した際にはドロテアを自動的に狙う」よう事前に1画使用。
- その後、アサシンが土御門の術を受け容れるのを止めるため、重ねて2画使用しようとするも気絶させられる。
- 高尾太夫
- 伊織との最後の立ち合いに際して、バーサーカーに激励をこめて3画すべてを使用。
形状
令呪は聖杯がマスターの魔術回路に魔力を流し込んで作成される。このため、令呪の形状はマスターの魔術回路の特性に依存する。
[出 6]
一度決定されたら不変であり、他のマスターに奪われても形状は変わらない。
ただし、『stay night』の凛ルートにおける凛とセイバーとの再契約などを見ると、聖杯から再配分されたものを受け取った場合はその個人固有の形となる。一度大聖杯に回収された場合、形状はリセットされるようだ。
なお、同じく凛ルートでキャスターがセイバーと契約した際、令呪の形状は士郎と同じものとなったが、これは「ルール違反」であるため、どのような原理が働いたのか定かではない。
ちなみに、第四次における遠坂時臣の令呪と、第五次における遠坂凛の令呪は非常によく似通っている(完全に同一ではない)。肉親同士で魔術の系統も同じだからだろうか。
その一方で、言峰璃正が保持していた間は整然とした左右対象の形状をしていた預託令呪が、息子である綺礼に受け継がれた際には大きく形状が歪んだ例もある。
なお、『stay night』『hollow ataraxia』ともども、タイトルロゴには主人公の令呪があしらわれている。
第五次聖杯戦争
- 衛宮士郎
- 本編にイベント画あり。見た目の通り、剣を表す[出 7]。
- 遠坂凛
- 本編にイベント画あり。円形の紋様は安定、秩序、ひいては彼女の均整の取れた能力を表している[出 7]。
- 間桐桜
- 三枚花弁の桜模様。『Fate/hollow ataraxia』の説明書、及びTVアニメ版『Fate/stay night』の偽臣の書などで登場している。TVアニメ版『Fate/stay night[UBW]』などでの偽臣の書のデザインは異なる。
- イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- 全身の魔術回路がそのまま令呪。普段は見えないが、魔力を生成すると令呪として起動し光る[出 4]。
- 人間としての機能がないインダストリアルなものを表している[出 7]。
- バゼット・フラガ・マクレミッツ
- 『Fate/hollow ataraxia』でイベント画あり。ダブルセイバー型。
- キャスター
- 『Fate/unlimited codes』にて判明[注 1]。複雑な形状。あえて言うならアサシンの燕返しの剣の軌道か、ルールブレイカーが三又の短剣になったように見える。
- アトラム・ガリアスタ
- TVアニメ版『Fate/stay night[UBW]』での本人の初登場に伴い令呪も初公開。真上から見た花を思わせる1画と、指の方に小さな鏃の1画、手首の方に花を覆う葉のように両端に広がる1画。
なお、『Fate/unlimited codes』ではルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの令呪も確認可能で、「フルール・ド・リス(百合紋)」に似ているが細部が異なるデザイン。
第四次聖杯戦争
- 衛宮切嗣
- 先の尖ったラテン十字(逆十字として描かれることもある。意味が全く変わってしまうが、こちらの方が切嗣らしい?)。サーヴァントは同じだが、士郎の物とは全く違うデザイン。
- ウェイバー・ベルベット
- 左右対称の図柄。剣とそれに裂かれた空間。
- 間桐雁夜
- 絡み合った三つの鉤型。三方対称である点で桜の物と似ている。
- 雨生龍之介
- 歪な同心半円が三つ。龍之介には「絡み合う三匹の蛇」に見えたらしい。
- ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
- 左右対称の図柄。全体的に盾の形、中央に槍。
- 遠坂時臣
- 半円が組み合わさった図柄。凛の物に酷似している。
- 言峰綺礼
- いびつな渦巻き。全ての令呪の中で唯一「図形」の体を成していない不規則な形状。璃正から移動した預託令呪の形状は手の方へギザギザと荒々しく太い線が不規則に走っている。
- 言峰璃正
- 綺礼のものを細く左右対称にしたような図柄。手の方へ向いた槍か川を形造ったような流線型。
第四次聖杯戦争の全マスターの令呪は『Fate/Zero material』で公開されている。璃正の預託令呪はアニメ版にて初登場した。
Fate/Apocrypha
- ルーラー
- 背中に顕現。織天使の六枚の翼を思わせる形状。
- ジーク
- 竜告令呪というイレギュラーであるが記載。横から見た翼を広げた竜のような意匠。
- ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア
- 右手。指側の2画が三つに分かれた形の葉のようになっており、手首側の1画は四方八方に生えた串刺し杭か、玉座か、或いはマントを広げた吸血鬼のように見える。
- 指側2画が三つ又の葉に見えるのは黒の陣営(ユグドミレニア)のマスター共通(イレギュラーである玲霞も含め)。
- ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア
- 右手。うち2画はダーニック項の通り。1画は黒のセイバーの剣のようになっている。
- カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- 右手。うち2画はダーニック項の通り。1画は短い一本線。黒のバーサーカーの額の角の意匠か。
- セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア
- 右手。うち2画はダーニック項の通り。1画は縦長のひし形の両端から線が伸びた天秤のような形状。黒のライダーのヒポグリフを正面から見たような姿か、馬上槍の突撃姿勢のように見える。
- フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- 右手。うち2画はダーニック項の通り。1画は番えられた弓矢そのものの形状。黒のアーチャーの弓矢か。
- ロシェ・フレイン・ユグドミレニア
- 右手。うち2画はダーニック項の通り。1画は四つの刃先が伸びた四角い車輪のような形状。黒のキャスターのゴーレム・ケテルマルクトの頭部か、その肩から伸びているリングのような意匠。
- 六導玲霞
- 右手。うち2画はダーニック項の通り。1画は楕円形の円に、両端が少し太い線で描かれたもの。黒のアサシンの連想的に、女性の子宮部位か。
- 獅子劫界離
- 右手。笑う髑髏(頭蓋骨)のような意匠。
- シロウ・コトミネ
- アサシンのマスターとしての令呪は音楽記号の様なS字状の2画と、◆を縦に二つ連ねた1画。
- 他の赤のマスターから得たものは鎖骨に近い胸部に現れ、複雑な形状をしている。あえて表するなら言峰綺礼の規則性のない預託令呪に似たものが鳥の翼のように二つまとまりになったもの。
- フィーンド・ヴォル・センベルン
- 右手。三対称の燃える炎のような意匠。赤のランサーの太陽の炎を思わせる。
- ロットウェル・ベルジンスキー
- 右手。菱形に線が何か所か入った意匠。
- キャビィク・ペンテル
- 右手。特に規則性がない。しいて言うなら赤のライダーの疾風のような模様。
- デムライト・ペンテル
- 右手。五方向へ湾曲した牛の角のような模様が縁で伸びて周囲を円型に包んでいる。
- ジーン・ラム
- 右手。規則性が感じられない。インクの染みが紙の上で濡れて滲んだような模様。
Fate/strange Fake
- ティーネ・チェルク
- 右手の甲。最初にギルガメッシュを召喚した魔術師から奪い取ったそのままの形状。三日月形と円と縦に長い三角形で構成され、遠坂家の令呪と少しシルエットが似ている。
- フラット・エスカルドス
- 右手の甲。外縁にある突起が太陽を思わせる三重円。
- ジェスター・カルトゥーレ
- 左腰。間桐家のような三つ巴となった渦巻き模様。
- オーランド・リーヴ
- 右手の甲。重なり合った三つの菱型。
- 繰丘椿
- 右手の甲。椿の花を横から見た図を意匠化したようでもある。
- 銀狼の合成獣
- 左頸部。狼の横顔を意匠化したトライバルパターンにも見える。
- バズディロット・コーデリオン
- 漫画版で斜めに描いた炎らしき形状。
- プレイヤー
- 両手、両肩、背中。5つ全て同じ形状であるらしい。
プレイヤー以外の令呪は漫画版1巻で確認できる。
月の聖杯戦争
- 主人公
- 本編でイベント画あり。複雑な形をしている。
- 遠坂凛
- ドラマCDにて判明。『Fate/stay night』の遠坂凛とまったく同じ形状。
- レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ
- ドラマCDにて判明。『CCC』ではイベント画あり。王冠を象った図柄。
- 間桐シンジ
- ドラマCDにて判明。
- 菱型が三つ、三角形を象るように描かれている。三方対称である点は、桜や雁夜の物と似ている。
- ラニ=Ⅷ
- ドラマCDにて判明。象形文字のような独特な形状。
- ダン・ブラックモア
- ドラマCDにて判明。盾と剣が組み合わさった、左右対称の図柄。
- ありす
- ドラマCDにて判明。ハート型の上に王冠を象った図柄。
- ランルーくん
- ピエロをイメージさせる曲線に鎌を重ね合わせた奇怪な図柄。
- 臥藤門司
- ガトーのごちゃまぜ宗教を思わせる梵字的な、荒々しい和風の図柄。
- ユリウス・ベルキスク・ハーウェイ
- 歪な形状をした三本の短剣。
- トワイス・H・ピースマン
- 後光の指した仏を象った神秘的な形状の図柄。
- ジナコ=カリギリ
- ?マークを元にした、太った女性のように見える図像。
- 殺生院キアラ
- 生え茂る植物を象ったかのような、左右対称の図柄。
- 岸浪ハクノ
- 基本の形状は、主人公の令呪を一部欠き左右対称でなく点対称にした図形。
主人公の令呪は作中のイベント画で判明している。またありすの令呪は令呪とはいわれていなかったがキャスターの宝具に登場している。
それ以外のマスターについては長らく不明であったが、後に発売されたドラマCD『Sound Drama Fate/EXTRA』に付属したブックレットのキャラクター紹介欄にて、登場する各マスターの令呪デザインが公開された。後に『Fate/EXTRA material』で全員の令呪の形が公開された。
岸浪ハクノの令呪は、彼の正体を示すためか、場面に応じて異なる形状が映される場合がある。
Fate/Prototype
- 沙条綾香
- マスター階梯:七位、翼数:1枚羽、天使階級:「権天使」、刻印位置:胸部中央
- 玲瓏館美沙夜
- マスター階梯:二位、翼数:6枚羽、天使階級:「智天使」、刻印位置:うなじ
- アーチャーのマスター
- マスター階梯:五位、翼数:3枚羽、天使階級:「力天使」、刻印位置:左貌
- 伊勢三杏路
- マスター階梯:三位、翼数:5枚羽、天使階級:「座天使」、刻印位置:左掌
- サンクレイド・ファーン
- マスター階梯:番外位、翼数:なし(無数の眼球を備えた悪魔のような形)、天使階級:なし、刻印位置:舌
- 沙条愛歌
- マスター階梯:一位、翼数:7枚羽、天使階級:「熾天使」、刻印位置:胸部中央
- 不明
- マスター階梯:四位、翼数:4枚羽、天使階級:「主天使」、刻印位置:未定
- 不明
- マスター階梯:六位、翼数:2枚羽、天使階級:「能天使」、刻印位置:未定
『Fate/Prototype』の全マスターの令呪形状は、『Fate/Prototype Tribute Phantasm』にて公開されている。
Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ
- 沙条愛歌
- マスター階梯:一位、翼数:7枚羽、天使階級:「熾天使」、刻印位置:胸部中央
- ナイジェル・セイワード
- マスター階梯:二位、翼数:6枚羽、天使階級:「智天使」、刻印位置:右眼
- 玲瓏館惟慧
- マスター階梯:三位、翼数:5枚羽、天使階級:「座天使」、刻印位置:不明
- 伊勢三玄莉
- マスター階梯:四位、翼数:4枚羽、天使階級:「主天使」、刻印位置:不明
- エルザ・西条
- マスター階梯:五位、翼数:3枚羽、天使階級:「力天使」、刻印位置:右胸
- 仁賀征爾
- マスター階梯:六位、翼数:2枚羽、天使階級:「能天使」、刻印位置:左腕
- 來野巽
- マスター階梯:七位、翼数:1枚羽、天使階級:「権天使」、刻印位置:左肩
Fate/Grand Order
位置は基本的に右手の甲(一部のマスターは手袋により確認不可)
- 主人公 (Grand Order)
- 流線型の盾か鏃を思わせる形状。男女で二画目の形状が異なる。男性主人公のデザインを手がけたのは近衛乙嗣氏で、女性主人公のデザインは御大(武内崇氏)が担当[出 8]。
- オルガマリー・アニムスフィア
- 『Fate/Grand Order -MOONLIGHT/LOSTROOM-』の夢の中のみ。翼の意匠を主とした左右対称の形状。主人公のものと若干の類似が見られる。
- 『マンガで分かる』では「^o^」という形のものを赤ペンで自分で書いている。これを令呪と言っていいのかは不明だが、これを書きながらした命令はサーヴァントはきちんと従っている。
- カドック・ゼムルプス
- 左右対称の形状。主人公のものと類似しているが上下逆で、折れ曲がった曲線からなる為流線形とは言い難い形状になっている。
- オフェリア・ファムルソローネ
- 傾いた直線と、両側に互い違いに配された蝶の羽のような形から成る点対称の形状。
- 芥ヒナコ
- 複雑な左右対称の形状。
- スカンジナビア・ペペロンチーノ
- 蔦のような線によるハートに囲まれた唇。
- キリシュタリア・ヴォーダイム
- 6方に突起を伸ばした円。星の輝きを想起させる形状。
- ベリル・ガット
- 獣の横顔を荒く刻んだような形状。
- デイビット・ゼム・ヴォイド
- 羽か葉が、十字に刻まれ3つに分かたれた形状。
- アーユス
- 蓮の花弁と雫飾りが付いた三日月。
- セレシェイラ
- 横を向いたタツノオトシゴに似た形状。
- サクラ
- 一筆書きの野菜のかぶ。
- マキリ・ゾォルケン
- 細い線二つと太い線の下を横線で結んだ形状。横から見ると漢字の『王』とも読める。
- ライノール・グシオン
- 三日月を三つ葉型に組み合わせ、中央が星に似た形状。
帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline
- 赤城奏丈
- 砂時計のような形状。
- レイター少佐
- 白百合の形状。
- 真瓦津玲二
- 三角に重なった3つの円。
- 陸軍将校
- 上下向かい合わせになった666。
- 大佐
- 翼を広げた悪魔。
- 蘭蘭芳
- 三つ並んだ丸眼鏡のような形状。
Fate/Requiem
画数の概念が無い為、形状もそれにとらわれないものになっている。
- 宇津見エリセ
- 左手の甲。さすまた状の線の接合部辺りに3枚の小さな葉、その上に5枚の細長い葉が折り重なったような形状。
- 『Fate/Requiem 盤上遊戯黙示録』で本編に先駆けて全体デザインが公開された。
- 真鶴チトセ
- ラテン十字の下部に斜めの線を横切らせた形状。これを両手両足の4か所に持つ。
- コハル・F・ライデンフロース
- 山茶花の形状。
メモ
脚注
注釈
- ↑ 「PS2版『Fate/stay night [Realta Nua]』では士郎から奪った令呪として先に登場したが、後の移植版はなぜかPC版と同じく、士郎の形状に戻っている。
出典
- ↑ 「Fate用語辞典-バーサーカー」『Fate/side material』p.69
- ↑ 「奈須きのこ一問一答」『コンプティーク 2007年12月号』
- ↑ 「奈須きのこ一問一答-聖杯戦争関係」『fate/complete material Ⅲ World material.』p.131
- ↑ 4.0 4.1 「奈須きのこ一問一答-令呪関係」『Fate/complete material Ⅲ World material.』p.132
- ↑ 竹箒日記 2021/7/28
- ↑ 『Fate/complete material Ⅲ World material.』p.9
- ↑ 7.0 7.1 7.2 『ゲーマガ』2007年2月号
- ↑ 「近衛乙嗣Twitter2018年1月7日4:07」